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blanc iris[ブランイリス]
クリエイティブディレクター
荒木弘美さん
あらき ひろみ●フランスのジュエリーブランドを長年にわたり日本で展開したのち、’12年、自身のジュエリーブランド「ブランイリス」をスタート。自然を思わせる有機的なデザイン、イタリアの熟練職人の手作業の技が独特の魅力を放つ。
変わらないものと日々変化するもの。その両方を愛おしむ暮らし
神戸市内の里山地区。豊かな自然に囲まれた輸入住宅に荒木弘美さんは7年前から暮らしている。
「静かな環境と広い庭、南向きのリビングの大きな開口が気に入っています。気候のいい時期はテラスで鳥のさえずりを聞きながら新聞や本を読んだり、冬はリビングの薪ストーブの前で過ごしたり。不思議なもので、炎を囲むと会話が増えるんですよ。テレビをつけることも減りました」
「少しでも自然に近いところを」と選んだこの場所。住みはじめてから家で過ごす時間がとても心地よく、休日に外出することもほとんどなくなったという。
これまでずっと、国内外を飛びまわり、昼夜なく働いてきたけれど、今はこの家でゆっくりと生活を楽しむことで、オンとオフの切り替えがしやすくなったそう。家具は前の家から、長年使っているものばかり。
「ソファやローテーブル、ベッドなどイタリアの『B&B』のものが多いです。たまたまいいな、と思うとアントニオ・チッテリオがデザインしたものが多く、温かみがあり、シンプルだけれどディティールにこだわりを感じられるところが好きですね」
ずっと変わらず使い続けている家具には、体になじむような愛着がある。さらに、家に合わせて薪ストーブやベランダの緑化など、新しいものも少しずつ、ゆっくりと取り入れて楽しんでいる荒木さん。庭の芝生やハーブの寄せ植え、室内のグリーンの数々も、荒木さんの暮らしに欠かせないもの。
「芝生の手入れは大変ですが、苦労を補って余りある気持ちよさがあります。植物に惹かれるのは完成されていないところかもしれません。日々姿を変え、元気に育ったり枯れたりと常に変化していますよね。それを目にすることで季節や気候を感じ、癒されると同時にイマジネーションも広がっていくよう。便利な世の中で忘れがちですが、時間と手間をかければ大きな満足感を得られることも教えてくれます」。変わらないものと日々変化するもの、その両方を愛いとおしむ荒木さんの部屋は、温かい空気に満たされている。
“この家で生活を楽しむことでオンとオフの切り替えがスムーズに”
1階のリビングから2階にかけ吹き抜けの大きな窓があり、2階からの眺望は抜群。踊り場に置かれた「バング&オルフセン」のオーディオから家じゅうに重厚な音が流れる。ふたりの息子の子育てが終わり、荒木さんはここで静かな生活を送っている。
芝生の広がる広大な庭が生活の一部に
青々とした芝生が広がる庭は、まるで美術館の庭園のよう。ウッドデッキに置かれた椅子でくつろぐのが至福の時間。時には友人を招いてバーベキューも。「芝生は2〜3回張り替え、やっと今の状態に。最初のころは自分たちで手入れをしていましたが、今はガーデナーにお願いしています」
リビング横のダイニングにはグリーンがいっぱい。ここから直接庭へ出入りができる。
たっぷりと光が入る暖かなリビング
南向きの大きな窓からたっぷりと光が入るリビング。海外の家庭で薪ストーブを見るたび、「火のある生活がしたい」と思っていた。念願の薪ストーブはデンマーク、トビアス・ヤコブセンデザイン。遠赤外線効果でエアコンにはない、じんわりと優しい暖かさ。
リビングの一画に「カッシーナ」の1人がけソファを置いて。シックな色みと大小のグリーンがアクセントになった印象的なコーナー。
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