犬といえば「ジョン」、だった頃。

2019年1月29日
見つめ合いのつもりが睨み合いだったようで、この後、親の仇のように吠えられます。
東京に住んでいると、犬は人にべったりな生き物のように思いがちですが、外飼いだと警戒心旺盛な子もいますね。うっかり。

小さいころ、祖父母の家にもよく吠えて、茶色く気弱で愛想のない犬がいました。名前はジョン。その次に来た黒柴っぽいのもジョンと呼ばれ、「イマジン」を歌ってた人もジョン…。

「ジョンって一頭じゃないの? 犬なの? 人なの? そこに意味はないの?」
それは田舎で受けたカルチャーショックだったのですが、どこかSFチックな匂いも漂っています。後々、綾波レイ@『新世紀エヴァンゲリオン』の「私はたぶん3人目だと思うから」というセリフを聞いて、しみじみとジョンたちのことを思い出したほど…。

さて、違和感の根っこを探ってみますに、小さいころに出合う親族内では、人とその名前は完全に一対一対応でした。そこで、「ジョン」という名前だけがあからさまに代入可能な記号として扱われていたので、とても不思議だったのでしょう。
別の言い方をすると、飼い犬に対して「イヌ」と名付けることがヘンなのと同じ理屈です。日本人は、見慣れない犬に対して呼びかけるときも、「犬!」とか「柴犬!」では特定性が希薄なため、「わんちゃん!」「柴くん!」などと何かしら心理的に引き寄せて指示性を高めているようです。

他所の柴犬にガウガウ吠えられたおかげで、ウン十年越しに考えをめぐらせました。
(編集B)
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