【宮野真守さんインタビュー<前編>】軽やかで変幻自在。その奥に潜む、ゆるぎない美意識とは?

人気アニメや映画のクレジットにその名を見かけないことがない売れっ子声優。かと思うと舞台やドラマ、バラエティでも才能を発揮し、武道館やアリーナを満員にするアーティストでもある。そんな“ワンアンドオンリー”な宮野真守さんを支えているものとは何だろう。

【宮野真守さんインタビュー】軽やかで変幻自在。その奥に潜む、ゆるぎない美意識とは?

ジャケット¥69,300(サルバトーレピッコロ×シップス)・シャツ¥49,500(エリコフォルミコラ)・パンツ¥50,400(フミヤヒラノ トラウザーズ)・靴¥99,000(パラブーツ×シップス)/以上シップス インフォメーションセンター

“ミヤノマモル” に次は何をさせようか 。その積み重ねの結果が今の僕

商品としての自分に何をさせたらおもしろい?

「いつだって自分を俯瞰しているのは間違いないですね」

声優としての活躍ぶりはすでにご存じのとおり、舞台やドラマ、バラエティ、歌にラジオにライブ、八面六臂の活躍ぶりだ。ジャンルの垣根を軽々と跳び越え、常に新しい宮野真守を見せるためのキーワードが“俯瞰”だという。

「まさに商品として見ています、自分を。ミヤノマモルが次に何をやったら一番おもしろいか。それをいつも考えています。その積み重ねの結果が今の僕。自分でも思いますよ、変な仕上がりだなあって(笑)」

声の仕事では数えきれないほど正義のヒーローを演じている宮野さん。10代は挫折と劣等感の塊だったという。

「僕自身はまるで主人公的な人生じゃなかったんですよ。幼いころから子役として活動していたので、高校生のころにはすでに売れ残り感を抱えて劣等感の塊でした。どうやったら求められるんだろう、どこでなら戦えるんだろうと思いながら、少しでも自分の武器を増やそうと目の前のレッスンを一生懸命やるしかなかった。
そんなときに、ある吹き替えのオーディションで声の仕事に出会って。そのあとは本当に、たまたま道が拓けた感じなんですよ。声優、歌の仕事とつながって、めぐりめぐって役者に戻ってこれたなあというのが正直な実感です」

自分を信じているからこそ、今日やった仕事にいつまでもOKを 出せない。もっとやれたよねと

苦しんだ時間が長かったからこそ、どんな仕事でも終わったらひとりで脳内反省会をとことんやることにしている。

「たとえばアニメのアフレコを録り終えたあと、家に帰ってひたすらその日の台本を見返してやり直すんです。あそこはこうだったな、こうしたらよかったなと。もう一度いいますけど録り終えたばかりの台本をですよ(笑)。舞台の仕事でもそんな感じ。劣等感だらけなのになぜかナンバーワン志向も強いので、自分を信じているんです。だから今日やった仕事にいつまでも自分でOKを出せない。もっとやれたよねと」

声優界のトップをひた走り、舞台に立てば長身で華のある立ち姿。そんなカッコよすぎる宮野さんが、自己嫌悪に陥って膝を抱えて反省会してる?と想像すると、そのギャップもなんだかかわいい。

「いやいや(笑)。うまくいかなかった時代を経てきているので、カッコいいといわれても“またまた~”って思ってしまいます。それに僕はエンタメが心底好きなので、カッコいいもおもしろいもグッとくる感動も、全部感じてもらえるようなショーやライブがつくりたいと思っています。だからそれらが全部つまった(劇団☆)新感線の舞台が好きなんだろうな」

2026年劇団☆新感線46周年興行・夏公演 

SHINKANSEN☆RSP 怪奇骨董音楽劇 『アケチコ!〜蒸気の黒ダイヤ、あるいは狂気の島〜』

2026年劇団☆新感線46周年興行・夏公演  ポスター 宮野真守

名探偵アケチコ五郎と帰国子女名探偵の新田一耕助は人気劇団「黒ダイヤ歌劇団」の次期トップ争いに巻き込まれ……。福原充則作、いのうえひでのり演出。出演は宮野真守、神山智洋、古田新太ほか。

6/12 ~ 7/12、EX THEATER ARIAKE
問☎0570・00・3337(サンライズプロモーション) 
※福岡、大阪公演あり。

宮野真守
宮野真守

みやの まもる●’83年、埼玉県生まれ。アニメ『キン肉マン 完璧超人始祖編』や映画『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』など、声優としての仕事は800を超える。役者として「劇団☆新感線」の作品をはじめ、ミュージカルやドラマ、映画に出演。’07年には歌手デビュー。’25〜’26年にはアジアツアーも開催した。

撮影/渡辺宏樹(TRON) ヘア&メイク/宮本 愛(yoshine.) スタイリスト/小林 新(UM) 取材・原文/五十川晶子 撮影協力/バックグラウンズファクトリー ※エクラ2026年7・8月合併号掲載

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