上野で初の、藤田嗣治の回顧展。

2018年7月16日
猛暑とともに『没後50年 藤田嗣治展』@東京都美術館の開幕が近づいてきました。
『エクラ』8月号に関連記事がありますので、今のうちにサササとおさらいして、お出かけください。

その入稿のころ、骨董市で見つけたのが、古いグラスとジュイ布の仕覆。時代の気分にまどろんでみますかねと飲み始めるも、二杯半で撃沈…(。-_-。) 
藤田は完全な下戸だったそうですから、1920年代、彼はパリの乱痴気騒ぎの只中にシラフでいたことになります。夜明け前にふと目が覚めたとき、急に恐縮して、足を向けて寝ていないか確認してしまいました。

会期は、7/31から10/8まで。

なお、残念ながら後ろの猫さまは出品されません。『猫のデザイナー』と洒落たタイトルがついていますが、飼い猫が針仕事中の藤田を見つめる様子を素直に描いたものでしょう。
鋏が並んでいないから藤田がまさに布を裁つところを観察しているのか、単に「ご飯はまだですか」と訴えているのかは不明ながら、「猫あるある」的な場面として微笑ましく、猫が主役でいて画家との関係性を強く感じさせる珍しい作品です。

こうした藤田の日常へのまなざしは、どこか“女子力”の高さを感じさせます。ジュイ布や人形などのかわいい骨董品への関心、手仕事の延長としての日々の裁縫や工作への愛。独自の画風を打ち立てて以降、藤田がそれをどう変化させていったかを見ていくのに、"女子力"もひとつのカギになるのではないかと思います。上野での初の回顧展、どうぞお楽しみに。
(編集B)

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