ほとんど国外不出!?の希少なルクセンブルクワインを、旅して味わう。【エクラ7月号「暮らしたくなる、ルクセンブルク」WEB特別篇4】

実はワインの産地としても名高いルクセンブルク。生産量がそれほど多くないうえに、人々がかなりのワイン好きで消費量が多いため、なかなか日本にやってくるルクセンブルクワインは少ないのです。
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ブドウ畑が広がるシェンゲンの街、川の向こうに見えるのはドイツ。
この国がワインの一大産地であることは、あまり知られていない。実は、ルクセンブルクの人は国産ワインをほぼ自国で消費してしまうほどのワイン・ラヴァ―。ワインの消費量は世界一レベルを誇り、そしてそのクオリティーは世界的に評価されている。
ワインの産地は、南東部のモーゼル川流域。ブドウ栽培の北限といわれるこの地で極上のワインが生まれる理由は、温暖な気候と、ミネラルを豊富に含む川沿いの土壌。すぐ隣はワインの世界的銘醸地であるフランスの北東地方、川の向こうは最高峰の白ワイン産地として名高いドイツ・モーゼル地方があるというだけでも、いかにここが素晴らしい産地であるかが、容易に想像できる。
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ルクセンブルクの旗が建つ、Koeppchen(ケップシェン)の絶景ポイント。
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モーゼル川沿いでノルディックウォーキングを楽しむご夫婦。一帯はツーリングの人気コースでもある。
立っているのがやっとというほどの急勾配では、ブドウ畑に機械を入れることができず、収穫はほとんどが手作業という。手間をかけてつくられるルクセンブルクワインのなかでも、ぜひ試してみたいのが「クレマン・ド・ルクセンブルク」。シャンパンと同じ製法で作られるスパークリングは、キレのある味わいと長い余韻で、ワイン好きを魅了する。
モーゼル地方はルクセンブルク市から車で1時間ほどとアクセスも良好。なかなか手に入らない幻のワインに出会うためなら、ここを訪れずにはいられない。

到着して目にするのは、約42kmにもわたるブドウ畑。この絶景もまた、モーゼル地方の宝物だ。
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岩の絶壁を利用した「カーヴ サン・マルタン」の醸造施設。
この地のワイン造りの歴史は2000年以上。小さなブドウ農家が作った果実を組合でまとめて醸造しワインを造るスタイルが主流だが、栽培から醸造まで行うワイナリーも60軒ほどある。
独特の景観が目をひくのは、岩の絶壁に掘った洞窟でワインを生産する共同醸造施設「カーヴ サン・マルタン」。総延長1100mの洞窟のなかには、9万本ものボトルと樽が並んでいる。ここでクレマンを一口。爽やかでキリリとした飲み口は、噂にたがわず絶品だ。
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「カーヴ サン・マルタン」の洞窟に並ぶステンレスの発酵タンクと木の樽。
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「カーヴ サン・マルタン」で味わいたいのは、ルクセンブルクの代表格でもあるクレマン。
「ドメーヌ アンリ・ルパート」は気鋭のワイナリー。ルクセンブルクの著名な建築家が設計した建物が、あたりのブドウ畑にしっくりと馴染んでいる。ここでのテイスティングは、国境の村シェンゲンの風景を水面に映すモーゼル川を眺めながら。クレマン、洋梨のような香りのピノ・グリ、アペリティフに飲みたいオーセロワ……と、自慢のワインも多い。

ちなみに、モーゼル地方に来なければ飲めないもうひとつのワイナリー名物が、白ブドウジュース。ワイン用のブドウを収穫直後に搾汁したジュースは、蜜かと思うほどに濃厚。必ずしもあるとは限らないけれど、見つけたらぜひ味わっておきたい。
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「ドメーヌ アンリ・ルパート」は、目の前にドイツ、フランスとの国境を眺めながらワインを飲むシチュエーションも格別!
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「ドメーヌ アンリ・ルパート」のオーナー、アンリ・ルパート氏。人懐っこい愛犬の名前はピノ。
■ワイナリー情報

Domaine Henri Ruppert
ドメーヌ アンリ・ルパート

住所/1 um Markusberg, L-5445 Schengen
電話番号 +352・26665566
http://www.domaine-ruppert.lu/


Caves St. Martin
カーヴ サン・マルタン

住所/53, rte de Stadtbredimus L-5570 Remich
電話番号 +352・23699774
http://cavesstmartin.lu/
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