惜別! 美しき白きロマンスカー。

VSE 小田急 ロマンスカー

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小田急電鉄の白いロマンスカー、VSE50000形の定期運行が3/11をもって終了となりました。

鋭く未来的な姿で、かっこよすぎるこちらの車両。ロマンスカーといえば暖色系の”ピポーの電車♪”という気分が抜けない私は、どうにも心の時差を埋められず……。「目になじんできたら存分に楽しもう」と思っているうちに引退が決まってしまいました。

残念なのは、VSEの引退によって小田急から”連接台車”の車両が消えてしまうこと。ロマンスカーの伝統として、車両の連結部に台車を持ってくる設計で乗り心地の良さを謳ってきたわけですが、メンテナンスの手間やホームドアへの対応のむずかしさ等々から、「車両の多様性」受け入れの限界が来てしまったようです。

ジョイント音は「ガタンゴトン、ガタンゴトン」ではなくて、「ダタッ、ダタッ、ダタッ、ダタッ」とどこか軽快でした。
 
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もうひとつ、縦長のLED式行先表示も惜しむべきレア物件であると見受けました。基本、行先表示は幕の時代から横長フォーマットで、せいぜい正方形くらいまで。短冊状の画面で見る英語表示は宇宙船っぽくて特にかっこよく映りました。

などと褒めるわりにはVSEは撮影していなかったので、最後の記録を試みることに。いざ始めてみると、展望席最前列の方々のお顔がわからないように撮るのはなかなか大変です。最終日の3/11は富士山が見えていたこともあり、酒匂川での水鏡からスタートしました。
 
VSE 小田急 ロマンスカー

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VSE 小田急 ロマンスカー

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VSE 小田急 ロマンスカー

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VSE 小田急 ロマンスカー

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うまく行った感があるのは、箱根湯本発最終便の「はこね32号」です。今時期の日没のタイミングからして、カメラ固定で撮れるのはせいぜい新松田〜渋沢まで。酒匂川の橋梁かこちらかで悩みましたが、昼間は構図の整理がむずかしいこの撮影地も、残照の時間帯には列車と富士山だけを際立たせることができました。

そこから急ぎ片瀬江ノ島駅へ移動して、VSE運用の「えのしま2号」に乗車。乗れればどこでもいいやくらいの気持ちで前日に購入したチケットが先頭車両の席でとてもラッキーでした。乗り納めの後は、その車両が「ホームウェイ87号」として最後の新宿駅発VSEとなるのを踏切で流し撮りという算段でいましたが、出発が遅れたため、残念ながら別の車両が被って撮影は叶わず……。写真4枚目は3/10夜の同便です。

いいこともあれば悪いこともある、そんな当たり前のVSE最終日でした。臨時での運行は23年秋まであるようなので、また何か撮影してみたいものです。
(編集B)

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