-
森英恵、生誕100年記念の展覧会が開催中!元祖「ヴァイタル・タイプ」の創作の原点とは?
森英恵といえば、蝶々。では、なぜ彼女が自分のトレードマークを蝶にしたのか、ご存じだろうか。創作の原点である故郷の里山に飛んでいた蝶々に、日本女性の繊細な美しさを重ねて見た。NYで見たオペラの哀れな『蝶々夫人』像にショックを受け、「ひとりの日本の女として、日本や日本女性のイメージを絶対に変えてみせる」と決意し、蝶々をシンボルに世界へ飛び出した……。美しく華麗なファッションと、その裏にある熱い思い、強い意志。戦後の日本女性のリーダーでもあった人の、生誕100年を記念する大規模展覧会が9月から開催中。改めて今知りたい、「森英恵」という生き方。
モデル・森泉が語る“ママモリ” 森英恵とは?「すべてを完璧にこなす、パーフェクトな女性でした」
「女性として、パーフェクトな人でした」

モデル 森 泉
「強くなりすぎないでね」っていわれたのが残っています
一人四役じゃないですけれど、ママモリはデザイナーであり、妻であり、母親であり、おばあちゃんでもあり……。すべてを完璧にこなす、パーフェクトな女性でした。また、切り替えが上手なんです。
長い間一緒に暮らしていたのですが、毎週日曜はママモリが夕飯を作ってくれました。そういうときは、いつもはシャープな人が、髪をスカーフでまとめて、ベストを着て、すごくかわいいの。ママモリ流のお料理ルックになるんです。メニューは基本的に決まっていて、梅干しごはんに、いいお肉と、いいお野菜をサッと焼いて、オリーブオイルと塩でいただく。色、香り、歯応え、素材のうま味をシンプルに味わう食事です。
オートクチュールの最後のショーに私も出ることになって、パリで2カ月ほどふたりで暮らしたことがあります。私はアメリカ留学中でだいぶぽっちゃりしていたのですが、ママモリの作ってくれる朝ごはんを食べていたらスルスルとやせたんです。
さくらんぼ2個、小魚1尾、ナッツを数粒、ゆでたいんげん3本、ポテトサラダ少々……。いろいろなものが少しずつ10~15種類毎朝出てきて、これさえ食べれば栄養バランスもバッチリという食事です。しっかり働くために、素朴だけれど体にいいものを食べることをママモリは心がけていました。
叱られた記憶は……ないです。ただ、仕事を始めてからは、節目節目にアドバイスをくれました。あるとき、ママモリがふといったひと言があります。「あまり強くなりすぎないでね」って。あれはどういうつもりでいったんだろう?と自分の中にずっと残っていて。だいぶ時間がたってから「強すぎてピンとしていると、何か大事があったときにポキッと折れてしまう。だから自分の意見や主張にこだわりすぎてはいけない。しなやかさをもって、何がきても余裕をもってかわせるようになりなさい」、そういう意味だったのかもしれない、と。
それはきっと、ママモリの考える日本人女性の魅力だった気がします。芯はあるけれど、しなやかで、柔らかく、ひらひらと飛ぶ蝶々のような。ママモリがファッションを通して表現したかったのは、そうした日本人女性の素敵さや、日本の優れた伝統文化や感性だったと思うんです。
ママモリこと森英恵の服は、見た目の美しさもさることながら、着るとよさがわかる。すごく着やすいんですよ。着ていて気持ちがいい。時間がたっても疲れない。それと、デザインが古くならないのもすごいな、と思います。

マルシェで一緒に買い物を

パリで社交界デビューした際も“ママモリ”のオートクチュールで
『生誕100年/森英恵/ヴァイタル・タイプ』

生誕100周年を記念した展示が
故郷、島根で開催する没後初となる大規模展覧会。映画の衣装、オートクチュールのドレスのほか、写真や映像などを含め約400点を通して、森英恵の生き方とものづくりの哲学を紐解く。「働く女性を応援してきた、森英恵のつくる服の質のよさに注目してほしい。間近に見られる貴重な機会です」と学芸員の廣田理紗さん。メトロポリタン美術館収蔵のドレスも特別展示。

Data
島根県益田市有明町515
開催期間/~12月1日
開館時間/9:30~18:00(最終入場は17:30)
定休日 火曜 観覧料/当日一般¥1,300
アクセス/東京からは萩・石見空港からがおすすめ。東京・羽田空港から萩・石見空港までは約90分、空港から美術館がある益田市内まで車で約10分と、アクセスがいい。一日2便ある。
島根県立石見美術館(島根県芸術文化センター内)

屋根も壁面も、地場産の石州瓦で覆った赤茶色の美しい建物。メンテナンスフリーなガラス質の表面で、建築家・内藤廣いわく「数百年はこのままの状態を保つ」。美術館は大小4つの展示室をもち、スケールの大きな企画展を開催。美術館創設の準備段階から森英恵にアドバイスを仰ぎ、ファッションのコレクションに力を入れるほか、職員の制服も森英恵がデザインしている。
-
専業主婦から世界へ。森英恵が遺した“4つの偉業”とは?
戦後の日本に“洋服のおしゃれ”を手引きした森英恵さんは、やがて国際舞台へ進出。日本の美や伝統、日本女性の繊細な美しさをシンボルマークの蝶々に託した作品に世界が魅了された。彼女はファッションのみならず、アートやカルチャーを伝播する時代の担い手でもあった。
What's New
-
専業主婦から世界へ。森英恵が遺した“4つの偉業”とは?
戦後の日本に“洋服のおしゃれ”を手引きした森英恵さんは、やがて国際舞台へ進出。日本の美や伝統、日本女性の繊細な美しさをシンボルマークの蝶々に託した作品に世界が魅了された。彼女はファッションのみならず、アートやカルチャーを伝播する時代の担い手でもあった。
カルチャー
2025年10月10日
-
森英恵、生誕100年記念の展覧会が開催中!元祖「ヴァイタル・タイプ」の創作の原点とは?
森英恵といえば、蝶々。では、なぜ彼女が自分のトレードマークを蝶にしたのか、ご存じだろうか。創作の原点である故郷の里山に飛んでいた蝶々に、日本女性の繊細な美しさを重ねて見た。NYで見たオペラの哀れな『蝶々夫人』像にショックを受け、「ひとりの日本の女として、日本や日本女性のイメージを絶対に変えてみせる」と決意し、蝶々をシンボルに世界へ飛び出した……。美しく華麗なファッションと、その裏にある熱い思い、強い意志。戦後の日本女性のリーダーでもあった人の、生誕100年を記念する大規模展覧会が9月から開催中。改めて今知りたい、「森英恵」という生き方。
カルチャー
2025年10月9日
-
意見を変えないのはお馬鹿さんだけーIl n’y a que les imbéciles qui ne changent pas d’avis.【フランスの美しい言葉 vol.36】
読むだけで心が軽くなったり、気分がアガったり、ハッとさせられたり。そんな美しいフランスの言葉を毎週月曜日にお届けします。ページ下の音声ボタンをクリックして、ぜひ一緒にフランス語を声に出してみて。
カルチャー
2025年10月6日
-
レオナルド・ディカプリオが50代に! 麗しのロミオからダメ親父な今にいたるヒストリー【セレブな履歴書】
世界で活躍する、レジェンドから最旬のライジングスターまでセレブリティの今をウォッチング! 今回は10代前半から子役として活躍し現在50歳、11月には51歳になる俳優、レオナルド・ディカプリオにフォーカス。30年以上にわたって、ハリウッドのスターとして輝き続けるディカプリオの今は? 現在の様子を紹介するとともに、世界中を魅了した若いときをプレイバック!
カルチャー
2025年10月3日
-
ゴルフをいつものファッションの延長で楽しみたい50代におすすめ!「TMG」の秋のゴルフスタイル4選【松井陽子の「エクラ ゴルフ部へようこそ!」vol.10】
エクラのゴルフ企画でも毎号のように登場しているゴルフウェアブランド『TMG』。2025AWの展示会で新作をチェックしてきました。
カルチャー
2025年10月2日
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
秋らしいモスグリーンのとろみブラウスからメリハリのあるホワイトコーデまで【50代の1週間コーデ】
10/3(金)~10/9(木)までの「50代の毎日コーデ」をまとめてお届け。10月に入り涼しい日も少しずつ増えてきました。そんな今の時期にぴったりの秋色コーデ。
-
板谷由夏「セオリーリュクス」で秋の装い
この秋、レイヤードスタイルで装いに上質感と奥行きを。
-
読者モデル 華組のユニクロ・GUコーデ
真似したい!50代ファッションブロガーの着こなし集
-
「ポール・スチュアート」の上質エレガンス
深まりゆく季節に俳優・月城かなとが着こなす最新のワードローブ
-
上質を纏う、大人のデニム「G-FRANCO」
直営店がオープン!名古屋・栄に広がる新しい世界観を体感したい。
-
MYサイズが必ず見つかる!すっきり見えパンツ
大人に大人気のパンツをウェブエクラ編集長シオヤがお試し!
-
最新のテクノロジーで女性の体と心をケア
フェムテックで女性の不調に寄り添う。株式会社MTG SIXPADの施策とは
-
松井陽子の「エクラ ゴルフ部へようこそ!」
松井陽子さんが50代におすすめのゴルフウェアやゴルフの楽しみ方をご紹介。
-
50代におすすめの最新アイテム
人気ファッションアイテムを厳選してご紹介
-
「モラビト」この秋パリのエスプリとともに
この秋、大人の日常に上質な華やぎと品格を添えるウェア登場。
-
お疲れサインを感じた日のレスキューマスク
大人の肌にいきいきとした艶を与える「お助けマスク」をご紹介
-
読者モデル 華組のZARAコーデ
50代はどう着こなす?ファッションブロガーコーデ集
-
大人の秋は「レキップ」の洗練アウターで
深まる秋、英国調ムードのアウターで着こなしをアップデート。
-
大人のためのヘアスタイル・髪型カタログ
髪のお悩み解決!若々しく見えるヘアスタイル
-
エクラ公式通販の人気アイテムランキング
もう迷わない!50代が買うべき秋の服
-
ビタミンC+Dを効率よく届けるサプリとは
Lypo-Cと出会って変わった亜希さんのインナーケアを公開
-
一度は泊まりたい!高級ホテル・旅館
日常を忘れて至福のときが過ごせる極上の旅へ
-
10月は何色を着るのがおしゃれ?50代をセンスよく見せるトレンドカラー別の秋コーデ
秋服が欲しいけど何色を選べば素敵に見える?今季のトレンドカラーであるブラウン、ベージュ、グレーは、どれも品よく、こなれ感を演出できる大人に似合う色。派手すぎず、それでいて地味に見えない。この3色をどう…
-
根元白髪が気にならない!秋のおしゃれに映える「50代のショート&ボブヘア」10選
染めてもすぐに伸びてしまう「根元白髪」どうしたらいい?白髪が目立ちにくいヘアカラーと立体感のあるカットで作るショート&ボブヘア。秋服とも相性のいいカラーで、白髪をぼかしながらおしゃれに映えるスタイル…
-
【おしゃれな50代のユニクロ・GUパンツコーデ7選】スタイルアップ効果抜群!旅やちょっとしたお出かけなどあらゆるシーンで活躍
はき心地も快適で、シルエットも美しく、価格もお手頃。いいところづくしで40代・50代からの人気を集める「ユニクロ」のパンツ。今回は、そんなユニクロのパンツを使った40代・50代読者モデル・エクラ華組・チームJ…
-
【50代のシャツコーデ5選】端境期のおしゃれにぴったり!秋らしい落ち着いたカラーで季節感もプラス
上着を羽織るにはまだ早いけど、半袖はちょっと肌寒い…そんなときに活躍してくれるのが一枚でサマになる「シャツ」。今回は、おしゃれな40代・50代読者モデル・華組の秋のシャツコーデをご紹介。
-
上品さと女性らしさで好印象!50代に似合う「秋のボブヘア」17選
季節の変わり目こそ、髪型で印象をアップデート。50代の女性にこそ似合う、上品で女性らしい「秋のボブヘア」を厳選。顔まわりを美しく見せる工夫や、秋の装いに映えるスタイル満載。