歴史ある修善寺の名旅館『あさば』と昭和初期の風情を残す松本の『金宇館』【親子で行くならこの宿へ】

少しずつ日常が戻り始めてきた今。せっかくなので親子水入らずの旅を楽しんでみては? 旅好き&センスのいいひとが教える「よく泊まっている宿」「行ってよかった宿」。今回は修善寺の『あさば』と松本の『金宇館』をご紹介。
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北村美香さん

北村美香さん

きたむら みか●フードジャーナリスト。国内外のレストランのトレンドから毎日のごはんレシピまで、幅広く食を取材。新聞、雑誌を中心に執筆。単行本『おうちで作る大麦粉料理』『レストラン「ル ゴロワ」のレシピから 季節のごはんと暮らし方』などを編集。
東原妙子さん

東原妙子さん

ひがしはら たえこ●ファッションエディター、プロデューサー。本誌をはじめ『BAILA』『25ans』などの女性ファッション誌を中心に、さまざまな特集を担当。広告やカタログの製作も手がける。自身がディレクターを務める「un crave(アンクレイヴ)」はエクラ世代に大人気。
大輪俊江さん

大輪俊江さん

おおわ としえ●アートライター、エディター。フリーランスとしてデザイン分野を主軸に、雑誌を中心にした編集・執筆を行う。’10年に青柳幸永氏と企画デザイン会社「あをぐみ」を立ち上げ、翌年松本市に移住。以後、地元発信のマガジン編集やイベント活動にも携わっている。

あさば(静岡県)

修善寺の名旅館として名高い『あさば』。客室の空間は清潔という以上にすがすがしいほどで、宿に着いた瞬間から「気」のよさが感じられる。伊豆の山海の季節ごとの幸を盛り込んだ料理は奇をてらわず、正統派のおいしさ。源泉かけ流しの部屋風呂はもちろん竹林と池に臨む野天風呂も心地よく、最高の親孝行がかなうはず。

インテリアの足し算・引き算が絶妙で、とても落ち着けます。広い池に面したお部屋で過ごす時間は静寂そのもの(東原さん)

お料理もしつらえも“すべてが行き届いている”という日本旅館のひとつの理想形。親世代も必ず心満たされます(北村さん)

旧大聖寺藩主から寄進されたという能舞台「月桂殿」。

旧大聖寺藩主から寄進されたという能舞台「月桂殿」。夜の池に映り込むその様は、こちら独特の厳かな水景。名だたる芸術家による能、狂言などの公演が催される「修善寺藝術紀行」とあわせた宿泊は、必ずや一生の思い出に

客室「山吹」の春の眺め。

客室「山吹」の春の眺め。夏は竹林、秋は紅葉と絵画のように美しい

DATA

☎0558・72・7000

静岡県伊豆市修善寺3450の1

料金/¥51,850~(サ・入湯税込)

客室/16室

IN14:30 OUT11:30

施設/露天風呂、内風呂

アクセス/JR三島駅から伊豆箱根鉄道で約35分、伊豆箱根鉄道・修善寺駅から車で約7分

http://www.asaba-ryokan.com

金宇館(かなうかん/長野県)

美ヶ原温泉に昭和初期に建てられた温泉旅館の木造建築を、’20年にリノベーション。モダンかつ簡素なたたずまいが日本建築の美しさをきわだたせる。建築に合わせた特注の家具、松本民芸家具、宿に伝わった古い塗り物で供される食事など、工芸好きの親との松本旅で泊まってみたい。至れり尽くせりの派手さはないが、若いご夫婦の心づくしのもてなしがうれしい。

古さと新しさ、くつろぎと洗練が素敵に調和しています。地元作家の家具・工芸品がさりげなく使われ、工芸の街・松本らしさがそこここに(大輪さん)

宿入口の目印になっている大きな松など、庭園の美し さも宿の見どころ。

宿入口の目印になっている大きな松など、庭園の美しさも宿の見どころ。写真は、部屋の2方向が庭に面した別館1階の客室「辻堂」。懐かしいガラス戸を彩る庭の緑に心癒される

食事は1階のダイニングでいただく。

食事は1階のダイニングでいただく。リノベーション前からファンの多かった料理は、地産の食材をていねいに調理した滋味深いもの

DATA

☎0263・32・1922

長野県松本市里山辺131の2

料金/¥22,000~(サなし、入湯税別)

客室/9室 IN15:00 OUT11:00

施設/露天風呂、貸し切り風呂

アクセス/JR松本駅から車で約15分、長野自動車道・松本ICから約25分

http://kanaukan.com

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