今ノリにノッてる大注目の韓国人俳優!アン・ボヒョン【見ればキレイになる⁉韓流ドラマナビvol.27】

エクラの美容記事でもおなじみのライター・山崎敦子がお届けする韓流ドラマナビ。今回は『梨泰院クラス』の悪役で、一躍知名度をあげ、次々にドラマ作品に出演し、今やスター街道をばく進中の、俳優アン・ボヒョンに注目します!  

平凡な恋愛なのに大人も胸キュンしちゃう!『ユミの細胞たち - シーズン 2』

 シーズン2ならジニョンでしょ! シーズン1をすでに観ているかたから、そんなツッコミが入ってしまうかもしれません。それは、重々承知の上。そうなんです。知っての通り、シーズン2のキム・ゴウン演じる主人公、ユミの新たな恋のお相手となる同僚のユ・バビは、ボーイズグループGOT7のジニョンが演じているわけです。なのに、そのメインキャストを差し置いて、なぜ、フォーカスするのがアン・ボヒョンなのか……、という謎。それを解く鍵は、シーズン1のラストのあの終わり方にあるとでもいいましょうか。
 ということで、まずはシーズン1をもう一度思い返してみましょう(観てない人はネタバレ要注意。速攻、視聴してくださいまし)。

 平凡な会社員ユミとゲーム開発者ク・ウン(演じているのがアン・ボヒョン)の恋愛を、頭の中に住む細胞たち(理性、感情、愛、食いしん坊、下心などなど、ユミの思考と行動をコントロールするさまざまな細胞が住んでいる)の視点と重ね合わせながら綴っていくのがシーズン1の大筋。実写と細胞たちの立体アニメを組み合わせた斬新な仕立てでも話題になったドラマです。
『ユミの細胞たち』シーズン1。ユミの彼氏、ク・ウン役を演じるアン・ボヒョン
『ユミの細胞たち』シーズン1。ユミの彼氏、ク・ウン役を演じるアン・ボヒョン

一見オタクな変わり者でも、実は心優しい青年を演じて女性たちを虜に!

 リアリティあふれるコメディタッチの実写と、その必死な喜怒哀楽がとにかくかわいいアニメの細胞たちのコラボは、観ているだけで楽しく、ついつい引き込まれてしまうのですが、なんといってもユミとウンです。紹介で知り合ったふたりの恋愛は、ドラマチックとは全く無縁のごくごく普通の展開なのですが、それゆえの“あるある”てんこ盛り。

 だから、なんだか自分の昔を思い出しちゃうというか、ユミ以上にウンとの恋愛にリアルに前のめりになっちゃうというか。そうなんです。ユミを通り越してまるで自分自身が普通の恋愛AtoZを体感しているみたいな。なのに、なのに、あのラスト。結婚を意識し始めたユミと、自分の会社が立ち行かなくなったプライド第一優先のウンの、微妙な思いのすれ違い。そうして、最後に二人が差し出したカードが、な、なんと……。
 
 そ、そんなあ……。ということで、私的には自分のかつてのどのリアル失恋よりもめちゃくちゃ後を引きずることになり、シーズン1を観終わった後もずっとずっとウンが頭から離れないわけなのですね。気がつくと、アン・ボヒョンのことをググっていたりなんぞしちゃう毎日。
『ユミの細胞たち』シーズン1。ユミ役のキム・ゴウンと、彼氏ク・ウン役を演じるアン・ボヒョン
『ユミの細胞たち』シーズン1。ユミ役のキム・ゴウンと、彼氏ク・ウン役を演じるアン・ボヒョン
 ご存じ『梨泰院クラス』の「長家(チャンガ)」グループ跡取り長男、あの心弱めな卑劣なクズ男グンウォン役で一躍知名度を急上昇させたのが、俳優アン・ボヒョン。

 そのちょっと前に出演した『彼女の私生活』では、ヒロインのパク・ミニョンを想い続ける凡庸とした柔道家二番手の幼馴染役だったし、ハン・ソヒ主演の『マイネーム: 偽りと復讐』では復讐にひた走るヒロインを大きく包み込む同僚の麻薬捜査官役だし、で、この『ユミの細胞たち』では、下手な駄洒落大好きの一見オタクな変わり者だけど実は心優しいウン役……、などなど演じる役柄も実は振り幅めちゃ大きい、まさに今、俳優としてノリにノってる34歳なのです。
 中学・高校時代はボクシング選手として大会で優勝するほどの実力の持ち主だったらしく、187cmの長身に逆三角形のたくましい肉体は見ているだけでもうっとり。その男らしさ、どんだけ〜〜と思いきや、「ペク・ジョンウォンの出張料理団」や「青春MT」などバラエティで見せるのは細やかな気遣いと優しさ。そのギャップもたまらないアン・ボヒョンなのです。この9月に初主演となる『軍検事ドーベルマン』のイベントで公式初来日したのですが、その際、エクラでは初めてとなる取材が実現。その模様はエクラ12月号(11月1日発売)にてたっぷりとお見せしたいと思いますので、ぜひ、チェックの程を。

シーズン1で“アン・ボヒョン・ロス”になった心は、果たしてシーズン2で癒される⁉

 ということで、いよいよ問題のシーズン2です。ウンの面影に思いっきり後ろ髪引かれている中、新たな恋をするのは、もとい、ユミの新たな恋愛を覗くのは、到底気分ではないのですが、なんと、なんとです。シーズン2の始まりは、噴水の下でのユミとウンの別れのあのシーン。こんなところで、ウンと再会できるとはホント予想外。またまたいきなり胸締め付けられてしまうわけなのですが、その思いは、当然ユミも同じだったらしく、別れ話を撤回しようとウンに電話をかけてみたり(でも、通じず……)、気がつくとウンの友人のSNSをチェックしてウンの動向を探ってみたり、失恋の痛手でユミの心もズタボロの模様。しかも、SNSでチェックした画面に映る笑顔のウンはあの長髪をバッサリ。なぜ、なぜなの? あんなに長髪にこだわっていたのに〜〜、気になって前に進むことなんてできない……(でも、カッコイイ❤️=個人的感想)。
「ユミの細胞たち シーズン2」のキム・ゴウン
『ユミの細胞たち - シーズン 2』のキム・ゴウン。シーズン1、シーズン2通して主人公のユミ役を演じた ©STUDIO DRAGON CORPORATION
 ところがです。そんな失恋の痛みにどっぷりと浸るユミに一本の電話。「ケンチャナ? ヒムネヨ(大丈夫? 元気出して)」。そう、バビからです。シーズン1で、ユミの文才を見つけてマーケティング部に引っ張ったあのイケメン同僚のユ・バビです。こうした男子からかけられる何気ない言葉って、実は失恋という病の何よりの特効薬。それをきっかけにユミの心が、少しずつ癒され始めていくという。
 単なる同僚としてしか見ていなかったバビなのに、ちょっと気に留め始めるようになると、いろんな側面が見えてくるわけでして。小説が好きで、ユミと同じ明るいバンド音楽が好きで、落ち込むユミをさりげなく気遣う優しさもある。しかも、見つめるその瞳がなんだか……。
 
 あれ? あれあれ? あんなにウンで占められていたはずの心の中に、いつの間にかバビ? そうなんです。失恋で消沈していたユミの細胞たちがそんなバビの存在を見逃すはずもなく、密かに結成されていたバビ同好会の隠れ会員が次から次へと増殖し、かくゆう私も……。なんて現金な! かくして、ユミとバビの新たな恋愛が私の心とともに始まるというわけです。
『ユミの細胞たち - シーズン 2』のキム・ゴウン(左)と、バビ役のジニョン(右)
『ユミの細胞たち - シーズン 2』のキム・ゴウン(左)と、バビ役のジニョン(右) ©STUDIO DRAGON CORPORATION
 もちろん、今回の恋愛もドラマチックとは無縁のどこにでもある平凡な恋愛。ウンの時と違うのは、バビのまなざしがとろけるように甘く優しく、そのキスがしっとりと濃厚ということ。このまま、もはやゴールインか……、と思いきや、これが思いもよらない心揺さぶられ続ける展開に。私的最初の大きな揺れの波がやってきたのは4〜5話。炊飯器ネタが出てきたら要注意です。思わずの興奮と切なさとまたまたの涙と……。

 さらに、今回は、ユミの人生にも大きな転機が。平凡な会社員のはずのユミの今後はどうなるのか。バビとの恋愛はハッピーエンドを迎えるのか? センセーショナルな事件が起こるわけでもないのに、普通の恋愛“あるある”なのに、富士急ハイランドFUJIYAMAを遥かに超える激しい心のアップダウンの繰り返し。ネタばれになるので、その内容を明かすことができなのが残念でなりません。その振り回され続ける体感を思う存分じっくりと味わってくださいまし。
『ユミの細胞たち - シーズン 2』のキム・ゴウン(左)と、バビ役のジニョン(右) 
『ユミの細胞たち - シーズン 2』のキム・ゴウン(左)と、バビ役のジニョン(右) ©STUDIO DRAGON CORPORATION
 それにしても、なぜ、ウンは髪を切ったのかも気になっていることとは思いますが、見終わった後に、とことん語り尽くしたくなるロマンスコメディの傑作であるのは間違いなしです。
■『ユミの細胞たち』、Amazon Original『ユミの細胞たち - シーズン 2』Prime Videoで独占配信中

こちらも見逃せない!アン・ボヒョンの魅力を堪能できる傑作選!

『軍検事ドーベルマン』

「軍検事ドーベルマン」アン・ボヒョン
© STUDIO DRAGON CORPORATION 
イベントで来日したアン・ボヒョン
9月に日本で行われた『軍検事ドーベルマン』トークイベント時のアン・ボヒョン ©TIMO Japan
 モデルを経て2014年に俳優デビューし、‘16年の『太陽の末裔』で注目されるまでは、さまざまなバイトで食いつなぐという下積み時代を送ってきたアン・ボヒョン。以来、いろんなキャラを演じてきた彼ですが、意外にも本格的な主演を務めるのはこのドラマが初。舞台となるのは韓国初となる軍法廷。ボヒョンが演じる主人公のド・べマンは、幼い頃に両親を亡くし、中卒ながら司法試験に合格するも、その経歴がネックとなり大手弁護士事務所に入ることが叶わず、軍検事なったという経緯が。最初はお金に貪欲だったド・べマンですが、復讐のために軍検事となってやってきたチャ・ウイン(チョ・ボア)と出会うことで、両親の死の真相を知ることに。そんなド・べマンが、次第にウインと協力し合いながら軍内部の腐り切った権力者たちと対決していくという展開。

 ボクシングで鍛えたその肉体(特に拳)をフルに使ったボヒョンのアクションはもちろん、187cmが纏う長身の判事服姿も絶品です。ちなみに韓国では最終回10%を超える大ヒットに。さて、前述通り、このドラマのトークイベントのため、来日したアン・ボヒョン。日本のファンとの対面はこの日が初めてということで、最初は緊張していた模様ですが、ファンの熱い歓迎にトークもどんどん盛り上がり、たくさんの笑顔も。「このドラマは毎回エンディングが面白いです。俳優たちもいつ台本ができるんだろうとワクワクしながら撮影していました。OST(劇中歌)もこのドラマに合った、本当に痛快なすっきりするものになっています。登場するキャラクター一人一人が謎のベールに包まれていますので、そこも注目していただきたいです」とは本人談。このドラマのタイトル「Doberman」を歌う歌手ハ・ヒョヌは『梨泰院クラス』の「Diamond」も歌っているので、聴き比べてみるのもおすすめです。
■CS放送・衛星劇場にて10/26~放送開始。※トークイベントの模様も10/23と10/31に放送

『カイロス〜運命を変える1分〜』

「カイロス」のアン・ボヒョン
©2020MBC
 件のトークショーではファンからの質問コーナーというのもありまして、その中でファンのお一人がこれまでボヒョンが演じたキャラクターの中で一番好きなのがこの作品のソ・ドギュンと。『梨泰院〜』や『マイネーム』の影に隠れて、あまり日本ではフューチャーされていなかったこともあり、その発言にご本人のボヒョンもいたく感動していたのですが、事実、この作品、サスペンスファンタジーとしてかなりな傑作なので、超おすすめです。

 建設会社の若き理事ソジン(シン・ソンロク)の娘が誘拐されて殺害され、妻は傷心のあまり自殺。そんな彼に1本の電話。相手はエリ(イ・セヨン)という女性で失踪した母を探しているという。実は、この二人には1ヶ月のタイムラグがあり、ソジンが生きる世界はエリにしてみれば1ヶ月先の未来で、エリの世界はソジンからしてみれば1ヶ月前の過去。それに気づいた二人が互いに協力し合いながら事件解決を目指すタイムクロッシングサスペンス。で、ボヒョン演じるドギュンは、ソジンの右腕として働く忠実な部下なのだけれど、物語が進むにつれて大きな秘密を抱えていることが明らかになっていくという役どころ。1ヶ月のタイムラグの中で奔走する登場人物たちの思いと愛と嘘と真実が複雑に交錯、二転三転する予想不能のストーリーに釘付けになること請け合いです。ちなみに、ボヒョンの役柄は唯一ラブラインあり。その純愛の行方もたっぷりと。
■U-NEXTにて配信中
■エクラ12月号(11/1発売)ではアン・ボヒョンの撮りおろし写真&インタビューを掲載予定!直筆サイン入りインスタント写真のプレゼント応募券もついているのでお見逃しなく!!
山崎敦子

山崎敦子

旅行記事に人物インタビュー、ドラマ紹介、実用記事から、着物ライターとさまざまな分野を渡り歩き、今では美容の記事を書くことも多くなったさすらいのライター。襲いかかるエイジングと闘いながら、ウキウキすること、楽しいことを追い求め続ける日々を送る。
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