「夕張支線にさようなら」の週末。

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3月最後の週末は、4月1日付けで廃止となった石勝線夕張支線をうろうろしてきました。山間にこだまする警笛を聞くにつけ、ううっとこみ上げてくるものがあります。

前回訪問時からブランクがあり、ダイヤ改正後の状況も確認していなかったので、増結3両編成が一日8往復、しかも車体色が完全なちゃんぽんと知ってしばし呆然となりました。夜の清水沢駅の停車風景だけを撮るつもりだった私の手元には、単焦点の広角レンズのみ。なのに、下り方面先頭が日高線塗装の車両とな…(希望のJR北海道色は後端)。いきなり猛烈な後悔を抱えてのスタートとなりましたが、後がないタイミングではやるっきゃない。もう何があっても一切が「思い出」です。

撮影途中で訪れた「鹿ノ谷駅」は、地元のボランティアの方々の飾りつけによって最後のにぎわいを見せていました。なかには「鉄道ファンの皆さんいつまでもお元気で」とのメッセージカードも。何という慈悲の心。ありがたくティッシュをひとつ頂戴しました。

「廃線」というのは、かつての痕跡が徹底的に消し去られる点で残酷です。それは現地ではなく、むしろ「他所」で起こること。ラストラン翌日には、あらゆる駅の路線図や券売機のボタン、乗り換え案内看板から「夕張」の名がなくなり、4月からの時刻表の路線図にも夕張支線は掲載されません。この変化はいずれ一般の地図にも反映されます。

そうした流れに無頓着ではいられないというのが、鉄道路線の「最期」を見に行きたくなる大きな理由。今回の夕張支線に関しては、バス転換によって従来より運行本数が増え、地元の方には便利になる面もあるのが救いですね。私はまたいつか新夕張からの輪行で、ぱんぢゅう屋さんと「レストランおーやま」(旧沼ノ沢駅舎内)を訪れたいと思っています。
(編集B)
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