見るほど深い、駐禁看板。

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車にバイク、自転車だって駐めてはならぬと図示する、都内某所の駐禁看板。怒りにまかせた表現ではなく、丁寧に手作りされています。

まず胸を打つのは、あえて描きにくい&描きわけにくい真正面構図に挑んでいるところ。しかも、乗り手込みの描写です。自転車とバイクの差は、足の互い違い感(クランクペダルの有無)で表し、バイクのタイヤの太さを再現しつつ、「太いだけでは何だかわからなくなるな」と中央にスリットを入れたり、フェンダーも表してみせる芸の細かさ。車に至っては、一瞬セグウェイの二人乗りかいなと思わせる吹抜屋台ふう。助手席の人物が女性っぽいシルエットなのも秀逸です。

この看板には「切り絵」の表現的制約による独特な雰囲気があるわけですが、マティスの大胆さとは対極。緻密に作り上げてなおユルいという、ルソーの絵のような味わい。ほのぼのと見入りました。

しかし後から気づいたのですが、これは歩行者専用標識(写真2枚目)のテイストに寄せているのではなかろうか。歩行者専用標識といえば、人体のフォルムに妙なクネクネ感のある、標識界の異端児。それに着目してきちんと消化しているとしたら…、この作り手、ただ者ではありません。

匿名の絵心に嫉妬を覚えました。
(編集B)

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