その「トゥールダルジャン 東京」が、この秋開業40周年を迎えるそうです。プレス関係者を招いたその記念ディナーが開かれるとのことで、お招きにあずかり、ワクワクしながら伺ってまいりました。
今年は40周年! トゥールダルジャン 東京へ【ウェブエクラ編集長シオヤの「あら、素敵☆ 手帖」#69】
フランス・パリにて1582年に創業したレストラン「トゥールダルジャン」。その世界唯一の支店である「トゥールダルジャン 東京」は、今年9月に40周年を迎えるそうです。その記念ディナーに伺いました。
ウェブエクラ編集長 シオヤ
50代女性のための雑誌&ウェブメディア「エクラ」のウェブ担当編集長。155cmのアラフィー。ビューティ・小柄担当多め。鈍感肌。盛ってます。
「トゥールダルジャン」、という響きには何か特別なものがあります。高級レストランの代名詞、的存在ですし、こちらでウェディングをされた方もいらっしゃるかもしれません。有名な鴨のお料理も「いつか食べに行ってみたい……」と長く憧れながら、シオヤは一度も足を踏み入れたことがありませんでした。
その「トゥールダルジャン 東京」が、この秋開業40周年を迎えるそうです。プレス関係者を招いたその記念ディナーが開かれるとのことで、お招きにあずかり、ワクワクしながら伺ってまいりました。
その「トゥールダルジャン 東京」が、この秋開業40周年を迎えるそうです。プレス関係者を招いたその記念ディナーが開かれるとのことで、お招きにあずかり、ワクワクしながら伺ってまいりました。
緑が映える美しい日本庭園が有名なホテルニューオータニですが、トゥールダルジャン 東京のエントランスを入ると、そこは別世界。ダークブルーの絨毯が敷き詰められ、フランスの邸宅に迎えられたような高揚感に包まれます。フランスの建築家とインテリアデザイナーが手掛けたダイニングルームは、ルイ15世の時代をイメージしてつくられたのだとか。
フランス・パリのトゥールダルジャンは、1582年の創業以来、400年間同じ地で、その味だけでなくフランスの文化や伝統を守っている存在。トゥールダルジャン 東京 に入ると、そこかしこでその歴史を伝える展示が見られます。
お席に案内されると、素敵なカードが。広げると、40周年の歩みが二か国語で綴られていました。
はじめに、日本代表総支配人を務められるクリスチャン・ボラーさんのご挨拶、そしてエグゼクティブシェフである、ルノー・オージエさんによるディナーのご案内がありました。オージエさんは2019年にM.O.F(フランス国家最優秀職人章)を受章されていて、日本在住のシェフが選ばれるのは36年ぶりの快挙だったそう。最も優秀な技術をもつフランス文化の継承者に与えられるというM.O.Fの称号をもつシェフの手によるお料理をいただくのは、初めてです。ちょっと緊張してきました。
最初のお皿が運ばれてきました。「帆立貝のマリネ ジンジャーとオレンジの芳香 爽やかなフヌイユのジュレと香気なサフランクリーム」です。 シオヤの写真が拙すぎて申し訳ないほどなのですが、みずみずしい帆立に、ソースのグリーンとイエローが映えて、目にも鮮やかで初夏を感じる一皿。ジンジャーを感じるソースが絶妙で、口当たりは軽いのにしっかりと奥深さを感じ、さすが由緒正しいフランス料理……! と気分も上がります。
二皿目は、「カルディナール風 リ・ドゥ・ヴォーとオマール海老のブレゼ 優美なビスクソース」です。リ・ドゥ・ヴォーとオマール海老の組み合わせ、が想像つかなかったのですが、これが美味しい! オレンジ色の見るからに海老の風味をたっぷり感じるソースが目に鮮やかですが、決してしつこくなく上品で、しっとりとしたリ・ドゥ・ヴォーに、よく合います。
「……かわいい!」と思わず声がもれた次のお皿は「フランス産舌平目のムニエル ヴェニシエンヌソース 彩り豊かなキャロットコルネ」。グリーンのソースに、黄色にオレンジ……と色とりどりの丸いニンジンが水玉のようにあしらわれて、とてもカラフル。舌平目は、皮目がカリッと、身はふんわりと、火の入れ加減が絶妙で、ついついペロッと食べてしまいました。美味しいものを前にすると、つい止まらなくなるタイプ、です。
そして、ワインがどれも美味しい……! 最初のブラン ドゥ ブランのシャンパーニュに始まり、同じくロゼ、白、赤……と続くわけですが、お酒があまり強くないシオヤも「……美味しいですね!」とお隣の方と笑顔でうなづきあいます。そしてテーブルの上には、美しい銀食器が並びます。こんなに美しいデキャンタでワインが注がれたら……ますますグラスに手が伸びるというものです。
そして……とうとう、待ちに待ったお皿が運ばれてきました。こちらが「幼鴨のロッシーニ ロワイヤル仕立て ジロル茸のラグーと燻香ポテトのニュアージュ」。そう、トゥールダルジャンといえば、の鴨のお料理です! 美しく照り輝き、一見チョコレートテリーヌのようですが、口にすると、鴨、フォアグラ、トリュフの風味……と濃厚で複雑な味わいが広がって、貴重なフランス料理をいただいているという優雅な体験を実感します。そしてまたワインとのマリアージュに、芳醇なフランス文化の底知れぬ深さを感じるのです。
そして手渡されたのが、うれしい鴨のカード。トゥールダルジャンでは、1890年から鴨料理に番号をつけて供されているそうですが、この日いただいたのは「292079番」。なんでも1921年に当時皇太子だった昭和天皇がパリのトゥールダルジャンで召し上がったのが「53211」番の鴨。トゥールダルジャン 東京は開業時に、その次の番号「53212番」から鴨料理のカウントを始められたのだそうです。そしてその53212番は、当時のホテルニューオータニ社長、大谷米一氏が口にされたのだとか。美味しいお食事をいただきながら、そんなお話を楽しく伺います。
さて、甘いものに目がないシオヤ、デザートもすべていただきました。チョコレートのムースの美味しかったこと! カカオのアイスクリームや、お酒のきいたチェリーとの相性も抜群です。見るに可愛らしいお皿でしたが、一口一口幸せを感じる優しい甘さ。ちょっと食べすぎると胃の重さを感じてしまう年頃ですが、正統派のフレンチをフルコースでいただいたのに、重さを感じず、むしろ丁寧につくられたとても美味しいお料理をいただいて、体の内側から元気になったような気がいたしました。
短い時間でしたが、様々なお話を伺いながら「トゥールダルジャン 東京」にて、フランスの文化と伝統を継承する40年の一端に触れさせていただいたのは、得難い経験でした。
40周年を記念して、今年は様々なイベントも企画されているそうです。
フランスの方がよく口にされる”Art de Vivre”(アール・ドゥ・ヴィーヴル)を体現しているこの場所、またいつか訪れたいものです。
40周年を記念して、今年は様々なイベントも企画されているそうです。
フランスの方がよく口にされる”Art de Vivre”(アール・ドゥ・ヴィーヴル)を体現しているこの場所、またいつか訪れたいものです。
『トゥールダルジャン 東京』
⚫ 住所:東京都千代田区紀尾井町4-1 ホテルニューオータニ ザ・メイン ロビィ階
⚫ 営業時間:ランチ 12:00~13:30(最終ご入店時間) 15:30(閉店)
ディナー 17:30~20:00(最終ご入店時間) 22:30(閉店)
⚫ 定休日:毎週月曜、火曜 ※水曜はディナーのみ営業
⚫ 予 約:03-3239-3111(トゥールダルジャン 東京 直通)
⚫ URL:https://tourdargent.jp/
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