家族の悩みを抱えている50代におすすめ!中学受験小説や涙と笑いの介護録など家族や介護をテーマにしたおすすめ本5選

梅雨のおうち時間は読書がおすすめ。今回は、50代に読んでほしいおすすめ本をご紹介。毎月お届けしている連載「今月のおすすめ本」でこれまで紹介してきた本の中から、家族・介護をテーマにした本をピックアップ。

『問題。以下の文章を読んで、家族の幸せの形を答えなさい』

『問題。以下の文章を読んで、家族の幸せの形を答えなさい』

楽しく身につく勉強法も満載の家族&受験小説

早見和真 朝日新聞出版 ¥1,760

中学受験に挑む小6女子の物語に、これほど共感し魅了されてしまうなんて! 母親に半ば強制され、いやいや塾通いを始めた主人公だが、やがて勉強自体のおもしろさに目覚めていく。ギクシャクしていた父との関係にも変化が。幸せに決まった形などないと気づかされる感動作。

『墓じまいラプソディ』

『墓じまいラプソディ』

笑って身につまされ覚悟が決まる、墓と家族の物語

垣谷美雨

朝日新聞出版 ¥1,760

夫(舅・姑)と同じお墓に入りたくない。田舎のお墓を誰が継ぐ? 墓じまいしようとしたら費用が莫大……。コミカル&リアルに描かれる2組の家族の右往左往を通して、日本社会のひずみまでがあらわに。何を大切に生きたいか、この小説をヒントに人生の優先順位を決めておこう。

『ここはすべての夜明けまえ』

『ここはすべての夜明けまえ』

機械の体を選ばされた主人公。100年の孤独に涙

間宮改衣

早川書房 ¥1,430

2123年、九州の山奥でひとり暮らす〈わたし〉は過去を振り返り、家族史を書きはじめる。101年前、25歳で〈ゆう合手じゅつ〉を受け〈老いないからだ〉になったこと。家族はとうに亡く、赤ちゃんのときからかわいがり恋人となった甥も老衰でこの世を去ったこと……。ほぼ平仮名でつづられる、とりとめのないおしゃべりのような物語が進むにつれ、読む者の心にもしんしんと悲しみが降り積もる。デビュー作とは思えない深みと完成度で、人間の愚かさをそっと包み込む。

『遠距離介護の幸せなカタチ』

『遠距離介護の幸せなカタチ』

そばにいて介護する=親孝行ではない

柴田理恵
祥伝社 ¥1,760

富山でひとり暮らしをしていた母が要介護に。東京暮らしの女優が選んだのは、親の願いをかなえ自分も犠牲にしない遠距離介護だった。6年間におよぶ体験記は、しんどくならない介護のコツが満載。3人の専門家に精神面から金銭面まで疑問をとことんぶつけた対談も参考になる。

『ポンコツ一家』

『ポンコツ一家』

どん底なのに希望が灯る、涙と笑いの介護録

にしおかすみこ
講談社 ¥1,540
久々に帰省すると、母が認知症を発症し実家はゴミ屋敷と化していた。父は酔っ払いで姉はダウン症、自身はお笑いタレントとして落ち目……。突然始まった介護生活をつづる筆致はユーモラスで、家族への愛がにじむ。シビアな現実を笑いの力で乗り越える、しなやかな強さに拍手!

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