「ひとり旅」の達人 ひとりっPさんに聞いた、おひとりさまをエンジョイするコツとは?

おひとりさまを極めし“達人”には、達人ならではのノウハウがある。海外渡航歴25年以上、渡航回数400回超えのひとりっPさんに、ひとり旅をエンジョイするコツを聞いた。
ひとりっPさん

ひとりっPさん

稀代の旅バカ編集者。ひとりっPこと福井由美子。元『SPUR』編集長。女性のひとり旅を「ひとりっぷ®」と名づけて積極的に応援中。SNSなどでも発信中。

はじめてひとりで香港に行ったときの解放感たるや!

海外渡航歴25年以上、渡航回数400回超え。有給や休暇を駆使し、身銭を切って旅しているのが、“ひとりっP”こと、福井由美子さん。しかし、コロナの影響は避けられず、約2年は国内ひとり旅に専念し、’22年GWから、感染対策を徹底しつつ、アジアから海外旅を再開したところだ。

ひとり旅デビューは社会人になってから。ある時、香港に行かなくてはならない用事ができたものの、誰とも日程が合わないことがわかった。

「香港は何回か行ったことがあり、思いきってひとりで行ったら超楽しい! 誰にも相談せずなんでも決められる解放感はたまりませんでした。私は時間にケチなので、ギリギリまで行動して空港に駆け込みますが、ひとりじゃなきゃできません」

「ひとり旅は食事のときに困る」という人が多いが、福井さんは、まずはその理由を考えてみてとアドバイス。

「みんながわいわい騒いでいる中、自分の“ぼっち”が目立つのがイヤだと思っていませんか? 大丈夫です。ほかのお客は誰ひとり、あなたのことは気にしていません! アジアなら屋台があるし、欧米ならビジネス客がひとりで食べていることが多いホテルのダイニングもおすすめです」

福井さんがよく行くのは、「世界のベストレストラン50」に選ばれた店。ガストロノミー系の、スモールポーションの料理を10品程度、コースで出すお店が多く、ひとりでもいろいろ楽しめるという。

情報が自分の身を守る。下調べと警戒心は忘れずに

宿の選び方にも、福井さんなりのひとり旅ノウハウがある。

「都市は、セキュリティがしっかりしていれば、バジェットの手ごろな宿でOK。リゾート地で安い宿はわびしくなるので、あまりチープな宿には泊まりません。邸宅を改装したようなこぢんまりとしたホテルも好きです。おしゃれなだけでなく、ひとり客を気にかけてくれるので安心して滞在できるんですよね」

また、ひとり旅では、旅先のトラブルも心配だ。福井さんは、事前の情報収集の徹底を心がけている。

「自分を助けてくれるのは知識だけ。行き当たりばったりの旅は絶対にしません。それは、限りある時間を有効に使うためでもあります。外務省から最新の安全情報を日本語で受信できる海外安全情報配信サービス『たびレジ』の事前登録もぜひ」

今はスマートフォンで地図を確認でき、なんでもすぐ調べられる便利な時代になっている。

「ひとり旅は100倍しやすくなり、できることも10倍は増えました。私は20年前よりも今のほうが貪欲に行動できています。スマホとgoogle先生には感謝しかありません!」

ひとり旅のコツ

《1》ひとりめしは誰も気にしていない!
はっきりいって気にしすぎなのは自分だけ。ひとり客にはスタッフも気を使ってくれるし、話しかけてもくれる。スマートフォンのおかげで手持ち無沙汰にもならない!

《2》高級レストランはランチがねらい目
ランチコースなら、ひとりの気後れ感もグッと減る! 最近はネット予約を受け付けているレストランが増えていて、1人から予約できるところも多い。

《3》Booking.comの口コミを見よ!
Booking.comの口コミは実際に泊まった人しか書き込めないので、要チェック。コロナ禍で変わってしまったところもあるので、直近の口コミで判断すること。

《4》今行くなら、おすすめはアジア
台湾、タイ、香港、シンガポールなどのアジアは、治安、物価、食事面などで、もともと女性ひとり旅がしやすいエリア。街中でのマスク着用率も比較的高い国が多い。

《5》スマートフォンは2台あると安心
地図も店情報も今やスマートフォン頼み。万が一、故障や盗難があれば、旅先で何もできなくなる。以前使っていた、古い機種でもいいので、予備を持参すると安心!

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