ついに見納め! 京急名物・パタパタ表示器。

京急 パタパタ
「パタパタパタパタパタパタパタパタパタッ!」と軽快な音を立てる、"途中下車してでも見たい"行先表示器。

天文学的な回数で世のため人のために回って来た京急川崎駅の行先表示器が、ついに電子表示化の波に呑まれることに。完全引退は2月中旬の予定ですが、残念ながら、具体的な交換作業日は公表されていません。『ザ・ベストテン』並みのワクワク感が関東圏の日常の鉄道風景の中で味わえるのもあとわずかです。

追記)2/12未明に最後の交換作業が行われ、すべてLCD式表示器となりました。

※動画はインスタグラムでご覧ください。ドレミファインバータ車両の発車音入りです☆

 

京急 パタパタ
こちらの表示器が素晴らしいのは、2線兼用で「3段」であるということ。パタパタ表示は両数、待ち合わせ等の備考情報まで網羅し、時計や停車駅案内も盛り込むなど、アナログを駆使した情報集約が圧巻です。数分置きに列車が来るたび、上から下へと目まぐるしく回転する様は、本線の主要駅ならではの壮観! かつての日本には「日暮(ひぐらし)の門」という美称がありましたが、これは「日暮の表示器」と言ってもよいでしょう。

それにしても、認知度がかなり高い機器であるにもかかわらず、その呼び名はついぞ安定しませんでした。京急さんのサイトでの正式名は「フラップ式列車発車案内表示装置」となっていますが、「反転フラップ式」「ソラリー式」もよく使われます。本稿では伝わりやすさを重視して、すべて「パタパタ(式)」としました。
 

ついに見納め! 京急名物・パタパタ表示器。_1_3-1

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ついに見納め! 京急名物・パタパタ表示器。_1_3-2

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さて、関西に目を向けますと、小型のパタパタ表示器はそれなりに残っています。特に近鉄の路線に多い印象で、吉野駅のものは"西の横綱"といってよい3段表示。個人的に好きな阪急電鉄でも、まだ数駅で現役です。何年か前の「梅田」→「大阪梅田」と駅名が改称されるタイミングで「すわ絶滅か?」と焦りましたが、幸いにしてフラップが追加され、杞憂で済みました。写真は宝塚線・岡本駅の表示器です(※駅名変更前)。

それと同期して古参の車両の行先表示幕も更新されてはいるものの、今やLED表示式の車両がどんどん増えています。阪急宝塚線で宝塚観劇へお出かけの際に、幕式の5100系がやって来ることがありましたら、ぜひしげしげと眺めつつご乗車ください。それは"当たり"の車両です。
(編集B)

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