“友だちの輪を広げる派”のための「新しい友だちの作り方」

50代になって友だちの輪を広げたいと思ったら、自ら行動することが大事。そのための心得や具体的なノウハウを、エグゼクティブ・コーチ 和気香子さんとコラムニスト 辛酸なめ子さんが自らの体験を踏まえて伝授。
教えてくれた人
エグゼクティブ・コーチ 和気香子さん

エグゼクティブ・コーチ 和気香子さん

わき きょうこ●栃木県生まれ。東京大学経済学部経営学科卒業。在学中に女優を志し、舞台、映画などに出演。その後、米国留学を経てビジネスの世界へ。現在はエグゼクティブ・コーチとして活動中。著書に『人の気持ちがわかる人、わからない人』などがある。
コラムニスト 辛酸なめ子さん

コラムニスト 辛酸なめ子さん

しんさん なめこ●’74年、東京都生まれ。漫画家、コラムニスト。スピリチュアルから流行現象まであらゆる事象を取材、人間模様を浮き彫りにする独特の世界観が人気。『新・人間関係のルール』『無心セラピー』『辛酸なめ子、スピ旅に出る』ほか著書多数。

友だちづくりには、無理せず自然体でいることも必要

仕事柄人に会う機会が多く、「プライベートなつながりをあまり求めてこなかった」という和気さん。だが、最近できた友人のおかげで自分の世界に大きな変化が訪れたという。

「近所のバーで知り合った常連客の女性と、酔った勢いでお笑いコンビを結成して、『M-1グランプリ』に挑戦してみたんです。結果は1回戦敗退でしたが、共同作業をしたことでいっきに距離感が縮まり、来年も挑戦しようと盛り上がっています(笑)」

学生時代に授業の課題や文化祭のイベントでチームを組み、作業をともにしたことで心が通じ合ったという経験は、誰にも少なからずあるもの。

「例えば趣味の教室で気になる人がいたら、一緒に作品をつくろうと提案してみる、スポーツをやっている人は仲間を誘って試合に出てみる。なにかしら挑戦の場を設けることで関係を深めやすくなります。また、飲食の場はリラックスして心のガードが下がり、本音で話しやすくなるもの。私の場合はバーでしたが、近所に常連客が多くて雰囲気のよいカフェやレストランがあれば、通ってみては。素敵な出会いがあるかもしれません」

一方、辛酸さんがすすめるのは、趣味を手がかりに相性が合いそうな友人を探してみること。

「先日、ヨガのイベントに参加したら、センスのいいウエアを着た意識高い系の女性たちが自然と集まり、美容と健康の話で盛り上がっていました。自分と価値観が似た人が参加しそうなセミナーや趣味の教室に行くと、かなりの確率で友だちの輪が広がりそうです。私はBLACKPINKが気になっていて、運動不足の解消を兼ねてK-POPのダンス教室に通ってみようと思うのですが、韓国に興味があるなら韓国料理を習うのもいいかもしれません。歌舞伎などに推しがいる人は、日本舞踊を始めたりするのはどうでしょうか」

自分からアクションを起こすことは必要と語る一方で、「無理をしなくてもいいのでは」とも辛酸さんはいう。

「最近、友人からのLINEがまったくこない日が数日続いて、通信トラブルに違いないという願いをこめながら、ネットで『LINE バグ』と検索してしまいました(笑)。そんなときは焦って誰かに連絡したり、新しい友だちを探そうとするより、孤独を楽しみ、自分の時間を充実させることに目を向けてもいいのでは。不思議ですが、何も期待せず、無心でいると、新たなご縁ができたり、しばらく遠ざかっていた友人から連絡がくることがあるんです」

和気さんもまた、自然体でいることの大切さを口にする。

「誰かと仲よくなりたいと思うと、自分をよく見せようとして、自意識過剰な振る舞いになりがちです。すると、言動がぎこちなくなって、かえって相手を遠ざけてしまうことも。友だちをつくりたいと思ったら、自分ではなく相手の気持ちに焦点を向けましょう。『あなたのことが気になる』『あなたのことを知りたい』という思いは、相手に伝わるものですから」

新しい友だちをつくるときの心得とは?

1.距離感を縮めるときは、「相手ファースト」の精神で

特に初対面の場合、自分をよく見せようとして失敗することが。自分ではなく相手の気持ちを優先する=相手ファーストの精神でいくべし。

2.ふたりで力を合わせて何かをしてみる!

共同で作業をするとお互いの人柄がわかるし、苦労をともにすることで距離感がグッと近づく。ふたりで何かに挑戦する機会をつくってみよう。

3.時には本音や弱みを相手に見せる

キリッとした大人の女性は素敵。でも、弱みを見せたり、本音を語ることで相手が一歩踏み込みやすくなり、距離感が縮まることも。

新しい友だちがつくりやすい場所とは?

1.行きつけのお店をつくる

飲食の場はリラックスして本音トークをしやすい。常連客が多く雰囲気のよいカフェやレストラン、バーに通ってみると、出会いがあるかも。

2.同窓会は旧友の魅力再発見の場!

当時はただのクラスメイトだったけど、時を経てお互いの価値観が近づき、関係性が深まることも。同窓会は新たな友人獲得の場でもある。

3.ジム(体を動かす場所)は、ぐいぐいいきやすい!

同じ空間で体を動かす仲間だから目が合っても不自然じゃないし、あいさつの言葉もかけやすい。同じ曜日・時間帯に通って顔見知りをつくろう。

こうすれば新しい友だちができる!?

その1:SNSで気の合いそうな人をチェック

「インスタのフォローがきっかけでリアルな友人になった」という読者の声も。価値観や趣味嗜好がある程度わかっているから、「思っていた人と違う」という失敗が起きにくい

SNSで気の合いそうな人をチェック

その2:ゴルフを一緒にしてみる

ゴルフは「自分と戦うスポーツ」といわれる。ズルをしたりミスをして怒ったり、逆に何があっても冷静でいられるなど人柄が出やすく、人物観察の場としてうってつけだ

ゴルフを一緒にしてみる

その3:とにかく相手に興味をもつ

相手をよく観察し、よい点を的確にほめ、その人にぴったりのアイテムを選んで喜ばせる。ホメ上手なアパレルショップ店員の言動は友だちづくりの参考になりそう

とにかく相手に興味をもつ

その4:趣味の教室やイベントに参加する

お互いに高め合えるような友人を求めるなら、情報のリサーチや自分らしさを演出することも必要かも。印象アップのためにウエアや持ち物にもこだわりたい

趣味の教室やイベントに参加する
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