ソ・イングクが主演作『ある日、私の家の玄関に滅亡が入ってきた』ドラマ裏話を熱くトーク!【インタビュー1問1答/後半】

エクラ3月号でご登場いただいた、俳優ソ・イングクさん。Webエクラでは、撮り下ろし未掲載カットとともに、誌面のインタビューでは載せられなかったエピソードを前半・後半と2回にわたってお届け! Web限定、本人直筆サイン入りインスタント写真プレゼント応募もありますでお見逃しなく。
ソ・イングク
韓国のトップ俳優、ソ・イングクさんが2年半ぶりに主演したドラマ『ある日、私の家の玄関に滅亡が入ってきた(原題)』は、余命100日を宣告されたヒロインと、ソ・イングクさんが演じる神と人間の間の不思議な存在“滅亡”(ミョルマン)の物語。生きていくためには決して愛し合ってはいけない存在である2人の運命が甘く切なく描かれる。“人ではない存在”という難しい役どころにチャレンジしたソ・イングクさんが、役作りのうえで苦労したことや、撮影現場のエピソードなど、ドラマの裏側を楽しく語ってくれた。

Q. ミョルマンという、人間でも神でもないキャラクターを演じるうえで、面白かったこと、難しかったこと、工夫したことを教えてください。

 まずは外見から“滅亡”の雰囲気を与えたいと思い、髪の色に変化をつけようと思いましたね。いろいろ工夫してみて、幸い、撮影初日に気に入った色を見つけました。若干、グレー色が漂いながらも、青の色合いも含んでいて。光の具合によって髪の色が変わるので、とても人間に思えない存在に見えたと思います。
 あと、秋頃に撮影を始めたんですが、だんだん冬になって寒くなるじゃないですか。人間じゃない存在なのに白い息が見えるとまずいので、監督から「最大限、息を止めてほしい」といわれて。そういう細かい部分に気をつけたり、人間の習慣に見えるものは排除しましたね。例えば、人って、どこか体を掻きながら話しても不自然ではないですが、ミョルマンには絶対あり得ない動きなので。今回の役でいろんなことを学びながら成長したと僕は思います。
 こうした節制された演技は、実は前のドラマ『空から降る一億の星』でも実践していました。でも、そのときは、“人”だったので仕草における自由度はあったのですが、ミョルマンは完全に別次元の存在なので、確かに難しかったですね。

Q. イングクさんが演じたミョルマンの魅力とは?

 ミョルマンに不可能はない(ところ)!そして、意地悪をしながらも、さりげなく気遣ってくれるところかな。そんなツンデレな態度を繰り返すうちに、急にドンギョンのある怒りがミョルマンに向けられると、次第にミョルマンがドンギョンを意識し、愛に気づき始めるんです。そのくだりから結構わくわくしてきますよ。

Q. ミョルマンを演じる上で、監督さんからはどんな要求がありましたか?

 監督からは難しい指示をもらうこともあったし、スムーズに進む場合もありましたが、どうしてもミョルマンというキャラクター自体が独特なので、演出も独特な部分がありました。
 人間の感情を持ってはいるけど、冷徹さを失わない、常に2つの感情を監督は引き出してくれました。簡単に説明すると、口は笑って目は泣く、それはむしろ簡単ですが、例えば、とても冷徹なのに悲しくなければならないとすると、これは本当に難しいのです。 前者はテクニカルの面から攻めればいいけど、後者は非常に抽象的じゃないですか。だから理解して演じるまで容易ではありませんでした。
 なので、色々試してみて、緩急をつけながら調整しました。監督は「全体的にはいいんだけど、ここは少しだけ感情を弱めてみようか」とか、「今の表現だとあまり響かないのでもう一回やってみようか」というふうに、ディテールを詰めてくれて、お互いに折り合いをつけながら作っていきましたね。
ソ・イングク

Q. パク・ボヨンさんとのラブロマンスは初めてでしたが、ボヨンさんとの共演はいかがでしたか? 共演したボヨンさんの印象をお聞かせください。

 ボヨンさんとは一緒に仕事した監督が重なっていたり、ボヨンさんの出演作に僕が特別出演を2回したこともあったので(※ドラマ『ああ、私の幽霊様』『アビス』に特別出演)、いつか共演するだろうなと思ってました。予想はしてましたが、ボヨンさんのエネルギーはピカイチでした。演技だけでなく、現場のムードメーカーとして周りを幸せにするパワーがありましたね。それを見て本当に素晴らしい俳優だと思いました。いくらでもまた違う作品でご一緒したいですね。素敵な俳優さんです!

Q. お2人が似てるので兄妹役もいいと思いますが。

 似てますか? ボヨンさんの目は丸くてかわいらしいけど、僕は細長い目をしているのでどうですかね(笑)。ボヨンさんとは、いつか“非常識カップル”をやってみようって話したことがあります。相手のことをいじりまくる、コミカルなジャンルですね。

Q. ボヨンさんが演じたドンギョンの、ソ・イングクさんから見た魅力、また、ミョルマンから見た魅力をそれぞれ教えてください。

 本来ボヨンさんが醸し出すかわいらしさと愛らしさがあるじゃないですか。そういったものがドンギョンに着せられた時に、さらに魅力的に表現されたと思います。またドンギョンの性格も魅力的でした。劇中のドンギョンって、周りからすると気の毒です。自分の死を認知しながらもそれをじっと我慢し、ずっと一人で立ち向かってるんですからね。平気なふりをしながら戦って……。結局、耐え切れず号泣したりしますが、基本的には自分にどんな辛いことがあってもいつも明るいエネルギーを発する姿が、どこかボヨンさんとも似ていて、とても素敵だと思いました。これは劇中のミョルマンと僕の共通した意見だと思います。
 ミョルマンは、最初ドンギョンを見て失笑を禁じ得なかったと思います。「つまらない存在である“人間”のくせに、死に対して泣き叫んだり苦しんだりせずに平気なふりをするとは」「お前が本当に大丈夫なのか、みてやろうじゃないか」って。そんなミョルマンが、ドンギョンが平気じゃないことを知り、つらくて一緒に苦しむんですよね。そこがミョルマンの魅力だったりするのですが。

Q. このドラマで、イングクさんが絶対見て欲しいところを教えてください。

 ミョルマンとドンギョンの成長ストーリーに注目してほしいですね。2人ともに抱えてる大変な局面があり、それぞれ完全に相反する死に対する考えを持つ人物だけど、欠けてる部分を補い合いながら、結局ものすごく辛い恋をするんですね。それによってとても大きな成長をすると思います。その部分が共感できる見どころになると思います。また、2人が恋の駆け引きをしながらイチャイチャしてる姿もぜひ見てくださいね。
ソ・イングク
ソ・イングク 
'87年、韓国・慶尚南道蔚山生まれ。72万人が応募した、'09年のオーディション番組「SUPER STAR K」で優勝しデビュー。'12年にドラマ『ラブレイン』で俳優活動を開始し、初主演作『応答せよ1997』でブレイク。代表作に『王の顔』『元カレは天才詐欺師~38師機動隊~』『ショッピング王ルイ』『空から降る一億の星』など。次回作のドラマ『美男堂』の出演も決まっている。
ある日、私の家の玄関に滅亡が入ってきた
© STUDIO DRAGON CORPORATION

『ある日、私の家の玄関に滅亡が入ってきた(原題)』

余命を宣告されたヒロイン、タク・ドンギョン(パク・ボヨン)と、人間でも神でもない“滅亡”(ミョルマン/ソ・イングク)が繰り広げるファンタジーロマンス。ソ・イングクとパク・ボヨンの初共演も話題に。現実と非現実の世界が入り交じる幻想的な映像も美しく、俳優ソ・イングクのミステリアスな魅力を堪能できる。CS放送局Mnetにて2/23より放送予定。
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