2日目夕方
永康街での散策からホテルに戻り、少し休んだあと、夕方から「九份・饒河街夜市」を巡るツアーに参加した。山のほうは天気が変わりやすく、夜は冷えるかもしれないと聞き、Gジャンを一枚羽織る。
赤い提灯で知られる九份は、近年の台湾旅行ではすっかり定番の観光地だ。その印象は訪れる時間帯によって大きく変わる。今回は、夕暮れから夜にかけての表情を楽しむことに。
バスに揺られて、1時間あまり。車内では現地ガイドが、おすすめの店や立ち寄りスポットを、終始明るく、楽しそうに紹介してくれる。
窓の外の景色も、退屈しない。「あの古い建物は何だろう…醫院と書かれているから病院だな」。日本人にも分かる漢字、そうではない漢字、この看板は何だろう…色々想像しながら過ごす。そうこうするうちに、日が傾きはじめ、空の色がゆっくりと変わるころ、目的地に到着した。
九分の夕景
ガイドから集合時間の案内を受けたあとは、自由行動。夫とふたり、まずは頂上を目指すことにする。
目の前には、想像以上に長い階段が続いていた。一段一段のぼりながら、ときどき足を止めて後ろを振り返る。赤い提灯が並ぶ光景に、思わず息をのむ。
スニーカーは履きなれた「on」のクラウド
頂上付近で小雨が降った。やはり上着を一枚羽織ってきて正解。
それにしても、人が多い!
観光客の数は想像以上で、行き交う言葉もさまざまだ。英語、中国語、聞き慣れない言語が混じり合い、世界中から人を集めている場所なのだと知った。
長い階段
ノスタルジックな脇道
夜店をのぞきながら、「釈迦鳳梨(アテモヤ)」を探す。空港からホテルまで送迎してくれたガイドが、「台湾にいる間に、これは絶対に食べてほしい!」と力説していた果物だ。そこまで言われると、どうしても気になってしまう。
人の波に流されながら、屋台をひとつひとつ確認する。
果物をカットして販売している店を見つけては、並べられたフルーツを覗き込む。なかなか見当たらず、半ば諦めかけたころ、ようやく目的の名前を見つけた。
釈迦鳳梨(アテモヤ)
ひと口かじると、触感はねっとりとしていて、とてもジューシー。甘みが強く、どこか洋ナシに近い。想像していたよりも、ずっと食べやすい味だ。
九分からみえる夜の海の風景
すっかり暗くなり、歩き疲れたころ、集合時間となった。
九份は階段、坂道の多い街。「明日は筋肉痛かもしれない…」と思いながらも、旅の高揚感で気分は明るい。余韻に浸りつつ、バスに乗り込む。
次に向かったのは、「饒河街夜市」。
胡椒餅で知られる、台北でも人気の夜市である。ここは、事前に「おぎやはぎ」のYouTube番組で予習済み。いくつか目当ての店もあり、どこか聖地巡礼のような楽しみ方になりそう!旅先で、画面越しに見ていた場所に実際に立つ。この感覚もまたおもしろい。
饒河街夜市
饒河街夜市
饒河街夜市の胡椒餅
胡椒餅は、YouTubeで見ていたとおり、通りに入ってすぐの場所にあった。迷うことなく列に加わる。長い列だったが、あっという間に買えた。
焼きたてを、熱いうちにひと口。香ばしく、胡椒がしっかり効いている。おいしい!
小籠包
写真は撮りそびれたが、地瓜球(サツマイモボール)も迷わず購入。外はカリッとしていて軽く食べられる。
小籠包は、その場で湯気を立てているのを見て店に入った。こういう予定外の一品が、旅ではいちばん記憶に残る。
どれも、おいしかった。
熱気と活気。にぎやかで、少し雑然としていて、それが心地いい。
台北3泊4日、2日目の夜。
「ゆっくり歩き、街の人になる」という今回の目的が、少しずつ身体に馴染んできた。
ただそれだけで、この夜は満ちていた。
遠くにみえるのは台北101