【野球はエンタメだ!】愛が止まらず球場へ。中江有里さん「やっぱり“現場”が一番アツい!」
今、野球にはまるアラフィー女性が続出。「野球を生で見る高揚感は格別」と話す“虎党”の中江有里さん。昨年は、阪神のリーグ優勝も甲子園球場で見届けた。野球が「生活の一部」になった日々を聞いた。
中江有里さん
’73年、大阪府生まれ。数々のテレビドラマや映画に出演。読書好きで知られ、本にまつわる講演やエッセー、書評を多く手がける。ブックサイト好書好日で「開け!本の扉。ときどき野球も」を連載中。
負けを乗り越えるドラマや真剣勝負に魅せられて
大阪出身の中江さん。子供のころから阪神タイガースは身近な存在だったというが、本格的に応援するようになったのは’22年から。この年、阪神は開幕から9連敗を喫し、1勝をはさんでまた6連敗。歴史的ともいえる出遅れが中江さんを野球に惹きつけた。
「そんなに負ける?と、猛烈に気になって(笑)。そこから熱心に追いかけはじめ、阪神は3位まで盛り返したんです。試合を見続けたことで、昨日の負けが今日の勝ちにつながったなとか、意味や流れが見えてきてのめり込みました。勝ちと負けを積み重ね、選手は時に不調の底をも経験し乗り越えて、140試合以上戦って優勝を目ざす。そのドラマは、人生にも通じるなと。真剣勝負をする選手たちと自分がひとつになるような感覚にもしびれましたね」
どの選手にも思いを寄せ、推しをあげるなら「岡田監督!」。球場に行けない日はテレビの前で18時にスタンバイ。時間を見つけては神宮球場や東京ドームにせっせと足を運び、本拠地の甲子園球場にも駆けつける。ユニホームと帽子で“正装”し、タオルや応援バット、オペラグラスも欠かさない。
「生で観戦する熱気や高揚感はたまりません。特に甲子園はファンの一体感がすごい。ヒッティングマーチを歌ってみんなで盛り上がるのも楽しいし、『これ、食べや』と方々(ほうぼう)からコロッケやお寿司をおすそ分けしていただくことも(笑)。阪神を応援する仲間という球場ならではの関係性も魅力です」
地方の球場へはもっぱら“旅気分”で出かける。昨年の日本ハムとの交流戦は念願のエスコンフィールドへ。新球場で観戦したあとは街へ繰り出し、札幌ラーメンやジンギスカンを満喫した。
「野球と食をセットで楽しむことが多いです。最近は大阪でおいしいそば屋が増えていると聞き、甲子園にいくときは昼はそば屋をはしごして、夜は野球という流れが定番。今年は名古屋や広島にも遠征したいです」
なんといっても昨年は、阪神が圧倒的強さで18年ぶりにリーグ優勝し、オリックスとの日本シリーズを制して38年ぶりの日本一に。会う人会う人に「おめでとう」といわれて話がはずんだり、同じく阪神ファンで旧知の仲だった女優の石田ひかりさんと30年ぶりに会って祝勝会をしたり、思いがけないつながりや喜びが生まれた一年だった。
「うれしいだけでなく、監督や選手にしみじみ感謝したくなりました。『こんな気持ちにさせてくれてありがとう』って。戦力がほぼ変わらない今年も岡田阪神は強いです。球団史上初の連覇を目ざして昨年以上に熱く応援します!」
神宮球場での対ヤクルト戦は、練習を見ながらカツカレーを食べて気合を入れます
―中江有里さん(女優・作家・歌手)
東京ドームはよく行く球場のひとつ。ビジターでも盛り上がる!
「ウル虎の夏」の限定ユニホームは岡田監督の80番です。過去のデザインやビジター用など4種類のユニホームを気分や球場で使い分け、キャップにはトラッキー&ラッキーのマスコットをつけることも。
大阪のそば店で。「うどんのイメージが強いと思いますが、おいしいそば屋さんが多いです」
日本シリーズ第7戦は自宅で応援。岡田阪神、ついに“アレ”を達成!
ペナントレースはまるで人生のよう。“野球旅”も楽しい! 中江有里さん(女優・作家・歌手)
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