大人の肌に清潔感や生命感を。「落とす」ケアにこだりたい洗顔料3選【大人美が目覚めるとき vol.05】

Z世代を中心に、世界的に大きな話題を呼んでいるという「Y2Kファッション」。1990年代後半から2000年代にかけて席巻したファッショントレンドで、肌見せやカラフルさなど、若さとエネルギーに満ちあふれたもの。エクラ世代にとっての「懐かしさ」が、彼らには「新しさ」なのでしょう。現実を見れば、景気低迷、自然災害、コロナ禍に世界情勢も……、と、不安要素をあげればきりがない今という時代。それなのに、いや、だからこそ、自由や解放を求め、自ら楽しみたいという、心からの「叫び」がファッションに表れた、とも解釈できます。誰かのためでなく、自分のために。モテより、個性。そんなヘルシーさとセクシーさの狭間に、どこか人間としての力強さや頼もしさを感じて、私たち大人も、自分たちなりのエネルギーを求めたいと思うようになりました。ファッションを自由に楽しみ、自分を自由に楽しませる、そんなエネルギーを。

それは例えば、知性と品性でくるりと包んだ、潔い肌見せ。肌に溶け込むようなシースルーのシルクブラウスだったり、あえてインナーを抜いて着たテーラードジャケットだったり、スカートやパンツの深いスリットだったり。大胆すぎない、かといって、隠しすぎない肌が、存在から放たれる空気をぐっと洗練させる……。計算しつくされた絶妙な見せ方は、大人にこそ醸し出せるかっこよさであり、エレガンスに違いありません。

以前、あるスタイリストの女性に、こんなふうにいわれて、どきりとしたことがあります。大人になると、「見て見て」という肌には「品」がない。一方で、「見ないで見ないで」という肌には「艶」がない。そのどちらでもない肌とは、芯から健康的な肌。そんな清潔感と生命感のある肌は、若さじゃなくてお手入れでかなうものだから、心がけしだいで、誰だっていつだって可能なのよ……。

エイジングケアに躍起になるよりも前に、毎日ニュートラルな肌に戻して、自分の力を解き放ちたい。だから、きちんと洗い、きちんと潤す、そんな基本のきを大切にする心がけから始めたいと思うのです。自力を信じられる肌なら、堂々としていられる。ふと見えた首すじも、ふと見えた鎖骨も、知性や品性に映る。シミやシワに目がいかない雰囲気をまとった人とは、きっと、そういう人……。