フルート×ギターの素敵なデュオ。

フルート×ギターの素敵なデュオ。_1_1-1

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梅雨入りが大幅に早まりそうとのことで、いささか憂鬱です。

ひょっとするともう残りわずか、4~5月のうららかな日にふさわしいなと常々思うのは、朗々と響くフルートの音。江戸聖一郎さん(Fl.)と大萩康司さん(Guit.)による新譜、『DOTS AND LINES』がおすすめです。

今回初めて聴いた、フルートとクラシックギターという珍しいデュオ。想像力がなくて、一体どんなだろう…?と不安だったのですが、見事に音の世界が形作られています。タイトルの「点と線」は、クラシックギターの爪弾きの音と伸びやかなフルートの音を言ったもの。緩やかなテンポではささやくように柔らかく、小気味よくリズムを刻めばとびきりモダンにもなり、とてもカッコいい✨

近現代作品から選ばれた収録曲はどれも聴きやすくて魅力的でした。吉松隆『デジタルバード組曲』は、パウル・クレーの絵画『さえずり機械』に着想源があるのかな? おもちゃっぽい曲調がユニーク。心地よい風が渡るようなJ. カステレード『4月のソナチネ』とも、今時期の(本来の)季節感にぴたりと沿います。

若々しさあふれる前段&中段を経てのしんがり、A.ピアソラによる『タンゴの歴史』はとてもエモーショナルで、セピアがかった大人っぽい雰囲気。そのイントロでギターの存在感がぐっと出て来る感じがするので、ニクイ曲順だと思いました。そこからは、ギター、フルートともに「線」となって絡み合うような印象を受けます。

ギターの大萩さんの表現力は、朗読(M-s.波多野睦美さん)×クラシックギターというこれまた異色のデュオ作品、『プラテーロとわたし』でも発揮されていますので、そちらもどうぞ!
(編集B)
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