俳優・板谷由夏とスタイリスト・伊藤美佐季。ファッションとジュエリーをこよなく愛するふたりが、今ときめくブランドへの思いを語る。連載の第2回は「ジル サンダー」。
vol.2 JIL SANDER
シモーネ・べロッティによる今季注目の新作バッグ。アメリカ人アーティスト、リチャード・プリンスの車のボンネットを使用したアート作品にインスパイアされ誕生。彫刻的なシルエットに映えるシャープなセンターラインや力強いエッジが特徴だ。肩にかけたときにしっくりくる横長フォルムが魅力的。
バッグ「リネア ショルダー」(縦15×横29×マチ10㎝)各¥305,800(イエローは、期間・店舗限定カラー)/ジルサンダージャパン(ジル サンダー)
大人がジル サンダーにときめく理由
新クリエイティブ・ディレクターのシモーネ・べロッティが手がける待望のデビューコレクションである今季。色彩はモノトーンを基調とし、ジル サンダーらしいクリーンで静かなたたずまいの中に、構築的なディテールをプラスするなど、新たな方向性を示した。
「新鮮でありながらも原点に回帰した雰囲気を感じます。身にまとうと、そのカッティングのよさを実感。もともと私はジル サンダーが大好きなこともあり、こういう服が似合う大人でありたいとしみじみ思いました」(板谷)。「今季はよりストイックな印象に。べロッティによるジル サンダーへのリスペクトが強く感じられるところにも心惹かれました。セクシーなディテールもありますが、トゥーマッチにならずちょうどいいバランスなのもさすがだなと思います」(伊藤)。
これまでのオーバーサイズシルエットから一転、タイトでコンパクトなシルエットが新鮮な今季。美しいインクブルーのクルーネックニットの着丈は短く、折り目が個性的なスカートはクリーンかつ厳格なシルエット。"引き算の女王" といわれた創業者へのリスペクトがにじむ。
ニット¥162,800・スカート¥231,000/ジルサンダージャパン(ジル サンダー)
構造的かつ軽やかなデザインで、体にすっと寄り添ってくれるレザーコートは、非常に柔らかなニュージーランド産最高級カーフを使用。内側まで革を使った贅沢なダブルフェイス仕立てだ。スリムで彫刻的なシングルブレストが、シンプル美を極めている。
レザーコート¥1,735,800/ジルサンダー ジャパン(ジル サンダー)
ジュエリーはつけないで、潔く着たいと思えるルックぞろい。
削ぎ落として削ぎ落として到達する究極の美しさに脱帽です
──板谷由夏
スカートに大胆に入った斜めのカットアウトは「見せる」と「隠す」が表裏一体となって絶妙なバランスを表現。上質なウール素材が描くクリーンなたたずまいに、スリットからのぞく素肌がセンシュアルなアクセントを添える。
トップス¥203,500・スカート¥313,500・靴¥214,500/ジルサンダージャパン(ジル サンダー)
ストイックさの中に垣間見えるセクシーさが絶妙のさじ加減。
これこそまさに意志ある服だと思います
──伊藤美佐季
Profile
いたや ゆか●俳優。’99年映画デビュー後、数々の映画、ドラマに出演。4/17スタートのテレビ東京ドラマ9『刑事、ふりだしに戻る』(金曜21時〜)に出演。
いとう みさき●スタイリスト。俳優やモデルからの指名も多い。著書『そろそろ、ジュエリーが欲しいと思ったら』はジュエリー好きのバイブルとして人気。
photography:Mitsuo Okamoto hair:Shingo Shibata(eight peace) make-up:SHINOBU ABE(SEKIKAWA OFFICE) styling:Misaki Ito model:Yuka Itaya prop design:fumiko tanaka(tamanoi) edit&text:Tomoko Ohno ※エクラ2026年5月号掲載