ここ数年、とりわけデザイナーが交代したころから、とても近しく感じられるように。それぞれクチュール系とストリート系出身というデザイナー夫妻による服には、素材や仕立てのよい上質なクチュール感と、リラックス感や適度なモード感が漂います。
決してジル サンダーらしさを失うことなく、きちんと今の空気も感じられるのです。気負いなく、日常に着られ、手持ちの服にも合わせやすい、まさに大人ためのリアルクローズ。
「7 days shirts」シリーズからは、“Sunday”の白いシャツを愛用していますが、シーンやボトムを選ばず、頼りになる一枚です。
ようやく私もジル サンダーを着こなせる年代になったということなのでしょうか。個性という輪郭がクリアになってくる大人を、美しくきわだたせてくれる、上質なシンプルさ。ジル サンダーを着こなせるのは、大人ならではの特権なのかもしれません。