【私が“右近推し”する理由】丸山敬太が語る!尾上右近の魅力とは?

実力、人気ともに、今最も熱くそして期待される歌舞伎俳優・尾上右近。ファンを公言しているデザイナー丸山敬太が語る尾上右近の魅力とは。あふれる愛と無限の期待。彼の芸がみんなの妄想をかきたてる!?

ぐいぐいと昇っていく彼を生で見られるなんて幸せーーデザイナー 丸山敬太

尾上右近
撮影 伊藤彰紀(aosora)

右近くんと出会ったのは、3年前、まだコロナ禍でした。ファッションとエンターテインメントをコラボレーションしたショーをやることになって、大好きな歌舞伎もひとつ入れたいと思いました。それでお付き合いのあった中村獅童さんにご相談したところ、右近さんを紹介してくださったんです。「彼ならケイタさんが求める今の空気感を理解してくれるから」と。

実際、右近くんに会ってみると、驚くほどクレバーで決断が速くて、お客さまがどうしたら喜んでくださるか、全部わかっている。彼と話すまでは、世の中が暗いときに、いかに心がわくようなショーができるか悩んでいたんですけれど、迷いが吹っ切れました。

実はそのとき右近くんが踊ったのが『道成寺』でした。ですから今年1月の歌舞伎座で『道成寺』を観たときは胸アツでした。

右近くんが出てくると、劇場の空気が変わるのがわかるんです。『道成寺』のときも近くの席の人が寝ていたんですけど、彼が舞台に出たとたん、その熱量に引っぱられてパッと目を覚ましたんですよ。「感じましたね、あなた」とほほ笑んでしまいました(笑)。魅力的な人はたくさんいるけれど、あの瞬間をつくれる人ってそうそういないんじゃないかと思います。

右近くんの舞台は、歌舞伎への情熱が伝わってきますよね。きっと彼にはやってもやっても偉大な先人たちに届かないというジレンマがあって、まだ足りない、まだ足りないと必死で食らい付いていっているんでしょう。だから今、ぐいぐいとすごい勢いで昇っていってるのだと思うし、大成していく姿を生で見られるのは本当に幸せなこと。僕にとって「推し活」みたいなものです(笑)。僕はいつか歌舞伎の衣裳をやりたいなと思っています。あんなにグラフィカルな世界観って、まずないので憧れですね。そのとき、ぜひ右近くんと一緒にできたらうれしいです。

デザイナー 丸山敬太
まるやま けいた●’65年、東京都生まれ。⽂化服装学院卒業。’94年、自らのブランド「KEITA MARUYAMA」を立ち上げる。ミュージシャンの⾐装デザインなども数多く手がけている。’24年、ブランドデビュー30周年を迎えた
 

尾上右近 背中
撮影 伊藤彰紀(aosora)

今の尾上右近を見逃すな!最新出演情報

六月ー開場二十五周年記念『六月博多座大歌舞伎』博多座6/2~17/夜の部『東海道四谷怪談』
七月『七月大歌舞伎』歌舞伎座7/1~24/夜の部『裏表太閤記』
八月
自主公演『研の會』が開催予定。

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