-
【人生の先輩が語る。私の50代と、これからの50代へ】中尾ミエさんインタビュー!完成を目指さず常に目標を
迷い、とまどい、体や気分の不調……揺れる年代をどう乗り越えたらいい? 大人の人生を自分らしく謳歌する先輩たちが、今、振り返って思うこととは。今回は歌手・俳優の中尾ミエさんにインタビュー。
【人生の先輩が語る。私の50代と、これからの50代へ】安藤優子さん「大事なのは“自己受容”。自分へのリスペクトから始めてみて」
自分探しよりも“自己受容”が大事。がんばってきたことを否定しないで
体と心を見つめ直し、40代後半から学びの場へ
政治、経済、社会問題に国際関係。どんなニュースを伝えるときも、まっすぐ前を見据え、私たちに真摯に語りかけてきた安藤優子さん。その姿勢は“背中”に支えられていたのだということが、お会いしてわかった。
「トレーニングを始めたのは40代から。背中に肉がつくのだけは避けたくて、特に肩甲骨まわりをよく動かしてました。運動していたせいか、更年期による症状はほとんど感じなかったです」
30代後半から報道番組で日本初の女性メインキャスターを務め、湾岸戦争などの海外現地取材も担っていた安藤さんの激務と充実。しかし、ふと立ち止まる瞬間には、不安も感じていた。「24時間、ファイティングポーズをとりながら、自分のキャパシティー超えのプレッシャーに追い詰められている状態。しかも、確実に年齢なりの変化が出てくるじゃないですか。体重が増えたり、体型が変わってきたり……。忙しさを言いわけに自分の体もコントロールできていないことに、ずっとフラストレーションを感じていました」
安藤さんを変えるきっかけになったのは、そんな日常での、ある発見。
「車の運転中、信号待ちをしている間に、若い女性の欠点を探している自分に気づいたんです。『あの子、ちょっとおなかが出てない?』と。若さに嫉妬している自分の視線に気づいたとき、すごくみじめで……。自分の体とまじめに向き合おうと思った瞬間でしたね」
以降、どんなに忙しいときも、朝7時から2時間のジムがルーティンとなった。ピラティス、筋トレ、サーキットトレーニング。半年を過ぎるころには、体重がおもしろいように落ちはじめた。「運動で体を積極的に動かしたあとは、自分の中に血がめぐるからか、前向きな心地よさを感じるんです。加えて、イライラしなくなるなど、精神のコントロールもきくようになりました。なによりよかったのは、この体は誰のものでもない、自分のものだと気づかされたこと。自分の体のマスターは、やっぱり自分なんですよ」
そしてこのころ、安藤さんはもうひとつの大きな挑戦に踏み出した。’05年、46歳で上智大学大学院グローバル・スタディーズ研究科博士前期課程に入学し、学び直しを始めたのだ。テーマは政治と女性。学生は外国人学生が多くコミュニケーションは英語、100冊単位の文献講読の課題が出されるハードなものだった。しかし、そこには報道の現場とは違った充実感が存在していたと、安藤さんは振り返る。
「視聴者のかたがたにニュースをお伝えするのがアウトプットなら、学びは完全にインプット。しかも、学びには自分しかいないんです。山のような文献も、ページをめくり、一行一行読み込んで付箋をはって、頭に入れていくしかない。どこまでも個人的なこの作業を通して、報道の場で得たものとアカデミズムの知識が相互に補完し合い、結果、どちらの時間も自分の中で尊いものになりました」
授業は、必ず最前列で受講。いつも本を鞄に入れ、移動前後に10分でもすき間ができれば読み込む時間にあてる。
第一線の社会人が学びに勤しむ、その真摯な背中は、きっと現在同様に美しかったに違いない。還暦までに博士号取得を、という目標を約束どおり(60歳と10カ月!)、見事に果たした。
「仕事とプライベートな学び、どちらかに拘泥してどちらかだけを選んでいたら、私はきっとどちらも続けられなかったでしょうね。人生の選択肢があるとして、私、いくつ選んでもかまわないと思っているんですよ」
「自分の体は自分のもの。鍛えはじめると、精神状態もコントロールできるようになりました」
「人生の選択肢は、いくつあってもいい。これまでの自分をリスペクトしつつ、新しい一歩を踏み出す時期です」
「よくやったよね、私」。リスペクトから始めよう
自分にはこれしかできないと思い込まず、やりたいことは全部──、50代、人生の残り時間を意識しはじめた今、その思いは誰の心にもわくもの。しかし、それをすぐに焦りにシフトさせることはないと、安藤さんはいう。
「それはあまりに生まじめすぎると思うんです。だって、皆さん、これまでだって立派にやってきたじゃないですか! 仕事、家事、育児……日々、自分のいる場所で一生懸命に生きているだけで偉いわけなので。自分探しという言葉に私はあまり肯定的ではなくて、自分は探すものじゃなく、つくっていくものだと思うんです」
もう少しいうならば「自己受容、かな」と安藤さん。その時々に顔を出す自分を認め、そこから始める。この姿勢は、自己肯定感につながるという。「世界中の女性がその傾向にあるといわれていますが、日本の女性はとりわけ自己肯定感が低い。それはやはり、男性主導の社会で生きてきて、女性は家と家の周囲のコミュニティで無償のケア労働を担ってきた歴史が長かったから。家事、子育てをして一人前、親の面倒を見てあたりまえ……それじゃ、自己肯定する機会は与えられませんよね。でも、ここまでがんばってきたことを否定したら絶対ダメ。『本当によくやったよね、私』と自分をリスペクトしつつ、新しいことに挑戦するんだと。精神論ではなく、そう認識を変えて乗り越えていけばいいと思うんです」
現在は生放送の現場を退き、自身のペースでジャーナリズムと学びの実践を続ける安藤さん。いつかあの姿勢を、また画面で見る日があるのだろうか?「年齢を重ねた女性がメディアで活躍できるのは、社会の成熟度の証拠。誰もが自分を受容できて、真に多様性を認められる世の中になれば……『アンドー、またニュースやってるの?』というときがくるかもしれないですね」
キャスター・安藤優子さん
-
【小泉今日子さんインタビュー】心がブレそうになったときに支えてくれるのは“セルフシスターフッド”
12月13日からAmazonオーディブル(以下Audible)で配信される小説『ピエタ』。朗読を務めるのは、2011年に本作に出会い、ぜひ舞台化したいと10年以上にわたり構想を続け、プロデュースと主演を務めた小泉今日子さん。作品の魅力を誰よりも深く知る彼女の言葉は、エクラ世代がこれからを生きるための道しるべのようでもある。
-
【天海祐希さんインタビュー】幸か不幸かは自分次第。年を重ねて選択肢は減るけど楽になった
地図には載っていない薄暗くてどこか懐かしい路地を抜けると、そこに現れるのはどんな願いもかなえるという不思議な駄菓子屋。天海祐希さんは映画『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』で店主の紅子を演じた。
What's New
-
【人生の先輩が語る。私の50代と、これからの50代へ】中尾ミエさんインタビュー!完成を目指さず常に目標を
迷い、とまどい、体や気分の不調……揺れる年代をどう乗り越えたらいい? 大人の人生を自分らしく謳歌する先輩たちが、今、振り返って思うこととは。今回は歌手・俳優の中尾ミエさんにインタビュー。
50代のお悩み
2025年1月27日
-
【50代 親の相続問題】これは絶対知っておくべき、相続の基本のキ
相続の手続きって何をするの? 誰が、どれくらい受け取れるもの? 相続税っていくらくらい? 万が一もめたらどうすればいい? 身近な問題にもかかわらず、不安と疑問が満載なのが相続。そこで相続のエキスパートが、相続の基本をわかりやすくレクチャー。
50代のお悩み
2024年12月26日
-
【今からできる相続対策】税金が抑えられる暦年贈与とは?非課税になる贈与方法を公開
相続専門の公認会計士・税理士の石倉英樹さんが、「いざ相続!」となったときに、トラブルが起きないためのポイントを伝授。今からできる暦年贈与や一括贈与など、非課税になる贈与方法について聞いた。
50代のお悩み
2024年12月26日
-
【今からできる相続対策】遺言書の書き方、銀行口座の整理のコツをチェック!
「いざ相続!」となったときに、トラブルが起きるのは避けたいもの。相続専門の公認会計士・税理士の石倉英樹さんから、今からできる遺言状の用意、銀行や証券会社の口座の整理、不動産の把握について聞いた。
50代のお悩み
2024年12月24日
-
【親の相続 あるあるお悩み】親と同居している兄が財産を管理。本当に親の意思が反映されているのか不安
相続に関する読者アンケートで寄せられた「親と同居する兄を信用できない」というお悩み。長年にわたり、多数の相続トラブルと対峙してきた相続専門の公認会計士・税理士の石倉英樹さんが、ずばり回答!
50代のお悩み
2024年12月23日
-
-
まろやかなベージュコーデは、キレのいい白シャツを加えてモードに引き締める。気温8℃|1/30(木)【50代の毎日コーデ】
コートにニット、パンツ……と、ベージュを幾重にも重ねたやわらかな雰囲気のレイヤードコーデ。そこに足すアクセントは濃色ではなく、澄んだ白。ベージュが持つ上品さとリラックス感を打ち消さずに、ぼんやりしがちなワントーンコーデをの輪郭をクリアにしてくれる。
-
50代におすすめの傑作コスメはこれ!
2024年下半期 eclat「エイジングケア」ベストコスメ大賞
-
50代におすすめの冬の旬アイテム
人気ファッションアイテムを厳選してご紹介
-
一度は泊まりたい!高級ホテル・旅館
日常を忘れて至福のときが過ごせる極上の旅へ
-
エクラ公式通販の人気アイテムランキング
もう迷わない!50代が買うべき旬の服
-
【ZARA】トレンドおしゃれコーデ
50代はどう着こなす?読者モデル 華組コーデ集
-
【2025年占い】2025年はどんな年になる?
12星座別・イヴルルド遙華が占うあなたの運勢
-
【ユニクロ・GU】プチプラ高見えコーデ
真似したい!読者モデル 華組の着こなし集
-
大人のためのヘアスタイル・髪型カタログ
髪のお悩み解決!若々しく見えるヘアスタイル
-
上品で女らしい冬のワンピーススタイル
おしゃれな50代は、冬のワンピースをどう着こなしているの?
-
着心地もしゃれ感も抜群!おしゃれな40代・50代「ユニクロ・GU」お手本コーデ
大人のデイリーユースに欠かせないユニクロ・GU。シンプルで着回し力抜群のアイテムから着こなし次第で主役になるアイテムまで品ぞろえも豊富。寒い冬も暖かくておしゃれに見えるパンツやニットが大人気!カジュア…
-
小物使いも注目!おしゃれな40代・50代の「ZARAコーデ」が素敵すぎる!
おしゃれな50代はZARAで何を買い、どう着こなしているの?ニットやコート、ブーツなど冬の定番アイテムのほか、ZARAの小物使いも秀逸!カジュアルからエレガントまで素敵な着こなしをチェック。
-
【おしゃれな50代のスニーカーコーデ15選】冬の装いが一気にあか抜ける!カジュアルスタイルの日の足もとを軽やかに演出
カジュアルコーデに必須の「スニーカー」。おしゃれな40代・50代は、どんなスニーカーコーデで楽しんでる?ラフすぎず、決めすぎず、装いをアップデートするコツを拝見!
-
「何色を着るのがおしゃれ?」50代を素敵に見せるトレンドカラー別の冬コーデ
50代を素敵に見せるトレンドカラーは、上品ブラウン、華やかベージュ、女らしいカーキ、エレガントなブラック、モダンなレッド。どう着こなすのが正解?今、押さえておきたいカラー別の着こなしで冬のおしゃれが楽…
-
50代「タートルネック」をセンスよく着こなす!おしゃれな人ほど”重ねて”あか抜ける
タートルネックをおしゃれに着こなすには?シャツやニットと重ねるだけで、一気にあか抜けた印象に。重ねて着るのは太って見えそう…と苦手な人はアクセサリーをプラスするだけで上品な着こなしに。