知っているだけで駅伝観戦がより楽しくなる!Topics7【箱根駅伝熱狂NAVI・2020】

2020年の注目選手や、レースの裏で展開される監督同士の駆け引きなど、知っておくとより楽しくなるポイントが駅伝にはたくさん! 駅伝のプロ・酒井政人さんと、駅女代表・進藤やす子さんがレクチャーします。
教えてくれたのはこの方々!
解説 酒井政人さん

解説 酒井政人さん

東京農業大学在学中に箱根駅伝の10区(アンカー)を走る。卒業後は、多数のメディアでスポーツライターとして活躍。『ナイキシューズ革命“厚底”が世界にかけた魔法』ほか著書多数。
駅女代表 進藤やす子さん

駅女代表 進藤やす子さん

『エクラ』をはじめ数多くの女性誌や広告で活躍するイラストレーター。高校時代は陸上部に所属、それがきっかけで箱根駅伝のファンになり、駅女としての活動は四半世紀におよぶ。

《Topics1》お気に入りを見つけるのがハマる近道

絶対に見逃せないのはこの5選手!

学生長距離界のエースとして箱根の戦いをリード

相澤 晃

東洋大学4年

11月の全日本大学駅伝では区間新記録をマークして10人の選手をごぼう抜き。力強さと美しさを兼ね備えた東洋大のエース。パリ五輪での活躍も期待されている。

最後の箱根に期待!駅伝界のアイドル

關 颯人(せき はやと)

東海大学4年

さわやかな風貌で駅女人気が高く、1年次には花の2区を任された有望選手。ケガの影響などで箱根では結果を残せていないので、最後の箱根に期待したい!

三大駅伝で区間賞を受賞した青学の新エース!

吉田圭太

青山学院大学3年

’18年度の大学三大駅伝すべてで区間賞を受賞し、青学のエースへと成長。学業のプログラムで過ごした半年間の海外生活がどう影響するのか、箱根の走りに注目!

静けさの中に駅伝への情熱を燃やすキャプテン

中村大聖(たいせい)

駒澤大学4年

駒澤大が誇る三枚看板のひとりで、もの静かながら内に熱い思いを秘めるキャプテン。’20年の箱根で「区間賞をねらいたい」と宣言。スタミナ不足の克服を目ざす。

5区の区間新を記録!新・山の神になれるか!?

浦野雄平

國學院大學4年

’19年、箱根の最難関、山上りの5区を区間新記録で激走。“新・山の神”の期待がかかる國學院大のエース。「オフの日はひたすら寝る」というのんびりした一面も。

長い歴史の中で数多くの名ランナーが登場し、感動のドラマが生まれた箱根駅伝。現場で密着取材を続ける酒井さんは、「1年生のころはまだ子供だなあと思っていた選手が、重責を担い勝負を重ねて人間的にも成長する姿を見ると、思わず応援に力が入ります。走りの魅力はもちろん、選手のがんばりや素顔を知るのも駅伝を楽しむコツですね」と語る。

選手の素顔を知るうえで要チェックなのが、『もうひとつの箱根駅伝』。「本番の1週間後くらいに放送される、駅伝の裏側を取材したドキュメンタリー番組です。監督と選手の緊迫したやりとり、レースを裏から支えるチームメイトたちの表情などをじっくり取材。駅伝ファンにはたまりません!」(進藤さん)

《Topics2》知将、勇将、猛将……、まさに群雄割拠

監督たちの采配にも注目!!

箱根駅伝の監督たち
「選手たちのがんばりと指揮官である監督の采配、両方がそろって箱根の優勝がかないます」と、口をそろえる酒井さんと進藤さん。では、’20年の箱根で要チェックの監督は?「10月の出雲駅伝で2位になり、“強い駒澤”の復活を見せつけた大八木弘明監督です。強面(こわもて)の大八木さんが、寮内のサウナに一緒に入ったりして選手たちと交流を深め、チームのまとまりがよくなりました」(酒井さん)。「私は東洋大学の酒井俊幸監督です。緻密な戦略から知将と呼ばれ、43歳の今も若々しさをキープ。イケメンっぷりでは監督No.1です」(進藤さん)。ほかにもビジネスの戦略を駅伝に生かし、青山学院大を最強軍団に育て上げた原晋監督、2019年の総合優勝校・東海大学の監督で、初優勝の胴上げに向けて17㎏の減量に成功した両角速監督も。知将・猛将たちの知恵と勇気比べに注目!

《Topics3》会いにいけるから楽しい

沿道応援なら選手を身近に感じられる!

選手を身近に感じられる沿道応援
「選手たちの姿を沿道から至近距離で眺めると、フォームの美しさや真剣なまなざしにかっこいい!ってなります。ぜひ一度、現地に出かけて声援を送ってください」(進藤さん)。タッタッという軽快な足音やキラキラ光る汗が、テレビ観戦とは別次元の迫力で迫ってくる。沿道であの感覚を味わったら、“駅伝沼”からはもう抜けられない!

《Topics4》体重や体脂肪は? 決戦の日の朝食は!?

見方が変わる!? 箱根駅伝トリビア

選手が体を絞るピークは、箱根のメンバーが決まる12月中旬ごろ。三代目山の神・神野大地選手(青山学院大卒)は身長164㎝で体重43㎏、体脂肪はなんと4%だったとか。ここまで過酷な練習を積むからあの走りができる! 気になる決戦当日の朝食はすぐエネルギーになる炭水化物(うどんや餅など)が多いそう。

《Topics5》見る前に読んでおきたい!

感動が倍増する駅伝本

現場で密着取材を続ける酒井さんだから知る監督や選手たちの素顔がつづられた『箱根駅伝ノート』、“走り”に懸ける選手たちの青春が胸を打つ駅伝小説のバイブル『風が強く吹いている』、手元で広げながらテレビ観戦したい『箱根駅伝公式ガイドブック2020』など、さまざまな角度から駅伝にアプローチできる!
感動が倍増する駅伝本
1.『箱根駅伝ノート』酒井政人(KKベストセラーズ ¥1,250)
2.『箱根駅伝公式ガイドブック2020』(陸上競技社/講談社 ¥1,000 12/20発売予定)
3.『風が強く吹いている』三浦しをん(新潮文庫 ¥890)
4.名監督・選手の言葉を集めた『人を育てる箱根駅伝の名言』生島淳(ベースボール・マガジン社 ¥1,300)

《Topics6》あなたのごひいきは? 脈々と受け継がれる

各大学のチームカラーも要チェック!

ごひいきの大学があると応援にも力が入る。自分や家族の出身校、地元の大学、さらには各チームのカラーにも注目を。フェイスブックで選手たちがのびのびと素顔を披露、自由なムードの青山学院大、個性的な選手が多く“湘南の暴れん坊”と呼ばれる東海大、男気を感じる駒澤大……。あなたが気になるのは?

《Topics7》やっぱり気になります、神々の系譜

’20年“山の神”の候補生は!?

山の神の候補生
高低差800m以上の山道を一気に駆け上がる、往路最大の見どころ“山上りの5区”。’05年、初代山の神・今井正人選手(順天堂大)が11人をごぼう抜きするなど、波乱のドラマが誕生してきた5区に4代目の山の神は出現するのか!?「前回、7人抜きを達成した青木涼真(法政大)、区間記録を更新した浦野雄平(國學院大)に注目です」(酒井さん)。

43校で10枠ねらう、命を懸けた戦い

10月26日に開催された箱根駅伝予選会に行ってみた!

毎年、国営昭和記念公園と周辺エリアで開かれる『箱根駅伝予選会』。シード校を除く残り10枠の本戦出場を懸けて43校が競う熾烈なレースを編集部が取材。スタート地点周辺には色鮮やかなのぼり旗を立てた各大学の応援団が集結、まさに合戦の始まり!と呼びたい熱気が。号砲とともに約500人のランナーが飛び出し、ゴールを目ざす。

一部ルートでは、流れる汗が見えるほどの至近距離を選手が走り、応援に力が入る。クライマックスは結果発表。大スクリーンに通過校と選手たちの歓喜の表情が映し出され、「何度見ても感動する」という駅女のJマダムも。来年はぜひ現地に行ってみては。
立川駅に並ぶ出場校旗
立川駅に並ぶ出場校旗が決戦ムードを盛り上げる
応援の必需品である手旗
応援の必需品である手旗は公園周辺で無料配布されていた。さらに、予選会の結果を載せた号外も!

※吉田圭太選手の吉は「土」に「口」

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