【50代、パートナーとの新しい形】アラフィーのパートナー事情を紐解く5つのキーワード

将来離婚する約束を決めた婚姻状態である「離婚約」や、子供の留学についていく「母子移住」など、パートナーとの関係は多様化する一方。さまざまな婚姻のあり方を、家族問題評論家の池内ひろ美さんに話をうかがった。
教えてくれたのは…
家族問題評論家 池内ひろ美さん

家族問題評論家 池内ひろ美さん

一般社団法人ガールパワー代表理事。内閣府後援女性活躍推進委員会理事。結婚、離婚、恋愛、親子関係などのコンサルティングを行い、現代の男女・家族のコミュニケーションから幸せを感じる生き方を相談者とともに見つけていくかたちでアドバイス。相談件数は3万8000件超。

離婚約

簡単にいうと「将来離婚する約束を決めた婚姻状態のこと」。例えば、「子供が大学を卒業したら」「4年後の結婚記念日に」と時期を決め、離婚のための準備や離婚後の生活の基盤などを作る人もいる。なかには、離婚約を決めたことでふたりの関係を見直し、改めて夫婦関係を考えることで、離婚約を解消したというケースも。「即離婚に踏み切るよりもお互いに冷静に考えられるというメリットはあるかも。ただ、婚姻状態は継続しているので浮気は要注意です」(池内さん)。

浮気婚

夫が浮気をしている、もしくは互いに浮気をしているけれど、離婚せず婚姻を継続するという形。「『そんな夫婦関係は幸せではない』と感じるかたもいるかもしれませんが、このパターンは意外と多いです。浮気は許せなくても、経済的な面やほかの面で満足できていればその部分はのむ女性は一定数いらっしゃいます。感情に任せて離婚し貧困状態になるよりも、浮気を盾に逆に自由に過ごせるなら、とあえてこの道を選択するかたもいます」(池内さん)。
【50代、パートナーとの新しい形】アラフィーのパートナー事情を紐解くキーワード

パンデミック婚

東日本大震災のときも恐怖や不安感から結婚ブームになったことが。「コロナ禍の不安で結婚したかたもいますが、自粛生活だったので、その間パートナーとの関係性を見直す人が多かった気がします。夫婦の場合は、在宅で家事を何もしない夫がずっといることの不満が離婚を考えるきっかけになったり、衛生意識の違いで口げんかが絶えなかったという声も少なくありません。パンデミック婚だけでなく、パンデミック離婚も多いですね」(池内さん)。

母子移住

卒婚を望んでいても、きっかけがない、タイミングがつかめないという声は多い。そんな中、これでうまくいったという声が多いのが、子供の上京や留学に合わせての「母子移住」。「地方のかたが中学や高校受験をきっかけに親子で東京に移住したり、子供の海外留学に一緒についていく、というパターンで別居を始める人が増えています。これだと夫も子供のためならしかたないと、納得しやすいという利点があります」(池内さん)。

成熟婚

ドラマ『持続可能な恋ですか?』でも、60代の父親の婚活が描かれているように、50代以上の婚活はより盛んになると池内さん。「人生100年と考えたら、ずっと同じ人と何十年ということではなく、別の人と再びという人生があってもいい。成熟婚はますます増えると思いますね。それに今の50代は胸を張って現役といえるほど見た目も心も若々しい。『健康』と『自立』が重要な要素にはなりますが、今の人生に納得できなければ立て直しは可能です」(池内さん)。

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