大人の女性必見!坂東玉三郎×鼓童による『幽玄』を100周年を迎える大阪松竹座で

令和5(2023)年に開場100周年を迎える、大阪・松竹座。その幕開けになる公演は、坂東玉三郎✕太鼓芸能集団 鼓童による『幽玄』。世阿弥が追求した境地を「羽衣」、「石橋」、「道成寺」など能の代表演目を題材に、現代歌舞伎界の女方最高峰である坂東玉三郎が優雅に舞い、世界からも高い評価を得ている鼓童が演奏する。2017年に初演、大絶賛を得た本作品が、満を持して大阪で初上演となる。2023年1月5日(木)より始まる初春特別公演に向けて、玉三郎さんの取材会に出席した。
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取材会でも麗しい坂東玉三郎さん。提供/松竹 撮影/柏原孝史
その活躍は歌舞伎界はもちろんのこと、映像監督や舞台演出、世界的アーティストたちとのコラボレーションなど様々な形で創造力を発揮してきた坂東玉三郎。日本の伝統芸能を鼓童の力強い太鼓の響きと融合させ、新たな次元の芸術作品として作り上げ絶賛され、再演を重ねている本作の魅力とは?
能楽の「羽衣」「石橋」「道成寺」をもとに
鼓童さんといろいろなものを作ってきて、6作目ぐらいに「今度は何がいい?」と尋ねたら、「日本のもの」と言われました。「えっ、今まで日本のものつくってきたのに」という感じはしましたが、彼らにとってみたら、歌舞伎的なものと思ったのでしょう。ただ、僕が彼らと一緒に歌舞伎的なものをつくることを想像できなかった。それで能楽のほうに舵を切りました。力いっぱい強打したり、パワフルに動くことを一切せず、制約されたなかでいかにお客様に満足いただけるか。普段と全く異なるので彼らは非常に大変だったと思います。

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「羽衣」から。漁師白龍が三保の松原で天女の「天の羽衣」を見つけ持ち帰ろうとする。落とし主の天女は、白龍から羽衣を返してもらうために得も言われぬ優雅な舞を披露する。2018年9月公演より ©松竹
“幽玄”とは、言語化できないとらえどころのないもの
心地よいものが何か登場して、去っていく。捉えどころのないものだけれど、確かによかったと思える感覚とでも申し上げればいいでしょうか。全編を通して、何か去来する移り変わりから、幽玄なものをお客様に感じていただけたらと思います。
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    「道成寺」。女人禁制の寺へやって来たのは一人の白拍子。境内に入り烏帽子をつけて踊り始めるが、実は・・。美しい艶やかな踊りから、みるみる形相が変わる様をぜひ。2018年9月公演より ©松竹

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    『石橋』。中国・清涼山の奥深く。文殊菩薩の浄土へと続く石橋の上で獅子の精が勇壮に舞い、豪快な毛振りを見せる 2018年9月公演より ©松竹

「そぎ落とされた美」を追求して
経験を重ねるうちに、いろいろな技術や見せ方が、たくさん身についていきます。そこで、お客様に喜んでいただくと、取り除くのが怖くなるります。これまでダイナミックに演奏してきた鼓童さんが、そこの怖さをなくしてゼロにすることが、とても大変だったと思います。例えば歌舞伎において見得をするときも、あんまり首振りすぎるとよくないと言われる。首振りまくって見得をして達成してきた人に、3回首振るのを1回にするのは大変なんです。1回の中で3回分のエネルギーをきちんと使うことを、自分で切り替えていかないと。だから、強打で拍手喝采してもらった人に、強打をしないで、打ち手としての技量を見せることは、とても至難の業です。太鼓の音楽だけで踊るというのも非常に難しいことなのですが、限られたなかで打ち手と踊り手が一つの雰囲気を醸し出していくことに、この作品のテーマがあると思っています。
ジャンルでくくれない、
日本の美しさを感じる舞台を
この演目は、「これが歌舞伎です」とか「能楽です」とくくれない。例えば「歌舞伎じゃない」という意味で、正当化してるわけでもないし、「歌舞伎です」と言ってるわけでもない。僕、くくれないもの好きなんです。くくれないから楽しむんだし、そのくくりがないところを、どう楽しんでいくかっていうことが、1つの楽しみでもあると思います。だって「幽玄」っていう言葉自体、くくれないじゃない? 「皆さん、どうお考えですか」っていうところで「幽玄」ってしてあるのではないでしょうか。
100周年を迎える大阪松竹座で
大正時代にこのような様式の劇場をよくつくられたものだな、と思います。現在の劇場が新築開場してからは、片岡仁左衛門さんのご襲名や『伽羅先代萩』の「竹の間」「御殿」をさせていただいたことが印象に残っています。歌舞伎座に比べて舞台と客席の距離が近いので、親近感を感じていただけるのではないでしょうか。100周年という節目を飾る公演に出演できることは、とても嬉しいことですね。
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提供/松竹 撮影/柏原孝史
大阪松竹座開場100周年記念「坂東玉三郎×鼓童 初春特別公演」『幽玄』
2023年1月5日(木)~28日(土)
14時開演 【休演】12日(木)、20日(金)
一等席18,000円 二等席10,000円 三等席6000円(税込)
全席指定

会場:大阪松竹座 大阪市中央区道頓堀1-9-19
出演:坂東玉三郎、太鼓芸能集団 鼓童、花柳壽輔、花柳流舞踊家

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