肉好き必食!「和牛のふるさと」山陰和牛を味わう美食の饗宴をレポート

多くのブランド牛のルーツでもある鳥取和牛と、ここ数年名誉ある賞を多く受賞している最高級品質のしまね和牛。山陰の和牛と食材の魅力に目をつけた、ポール・ボキューズ2人のシェフが特別に供した美食の饗宴をリポート。

「和牛のふるさと」として注目をされる、山陰和牛

最近、立て続けに賞を受賞し、話題となっている鳥取と島根の和牛。
「和牛のふるさと」として注目をされる、山陰和牛

「肉質日本一」に輝く、歴史ある和牛の産地

そもそも、なぜ「和牛のふるさと」なのか? 
”和牛のオリンピック”と言われる全国和牛能力共進会。その第一回目(1966年)に鳥取県の種雄牛「気高」は第一等賞を獲得したという!「気高」の子孫は、全国へ広がり、多くのブランド牛のルーツに。その後も、脈々と子孫に受け継がれ、同会で鳥取県の種雄牛は2017年「肉質日本一」となっている。由緒の正しい鳥取和牛だ。

一方、島根は出雲地方の山間部で古くからたたら製鉄が盛んで、もともと鉄や木を運ぶために和牛の改良が進んでいた。江戸時代以降、全国の和牛の産地への繁殖用や肥育用の「もと牛」として供給され、最近では肥育も盛んに。2022年に前出の和牛オリンピックで「肉質日本一」に輝き、また同じ年に開催された全国肉用牛枝肉共励会でも総合一位になったそう。全国的な肉の賞で二冠を達成し、勢いづいている。

”動き続ける伝統”――ポール・ボキューズのフレンチと山陰和牛の出会い

歴史がありつつ、進化しつづける山陰の和牛の魅力を『メゾン ポール・ボキューズ』入砂俊重シェフと、『ブラッスリー ポール・ボキューズ 銀座』星野晃彦シェフの手に掛かるとどうなるだろうか。La tradition en mouvement(動き続ける伝統)―――そんなポール・ボキューズのフィロソフィーを受け継ぐ2人ならではのメニューが並んだ。
  • 3種のアミューズ ブッシュ
(鳥取和牛のマカロン/鳥取和牛のクロケット/鳥取和牛のチリコンカルネ)

    3種のアミューズ ブッシュ (鳥取和牛のマカロン/鳥取和牛のクロケット/鳥取和牛のチリコンカルネ)

  • 鳥取・しまね和牛サーロインの
ポシェ ソースべアルネーズ

    鳥取・しまね和牛サーロインの ポシェ ソースべアルネーズ

  • 島根県浜田港天然平目のロースト しまね和牛バラ肉の燻製をのせて 和牛のジュとシェリーヴィネガーソース

    島根県浜田港天然平目のロースト しまね和牛バラ肉の燻製をのせて 和牛のジュとシェリーヴィネガーソース

  • 鳥取の千代むすび酒造、北条ワイン、島根の一宮酒造、島根ワイナリーなど地元の日本酒やワインとペアリング

    鳥取の千代むすび酒造、北条ワイン、島根の一宮酒造、島根ワイナリーなど地元の日本酒やワインとペアリング

いい食材が、いい技に出会うと、とてつもない相乗効果を生む料理になる。
そのお手本のような料理の数々だった。
中でも傑出していたのが、ポール・ボキューズのスペシャリテである「黒トリュフのスープ エリゼ宮にて」(1975年、ヴァレリー・ジスカール・デスタン大統領に注ぐ)~しまね和牛頬肉とのマリアージュ。パイの蓋がお椀のようにスープ皿の上に被さっており、開けた瞬間にコンソメと黒トリュフの香りが素晴らしい。まずはスープだけで味わい、途中でパイをちぎっていれる趣向も楽しく、絶対の逸品だった。
鳥取和牛フィレ肉のロースト ソースペリグー
もうひとつが、「鳥取和牛フィレ肉のロースト ソースペリグー」。火入れがちょうどよく
鳥取和牛の口溶けのよさが際だつ。
期間限定メニュー
この「鳥取和牛フィレ肉のロースト ソースベリグー」が、『メゾン ポール・ボキューズ』で(MENU BOURGEOIS 総額¥24,200の肉料理として)、
「しまね和牛のサーロインのポシェ ソースベアルネーズ」が『ブラッスリー ポール・ボキューズ 銀座』で(MENU SPECIAL 税込¥7,700/¥10,450 の前菜差し替えとして+¥1,320 ) 期間限定で提供される。1月23日(火)~31日(水)の1週間、山陰和牛とフレンチの出会いを味わって、感じてみて。
メゾン ポール・ボキューズ
東京都渋谷区猿楽町17-16 代官山フォーラムB1F
TEL03-5458-6324
ブラッスリー ポール・ボキューズ 銀座
東京都中央区銀座2-2-14 マロニエゲート銀座1 10F
TEL03-5159ー0321
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