“怒りの沼”を抜け出すには? アラフィーに聞いた「イライラが止まらないときの心の鎮め方」
最近、イライラが止まらなくて困ったことありませんか? 以前はスルーできたことにイライラしたり、些細なことでカッとなったり。ホルモンのアンバランスに加えて、重責のある仕事を任される、親のケアが必要になるなど、ライフステージに大きな変化が起こるアラフィーはストレスをためがち。みんなはイライラをどう解消しているの?アンケートやインタビューで徹底リサーチ。心を鎮めるヒントがここに!
アラフィー124人に聞きました!“イライラ”アンケート大調査
(Jマダム&エクラメルマガアンケート45~59歳124人の回答)
Q.最近、イライラしたことはある?

8割以上の人が最近イライラした経験があると答え、その原因では「フルタイムで働くようになり仕事のストレスが増えた」(48歳・会社員)など、働くアラフィーの増加で“仕事”が1位に。「気力や判断力が落ちた自分にイライラ」(54歳・パート)など心身の変化や「母が同じ話を何度もする」(52歳・主婦)など家族問題、「歩きスマホ」など公衆マナーをあげた人も。
Q.何に対してイライラすることが多い?(複数回答)
1位 仕事……50人
2位 自分のふがいなさ……38人
3位 夫婦関係……37人
4位 世の中の不道徳……36人
5位 親のケア……31人
6位 社会問題……22人
7位 友人関係……8人
Q.なぜイライラするようになったと思う?
自分のための時間が少なくなったから。(49歳・自営業)
ここまでできると思っていたことが、若いころに比べてできない。(53歳・講師)
親はどんどん年老いていくし、夫とも新婚のころのようにはいきません。さらに、自分の「おばちゃん化」もイライラを生む原因なのかなと思います。(保育士・48歳)
更年期で心のキャパシティが狭くなっている。また、世の中がコロナや政治不信など不安になる要素だらけなので穏やかにしていられない背景もあると思う。(52歳・フラワーデザイナー)
【みんなはこうして心を鎮めていた!】
【CASE1】社会人の娘に愚痴を聞いてもらう編

「誰かに話を聞いてもらうとスッキリ!」の声多数。「両親の文句を姉といい合い、カラオケで歌いまくりごちそうを食べる」(50歳・会社員)、「イラッとしたできごとを友人におもしろおかしく話して笑い飛ばす」(54歳・非常勤講師)などの回答が。
【CASE2】ひとりで家を飛び出し、電車で人間観察編

「散歩で遠出や、飛行機で日帰りのひとり旅。“移動”で心をリフレッシュ」(54歳・主婦)、「市内にある温泉と朝食バイキングが充実したホテルにひとりで泊まってプチ旅気分を味わう」(58歳・自営業)など、日常からの離脱が心の浄化に。
【CASE3】お風呂で大泣き後、シートパック編

「“ディプティック”のキャンドルの香りで気分を鎮める」(51歳・パート)、「サウナでひたすら汗をかき、水風呂に入る」(51歳・会社員)、「アロマのお灸で心身ともに癒す」(52歳・主婦)など、自分なりのデトックス&癒し術をもつ人も多数。
【CASE4】配信動画で世界滅亡系映画に没頭編

何かに没頭するのが脱イライラへの近道!? 「大音量にしたイヤホンでヘビーメタルを聞く」(59歳・会社員)、「推し(パク・ソジュン)のドラマを見まくる」(56歳・会社員)、「無心になって野菜のみじん切りをする」(57歳・会社員)という声も。
産婦人科医 八田真理子さんの「心の鎮め方」
プロフィール

産婦人科医 八田真理子さん
聖順会ジュノ・ヴェスタクリニック八田院長。更年期などの正しい知識の啓蒙に取り組む。著書に『産婦人科医が教えるオトナ女子に知っておいてほしい大切なからだの話』(アスコム)など。
更年期特有のイライラ解消には、漢方薬やHRTを頼っても
数年前までは、些細なことにもイライラしていましたが(笑)、週4回の筋トレ&有酸素運動と、有機野菜を中心とした低糖質の食事をとることで自律神経が整い、最近はかなり穏やかに。加えて、加齢とともに怒りに使うエネルギーも減少したようです。実は、怒りを感じるのは体内にパワーがあふれている証し。なので、無理に気持ちを抑え込むことはないと私は思います。
ただ、怒りは血圧の上昇を招き、血流が悪化して体に負担をかけます。特に更年期の女性はホルモンバランスの乱れでただでさえ血圧の変動が大きくなりやすいので注意が必要。また、更年期の体の不調が怒りにつながることも。更年期の諸症状に悩む人は、漢方薬やHRT(ホルモン補充療法)を試してみるのもおすすめです。HRTは海外で30年以上前から使われている、乳がんリスクを上げない“天然型黄体ホルモン製剤”が日本でも保険適用になりました。ただ漠然とイライラに向き合うのではなく、原因と思えるものをひとつずつ減らすことも大切です。
日ごろのとっさのイライラ対策には、常温の煮出したお茶を常に持ち歩き、頭に血がのぼったらその場でちょこちょこ飲むのが私流。それだけでひと呼吸をおけてホッとできますよ。
私の心の鎮め方

1.常温のお茶を常に持ち歩き、ちょこちょこ飲む。
2.手首の内側のツボをマッサージする。
3.息を2秒吸って6秒吐く。
とっさの措置には手首の内側にある“神門”と呼ばれるツボをマッサージしたり、呼吸をゆっくり行う(2秒吸って6秒吐く)のも効果的。エクオールのサプリは10年愛飲、漢方薬は桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)を常飲し、イライラしたときは抑肝散(よくかんさん)を服用。
スポーツコメンテーター 田中雅美さんの「心の鎮め方」
プロフィール

スポーツコメンテーター 田中雅美さん
元水泳日本代表。2000年、シドニー五輪の400mメドレーリレーで銅メダルを獲得。’05年に現役引退後は『グッド!モーニング』などの番組でスポーツコメンテーターとして活躍。
子育てや仕事で感じるイライラは無心でボールを投げてスッキリ
最近、子育てや仕事でときどきイライラしてしまうことが……。競泳選手時代はメンタルを整えるトレーニングを重ねてきましたが、5歳と3歳の子供相手にはまったく通用しなくて(笑)。つい先日も、家にはないのに『リンゴジュースを飲みたい』とダダをこねる下の子にイラッとして反省したばかり。
仕事では、番組を盛り上げようとおもしろいコメントを準備したのに、いざとなると言葉を噛んでうまくいかず、自分にイライラして一日中引きずったことも。
そんなときはいっそ身を任せてとことん落ちる。少し気持ちが上向いてきたら、家でお酒を飲んだり、体を動かして気分転換するように。トレーニングジムで約10分間、ひたすら的に向かってボールを投げていると気分がスッキリ、いつのまにか力がみなぎっています。
同業の先輩の陣内貴美子さんが『自分にイライラするのは自分の力以上を出そうとするからだよ』と助言をくださって、それ以来、“ふだんの自分”の基準を意識するようにしたら楽になりました。
イライラ引きずり派の私には、定期的に自分主催の一泊旅行を計画して家族に付き合ってもらうのも最高のリフレッシュ法になっています。
私の心の鎮め方

1.トレーニングジムでボールを投げる練習に没頭する。
2.温泉旅行などを企画し、家族に参加してもらう。
3.シュワシュワ系のお酒を家飲みする。
投球の練習をするあまり、北海道日本ハムファイターズから始球式のオファーも! 最近の自分主催旅行は下田温泉へ。気分転換のお酒はスパークリングワインやレモンサワーがベスト。
漫画家・辛酸なめ子さんの「心の鎮め方」
プロフィール

辛酸なめ子さん
武蔵野美術大学短期大学部在学中からイラストレーター、ライターとして活動。鋭い観察眼に定評がある。雑誌、webの連載多数。近著に『大人のマナー術』(光文社新書)。
イライラは「学びの機会」と考え心穏やかに過ごせる自分になる
周りを観察や分析してしまう癖があるのか、街に出るとイライラが増えます。
例えば、デパ地下のお総菜店で『100グラムください』というと、微妙な顔をする店員さんがいます。一方で、一度に何百グラムも買うお金持ちそうな紳士には笑顔を見せる姿を見て、モヤモヤ。傘を横持ちしている人の後ろを歩いていて先端がぶつかりそうになったり、道端で見知らぬ男性に突然暴言を吐かれたりすると、イラッとして『何かいってやろう』と思いますが、相手の逆ギレが怖くてできません。そんなときは『相手は人間ではなく猫だ。猫だから何をやってもかわいい気がする』と思い込んだり、SNSで同じようないらだちをもつ人の言葉を探して『自分だけじゃないんだ』と心を鎮めています。
怒っても幸せすぎてもエネルギーを消耗するので、常に心をフラットに保ちたい、その点で効果があったのが、野菜や魚中心の食生活にすることです。肉食をやめて3年、イライラが減ってきました。頭にくることがあっても、『学びの機会をくれてありがとう』と受け入れる、そんな穏やかな境地を目ざしたいですね。
私の心の鎮め方

1.イラッときた相手を猫だと思い込む。
2.SNSで同じいらだちをもっている人を探す。
3.吉方位にあるカフェでくつろぐ。
奇門遁甲(きもんとんこう・中国の占術)で吉方位をチェックし、雰囲気のいいカフェを見つけてしばし滞在することも。「おしゃれなカフェでラテを飲むと怒りが持続しにくいですね。ごちゃごちゃしたところは気持ちもごちゃごちゃします」
イラストレーター・小迎裕美子さんの「心の鎮め方」
プロフィール

小迎裕美子さん
雑誌を中心に、書籍、広告などで幅広く活躍。近著に『新編 人生はあはれなり…紫式部日記』『新編 本日もいとをかし!! 枕草子』(KADOKAWA)。
細かい作業に没頭して雑念を払い、イライラを忘れる
30代の終わりに怒りで円形脱毛ができるくらいイライラの絶頂期がありましたが、最近、人と接する機会が減ってすっかり心が丸くなりました。とはいえ、新幹線の3人席を予約したら、ガラガラな車両の中でなぜか自分のシートだけ3人座っていたり、行きつけのヘアサロンで、担当者の手が空くまで別のスタッフに20分近くドライヤーを当てられたり。些細なイライラはまあまあ、あったりします。
ぷちイラに効果的なのが、推しのスクショなど膨大な数を保存するスマホの画像から、不要なものを100枚消すこと。削除を繰り返すうちに脳内は瞑想状態になり、煩悩が消えていきます(笑)。不要な紙に怒りの言葉を暴力的に書きなぐって、シュレッダーにかけるのもスカッとしますね。最近、推し活が忙しくイラッとする暇がありません。いいことだと思う一方で、“イライラ”は元気の素でもあると思うので、気持ちの浮き沈みが減ったことを少し寂しくも感じています。
私の心の鎮め方

1.スマホのカメラロールの写真を100枚消す。
2.紙にイライラを書き出し、シュレッダーにかける。
3.ポッドキャストを聞きながら、ぞうきんがけ&掃除。
エンタメに没頭するのも手。漫画なら『パリパリ伝説』『ベルリンうわの空』、ポッドキャストなら『本と雑談ラジオ』『東京ポッド許可局』がお気に入り。最愛のK-POPグループ、TXTのMVを見て現実を忘れることも。
美容ライター・山崎敦子さんの「心の鎮め方」
プロフィール

山崎敦子さん
エクラをはじめ、さまざまな女性誌で美容記事を執筆。6年前から韓国ドラマやK-POPにハマり、Web éclatやSPUR.JPで韓流連載ももつ。
怒りは無理に抑え込まず、大声を出して発散!
年齢とともに脳や体力のキャパシティが減って、集中力も低下。ここ数年は、仕事のペースを乱されるなど、イレギュラーな事態が起こるとイライラを制御できないことが。
そんなときは、ひとりになれる場所で『この~!』『きーっ!』とか(笑)、大きな声を出してストレスを発散。私の場合、なんとかなだめようとするのではなく、あえていらだちを解放してしまったほうが、短時間でイライラが治まります。テレビのコメンテーターの納得のいかない発言や、ありえないドラマの展開にも『おいおい!』などと声を出して突っ込むとその場でスッキリ。
イライラへの免疫力を高めるなら香りがおすすめ。最近のお気に入りは、『シンクー』のマッチ型のお香。先端を擦ると軸部分が燃えて、香りが漂うのですが、燃焼時間が約10分。これが心を落ち着けるのにちょうどいい時間なんです。心と脳を整える『シン ピュルテ』のマインドフルフレグランスも気持ちを前向きに切り替えてくれますよ。
私の心の鎮め方

1.マッチ型のお香で10分間香りを焚く。
2.ひとりでお風呂にこもり、大声で怒りを吐き出す。
3.推しの出ている韓国ドラマを一気見する。
「シンクー」のマッチ型のお香「10MINUTESAROMA Canister」は60本入り、5500円。着火器具が必要ないのも手軽。韓国エンタメにどっぷり浸ればイライラはすべて忘却の彼方に。推しを見つければ楽しみ方は無限大。
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