自分らしさに立ち戻らせてくれるワイン「シャサーニュ・モンラッシェ・ルージュ」【飲むんだったら、イケてるワイン】

女性は、さまざまな“顔”を抱えて生きている。母、妻、娘、社会人…。ひとりの時間に素(す)の自分に戻って楽しみたい、これはそんなワインだ。華やかなアロマとピュアな果実味、そして独特のちょっと枯れたニュアンスのあるイケてる一本をご紹介。

「私は私であればいい」ふと、ひとりに戻れる静かな時間

Caroline MOREY

シャサーニュ・モンラッシェ・ルージュ

シャサーニュ・モンラッシェ・ルージュ
白い花の中に咲く一輪の赤いバラ。「カロリーヌ・モレ シャサーニュ・モンラッシェ・ルージュ 2017」を飲んで、そんなイメージが浮かんだ。シャサーニュ・モンラッシェといえば、ブルゴーニュが誇る白の銘醸地という印象が強いが、秀逸な赤も産出されている。このワインもそのひとつで、サクランボやラズベリーの華やかなアロマとピュアな果実味が魅力的。それだけでなく、独特のちょっと枯れたニュアンスと、どこか意志の強さを思わせる大人っぽい味わいに心惹かれてしまう。

造り手はカロリーヌ・モレさん。名門「ジャン・マルク・モレ」の娘で、同じく名門の「マルク・コラン」の長男ピエール・イブ・コラン氏と結婚、ともに「ピエール・イブ・コラン・モレ」を立ち上げた、いわば“ワイン界のエリート”だ。その彼女が自身名義でワインをリリースしたのは’14年のこと。以来、“自分らしいワイン”を模索している。

女性は、さまざまな“顔”を抱えて生きている。母、妻、娘、社会人…。そして時にふと思うのだ。「私らしさって何?」と。けれど、このワインの前ではそんな自問は不要。たおやかな強さが、「私は私であればいい」と教えてくれるから。素(す)の自分に戻ったら、ゆっくりワインと過ごしてみたい。きっと“彼女”は、頼れる女友だちのように、そばにいてくれる。
750㎖ ¥6,000/ラック・コーポレーション
フランス・ブルゴーニュ。ピノ・ノワール100%。美しい酸と果実の深いうま味。チーズや生ハム、肉料理全般と。瓶詰め後、酸化を抑えるため、コルクを蝋封している。開栓時は瓶口の蝋を水平に切り取ると開けやすい。750㎖ ¥6,000/ラック・コーポレーション
教えてくれたのは……
あんざい きみこ●ファッション誌やワイン誌で料理やワイン、旅、お取り寄せなど幅広く執筆。海外のレストランやワイナリー、醸造家取材も多数。著書に『葡萄酒物語』(小学館)。シャンパーニュ騎士団シュヴァリエ。
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