昭和以来の働きものに、さようなら。

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2021年の鉄道関連のニュースを振り返って、とりわけ感慨深かったのが、JR西日本の電気検測試験車クモヤ443の引退でした。

「何それ?」「見たことない」という方も、黄色い新幹線はご存じのはず。いずれも”鉄道のお医者さん”的立ち位置の車両ですが、クモヤ443はドクターイエローに比べれば遥かに地味な存在でした。

しかし、年季においては圧勝です。国鉄時代の1970年代後半から各地へ遠征を繰り返し、2021年にも近畿・北陸・中国・四国・九州を走り抜けました。車齢を重ねて塗装が色褪せ、ツギハギ風になろうとも、その特急形の顔には威厳が感じられたものです。老練の職人のように。

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くすんだピンク色は「交直両用」を意味し、電化区間ならどこへでも行ける万能車両の証。この色の車両で個人的に親しみがあるのは、寝台特急「日本海」を牽引した電気機関車EF81です。機関車の塗装色はいくらか鮮やかに見えて、青い客車や藍鉄色のヘッドマークともよく合っていました。大阪→青森というハードな日本海縦貫ルートを通しで走り続けるので、伴走者気分で乗車を繰り返したものです。お国言葉とお酒の匂いが漂う客車で最後の年越しをしたのがもう10年前とは……。

最初の写真に戻りますと、クモヤ443はもうすでにこの側線にはおらず、解体着手済みとの由。陰の働きものが静かに役目を終えてゆきました。
(編集B)

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