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【お墓どうする?】アラフィーが知っておきたい「そもそも“お墓”ってなんですか?」
少子高齢化による承継者問題をはじめ、ここ十数年でお墓をめぐる事情は大きく変化しています。お墓を探す前に、まずは正しい知識を得ることが大事。そこでお墓のあり方について、専門家にお話を聞きました。
【お墓どうする?】お墓の素朴な5つの疑問に専門家が回答!
シニア生活文化研究所所長 小谷みどりさん
Q1.実家のお墓に入ることはできる?
A.六親等までOKというお墓が大半
お墓には、「どのお墓に、誰と入るか」を明確に定めた法律はありません。なので、嫁ぎ先ではなく、実家のお墓に入ることは可能です。一般的な墓地や霊園は、『使用者から見て六親等以内の血族、配偶者、または三親等以内の姻族までしか納骨できない』とされていますが、それでも、自分から見た曽祖父母や甥・姪、ひ孫とその配偶者、いとことその子供・孫まで含まれるなど範囲はかなり広いんですよ。ただし、『自分とその配偶者、実子のみ』など独自ルールを設けているところもあるので、まずは、実家のお墓のルールを確認しましょう。
Q2.そりの合わない長男ではなく次男にお墓を継いでほしい
A.承継者は誰でも大丈夫
民法では、お墓や仏壇などの先祖を祀る財産を引き継ぐ「祭祀承継者」をひとり決めなくてはならないのですが、誰にするかという規定はないんですよ。ですから、次男や嫁いだ娘、孫や甥・姪が継ぐのも問題ありません。本人や家族が同意し、墓地が許可するなど条件はありますが、友人が承継するケースも出てきたほどです。
お墓や仏壇といった祭祀財産は相続財産とは区別されているので、相続税はかかりません。とはいえ、墓地の年間管理料の支払いやお墓の手入れなどが発生するので、そのあたりを承継者にしっかり理解してもらったうえで、託すことをおすすめします。
Q3.お墓を放置していたらどうなってしまう?
A.無縁墓として撤去されることも
年間管理料が発生する墓地や霊園にお墓があり、管理料の支払いが何年も滞ってしまうと、無縁墓とみなされ、撤去されるケースもあります。もっとも、無縁墓と認定されるには、行政上煩雑な手続きが必要になるうえ、墓石を撤去する費用はお墓の管理者の負担に。しかも、お墓を撤去したあと、新たな使用者の応募が見込まれるのは、アクセスのいい都心部のごく一部の墓地にかぎられます。それ以外の墓地は、採算が合わないため、そのまま放置されることも珍しくありません。
Q4.遠方の父母のお墓を近くに移したい
A.「墓じまい」をしたうえで新たなお墓を
まずは、遠方のお墓の「墓じまい」を。家族や親族など関係者の同意が得られたら、墓地管理者に連絡し、改葬の手続きを行います。同時に、次のお墓をどうするか、納骨の仕方や場所なども考え、準備しましょう。お墓の移し方にも、「埋蔵されている骨壺と石碑をすべて移す」「骨壺だけをすべて移す」など複数の方法があるので、最適なものを選んでください。親族の遺骨も同じお墓に納められている場合は、墓じまいはせず、「父母の骨壺のみを移す」「父母の骨壺から一部の遺骨のみを取り出して移す」といった方法もあります。
Q5.お墓を承継する人がいない場合は?
A.永代供養墓を選ぶのが安心
承継者問題が年々深刻化する中、注目が高まっているのが永代供養墓。遺族にかわって墓地の管理者が供養と管理を行う、承継を前提としないお墓です。子供がいない人やシングルだけでなく、子供がいても、遠方に住んでいたり、嫁いでしまった娘だけなど、墓守をさせたくないという人に支持されています。承継を前提にしないため、入れる人数には制限があり、夫婦のみとか、その子供までなど、せいぜい4名程度というのが多いようです。なお、永代供養墓には、「個別安置型」「集合安置型」「合祀型」の3種類があるので、それぞれの特徴を知ったうえで、慎重に検討してください。
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