【介護・相続できょうだいトラブルを防ぐために】自分で抱え込まず、まずはプロに相談を

親の介護や相続で、きょうだい間のトラブルを防ぐために、やっておくべきこととは? 介護は長丁場。早い段階からプロに頼って、自分の負担を少しでも軽くして。相続は家族全員そろってプロに相談を。早く準備すれば節税にもつながる。

早い段階から「プロに相談」する

早い段階から「プロに相談」する

家族構成、財産、環境は家ごとに違うから

介護や相続に直面すると、決断を迫られることの連続で、ひとりで抱えがちに。親に「施設に行きたくない」といわれたら、家族が支えるしかない? 遺産に相続税がかかりそうな場合はどうする?などと難題が続出する。

「大半の人は『まだ大丈夫』といいますが、深刻な状態になってから対処するのは大変。早い段階から積極的にプロを頼って自分の負担を少しでも軽くして、介護をがんばらないように!」(橋中さん)

「財産が少なくて、きょうだいが少ないほうが確実にもめます。早く準備するに越したことはなく、節税にもつながりますからプロに相談すべきです。そのとき、きょうだいひとりや親だけで相談するのではなく、家族全員そろっているほうが、皆さんの総意を得ながら進めることができるので、円満に解決できます」(曽根さん)

少しでも不安に思ったら、まず頼るべきはここ!

【介護編】地域包括支援センター

【介護編】地域包括支援センター

「どこで相談すればいい?」と迷ったら、まずは地域包括支援センターに連絡を。ここは高齢者の生活を支える総合機関で、保健師や看護師、社会福祉士、ケアマネージャーが在籍している。インターネットで「親が住む地域名」と「地域包括支援センター」で検索すれば、最寄りのセンターが見つかるはず。介護に関する相談に乗ってくれ、ほかの機関と連携しながらサポートしてくれる。

【相続編】相続実務士などの「相続の専門家」

【相続編】相続実務士などの「相続の専門家」

相続相談のプロといえば弁護士や税理士を連想するが、弁護士は争いの調停や交渉が主業務。相続でもめていなければ必要はない。税理士も相続税が発生しなければ必要ない。近年は、家族の意向を踏まえてアドバイスしてくれる「相続実務士」「相続対策専門士」「相続診断士」など相続の専門家が増えている。親きょうだいが離れて住んでい

ても、オンラインで相談可能なところもある。

教えてくださったのは
介護者メンタルケア協会代表 橋中今日子さん

介護者メンタルケア協会代表 橋中今日子さん

理学療法士・リハビリの専門家として病院に勤務。自身も介護経験があり、心理カウンセラーとして介護にかかわる人を心身両面からサポート。著書に『がんばらない介護』など。
相続実務士 曽根恵子さん

相続実務士 曽根恵子さん

株式会社夢相続代表。感情面、経済面に配慮した“オーダーメード相続”を提案、サポート。アプリ「家族をつなぐ介護ノート」も提供。『相続はふつうの家族が一番もめる』など著書多数。
▼こちらもおすすめ!
  • 【アラフィー妻の悩み】夫の「がんこオヤジ化」何とかしたい!

    【アラフィー妻の悩み】夫の「がんこオヤジ化」何とかしたい!

    あれ……?こんな人だったっけ? 自分の非を認めない、人の話を聞かず意固地になる、いちいち批判的……若いころと比べて夫が「がんこオヤジ化してきた!」というアラフィー世代の悲鳴があちこちから! パートナーの困った変化に対しての考え方と対処法を、専門家が切れ味鋭く指南!

  • 相続、介護、免許返納etc…50代から考える「親との関係」

    相続、介護、免許返納etc…50代から考える「親との関係」

    親が70代、80代になり、まだまだ元気でいるものの、会うたびに少しずつ衰えを実感している人も多いのでは? 長年介護問題と向き合ってきた専門家が親が元気なうちにできることや、知っておきたい情報についてお答えします。

  • 「親の“負”動産」どうする?相続した実家が買い手も借り手もつかず...。早めの対策を!

    「親の“負”動産」どうする?相続した実家が買い手も借り手もつかず...。早めの対策を!

    「ひとり親が住むには広すぎる家を処分したいけれど売れない」「相続した実家が買い手も借り手もつかず、空き家状態に」「親が所有するリゾートマンションの固定資産税や管理費を年間何十万円も払い続けている」。アラフィー世代を悩ませる親の家、それはもう“資産価値ある不動産”ではなく、お荷物にしかならない負の資産=“負動産”!すでに負動産を抱えている人も、予備軍に戦々恐々としている人も、現代不動産事情を知り、早めに対策を講じるべし!

What's New

Feature
Ranking
Follow Us