実は’22年の時点でランキング50位に入っている日本人は大坂なおみさんただひとり。伊達さん以外にも杉山愛さんや長塚京子さんなど、グランドスラムの本戦に多くの日本人が名を連ねていた’90年代の栄光からはかなり遠ざかってしまっている。そんな状況に危機感を抱いた伊達さんが、ジュニア世代に豊富な経験を還元するべく立ち上げたのがJWT50だ。
「時代も変化し、テニス自体も昔よりもタフになっていることは間違いない。その中でもっと日本選手はやれるはずという歯がゆさはみんな感じていて、だからこそ私たちにできることがあるのではないかと。自分を成長させてくれたテニスに対して強い思いをもっているからこそ、明るい未来にしたいと思っています」
一方で、伊達さんはいずれテニスができなくなる日がくることを見据え、その準備として新たな趣味を見つけている。
「最近は山に登っているんです。山の魅力はなんといっても達成感。今の夫も学生時代からスキーをしていて山が好きなので、一緒に楽しんでます。去年は富士山に登ったので、今年は北海道の旭岳に行きたい。いずれは立山も登りたいですね」