初心者でも失敗知らず!プロ直伝の「味噌作りレシピ」【発酵食のすすめ】

どれだけの手間と特別な道具がいることやら…と心配していたけれど、この方法なら驚くほど簡単。発酵関連のレシピ本を多数手がける真藤舞衣子さんが「味噌作り」のレシピを伝授。これを参考に「自分で作るとやっぱり違う!」と評判の自家製味噌作りを体験してみて。
教える人
真藤舞衣子さん

真藤舞衣子さん

幼少より発酵食品に親しむ。禅寺での修行、フランス留学等を経て独立。発酵食品を身近に感じられるレシピを多数発表し、話題に。
教わる人
ライターF

ライターF

ぬか床作りに挑戦すること3回。すべて失敗に終わり「ぬか床クラッシャー」の異名をもつ。今回の企画には、異様な意欲を見せる。

ポイントさえ押さえれば、簡単手軽に自家製発酵生活

今回は、真藤家直伝の麴たっぷり贅沢味噌のレシピを公開。

「味噌作りのハードルを高くしているのは、容器の消毒作業。ジッパーつき保存袋を使えばその手順をカットできるし、消毒不足によるカビの心配もなくなります。自家製味噌から漂う麴の香りは格別。ぬか漬けも、自分好みの味に育てていく楽しさがあります。ぜひ、気軽に挑戦してくださいね」

自家製味噌の作り方

味噌の材料

【味噌の材料(作りやすい分量)】

大豆.....400g

米麴.....800g

塩.....200g

大豆の煮汁.....1 カップ強

1.ひと晩ふやかした大豆を圧力鍋にかける

大豆は洗い、かぶるほどのたっぷりの水につけ、ひと晩かけて2倍程度の大きさになるまでもどす。ザルに上げ、圧力鍋に入れてひたひたの水を加え、落としぶたをして高圧で20分加圧。煮汁と豆に分けておく。

ひと晩ふやかした大豆を圧力鍋にかける

2.粗熱をとったら、煮豆をつぶす

粗熱がとれたところでつぶす(冷めるとつぶしにくくなるので注意)。手でつぶしてもよいが、フードプロセッサーなどを使ってもOK。あくまで好みだが、完全なペースト状にせず、豆の食感を少し残してもよい。

粗熱をとったら煮豆をつぶす

3.麴に塩を加えて合わせる

大きめの容器に米麴を入れて、パラパラになるまでほぐす。塩を入れ、まんべんなく混ぜる。塩は発酵を促すとともに、麴菌以外のよけいな菌の活動を抑える役割をしてくれるので、分量を守って入れること。

麴に塩を加えて合わせる

4.豆の煮汁を加えながら、よく混ぜる

3に、2の大豆を加えて混ぜる。とっておいた煮汁を耳たぶ程度の軟らかさになるまで少しずつ加え、よく混ぜる。麴菌は70℃以上の温度になると死んでしまうので、大豆、煮汁とも、必ず人肌程度まで冷ましてから加えること。

豆の煮汁を加えながら、よく混ぜる

5.ボール状にまとめて、空気を抜く

4を直径8㎝程度のボール状に丸める。ハンバーグを作るときの要領で、左右の手のひらでキャッチボールをするようにして空気をよく抜く(空気はカビの原因になってしまうため)。

ボール状にまとめて空気を抜く

6.保存袋の端から、すき間なく詰めていく

新品の保存袋(Lサイズ)に詰める。最初の2個はていねいに、袋の両端までみっちり詰める。袋の中に入った空気はカビの原因になるので、ここは念入りに。残りは袋にたたきつけるように入れると、自然に空気が抜ける。

新品の保存袋の端からすき間なく詰めていく

7.空気が入らないように気をつけてぎゅうぎゅうに

途中まで入れたら、ぎゅうぎゅう押して空気をさらに抜く。さらに残りを詰め、同様に空気をしっかり抜く。味噌作りはほとんど失敗がないけれど、カビだけは大敵。ここで空気をよく抜いておくのが大切。

ぎゅうぎゅう押して空気をさらに抜く

8.空気を抜いて、ぴちっと密閉する

袋に入った空気を念入りに抜いて密閉する。発酵の途中で少量の水分が出てくることもあり、袋ギリギリまで詰めると液体が漏れる可能性があるため、上部には余裕をもたせ、さらにカビが生えないようにできるだけきれいにしておく。

袋に入った空気を念入りに抜いて密閉する

\完成!/

味噌が完成

《保存について》3カ月は冷蔵庫の野菜室、その後は冷暗所へ

味噌は初めの3カ月が勝負。ここでカビが生えなければ安心。というわけで、この期間は温度が安定した野菜室へ。

「味噌に白いものが出ても、これは害のない“産膜酵母”なので大丈夫。黒いカビが生えても、取り除けばOK。冷暗所にさらに3カ月置けば完成。食べはじめたら冷蔵庫で保管して」。

味噌の保存は3カ月は冷蔵庫の野菜室、その後は冷暗所へ

ライターFのその後の発酵生活

アボカドぬか漬けと味噌玉
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