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更年期に入ると、ほてりや冷え、不眠、気分の落ち込み、体重増加など、さまざまな不調を感じる人が増えてきます。そんなとき、「漢方を試してみたい」と思っても、種類が多すぎて何を選べばいいのかわからないという声も。漢方は、症状だけでなく、その人の体質や心身の状態に合わせて選ぶのが特徴で、自分に合った漢方に出会うためには、まず漢方の基本的な考え方を知ることが大切です。
【教えてくれた人】
まず知りたい漢方の選び方
漢方カウンセラー樫出恒代さんは、先日、更年期の患者さんから「前回より改善したけれど、もっと強い漢方薬はないですか?」と聞かれたそう。たとえば皮膚疾患で出されるステロイド塗り薬には5段階の強弱があることが知られているけれど、漢方薬における強弱ってなに? この患者さんを例に解説します。
先日、朝いちばんの患者さんに「先生、もっと強い漢方薬ないですか?」と言われました。
はて?
もっと強い…とは?
「この前、補中益気湯を出してもらったんですが、確かに疲れにくくなったんです。でも、もっとよくなりたいんです」
だからもっと強い漢方薬を!ということですね。
わかります、その氣もち。
もっと、と望んでしまう氣持ち。
でもね、
漢方薬に強弱ってないんですよ。
よく他の患者さんにもこの漢方薬は弱いですか?とか強い方ですか? とか、聞かれること、あります。
ステロイド塗り薬には5段階の強弱があるけれど、漢方にとって強いのは、その人にピッタリ合うこと
例えば、皮膚疾患で使うステロイド塗り薬は、効果の強弱について5段階に分類されています。これはとてもわかりやすいです。だいたいどんな人が使っても、そのような強弱があるということです。
しかしながら漢方薬の場合は、「どんな人も」というわけにはいかず、一人ひとり「証」というタイプがあり、その方にピッタリ合う漢方薬であれば、その方が求めている効果がしっかり出ます。それは、強さ弱さでは表せません。
漢方薬がよく効いてくると、身体がすっきりする、楽になった、とか、こころが明るく軽くなった、そんな風に言ってくださいます。
それは、痛みがとれたり、眠れるようになったり、お腹がすくようになったり、便秘や下痢が治ったり、心配ごとが氣にならなくなったり、パワーがでてきたり…
と、その方が満足する結果が出てくることが、漢方の目的だからです。
そして、その方のQOLが上がることが。
「補中益気湯」で氣が上がってきたので、1か月後、氣をかき混ぜて整える「加味逍遥散」に
この方の場合、約1カ月前に処方した「補中益気湯」という漢方薬。
その時の漢方カウンセリングでみると、「疲れがたまり、氣力体力の低下、食欲不振、声に力がない」などの症状があり、この漢方薬をお出ししました。
飲んでいるうちに、元氣になり食欲もでてきたのだけど、他の不調が出てきて、この漢方薬では弱いのではないか、と感じてきたのですね。
あらためて、漢方カウンセリングしていると「体力は出てきているけど、最近、氣になることがあってもやもやしてきた、イライラもしている、ホットフラッシュみたいなカーッと熱くなることがある」などの症状が出てきたとのこと。
年齢も51歳で更年期。
女性ホルモンのバランスが乱れていることも考えに入れ、上半身に氣が上がってきているので「補中益気湯」はやめ、からだの上のほうに集まる「氣」をかき混ぜて整えてくれる「加味逍遥散」をお出ししました。
この「加味逍遥散」、私は女性ホルモン様作用があるように思うので、更年期障害といわれる症状には効果的で、特に氣が上がりやすいホットフラッシュなどになりやすいタイプの方には良いと思います。
今までの「補中益気湯」という漢方薬は、升麻(しょうま)と柴胡(さいこ)という漢方生薬が、氣を上げるという升堤(しょうてい)作用があり、氣が上がりすぎてしまうことでこの様な症状が出たのかもしれません。
ホットフラッシュがある方やのぼせやすい方は、「補中益気湯」を飲む際は氣をつけてくださいね。
漢方の良さは、ひとをまるごとみること。 病氣でなく病人をみる
この方の場合、もっと強い漢方を、と希望されました。
その場合、なぜそう思ったのか?
今、何をいちばん治したいのか?
どこがどうつらいの?
など、カウンセリングしていくことで、ご本人が今の自分を客観的にみて、ただ、強いものが欲しいのではなく、今のいやな症状が変わってきて、それを治したいんだと氣づいてくれたことが、よかったと思います。
漢方は氣づきから始まる。
自分をみることで、氣づきがうまれ、氣づくことで、一歩前にすすめます。それは自分をなにより大切にすることにつながります。
新しい氣づきと新しい漢方薬で、きっと、もっと笑顔が増えますね^_^
注:漢方薬については漢方専門の医師や漢方薬剤師、漢方アドバイザーなどにご相談・カウンセリングの上お飲みください。
漢方は本当に効く?
先日、はじめてお会いした方とお仕事の打ち合わせをしている際にその方がさかんに鼻をすすって「花粉症みたいで。。。」と。それは辛いですね。早く治しましょうと。
いつも持ち歩いている「ザ・漢方ポーチ」(別名 歩く漢方薬局!〕から<麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)>という漢方薬を取り出し、お店の方に熱いお湯を持ってきてもらい、溶かして飲んでいただきました。
30分もしないうちに
「あ、とまった!鼻水でません」
「楽になりました!」
「えっ!?こんなに早く効くんですか?」
(やだーー!知らなかった?漢方の即効性)と私は心の中で思いながら
「そうですよ、、、」って。
このことを知っているか知らないか、使えるか使えないかで 人生変わると言っても過言ではないと私は思っています。
なぜなら漢方は
氣もちよく効く
副作用がほとんどない
身体に負担をかけない
早く効く
だから、先ほどの方もズズっと鼻水をすすりながら時々、鼻をかみながら話をしていても集中できないしなんか頭も重いし
花粉症だから仕方ないと具合悪い時間を過ごすより、さっとあったかい漢方薬のんでスッキリした方が仕事もテキパキはかどるし、そのあとの自分時間も充実するはず。
ですよね!
大事なことは
自分に合う「速攻漢方薬」を知っておくこと
そして、
すぐ飲めるようにそばに置いておく(持ち歩く)こと。
もちろん、すべてが即効ではないです。
特に急性疾患には早く効くと覚えておいてください。
冷え症などの慢性疾患や炎症が長引く、痛み、腫瘍などはじっくり身体と向き合って漢方薬を選んでいきます。服用も血液の生まれ変わりの120日(4ヶ月)を目安にします。が、だいたい2週間で何かしらの変化、よい兆候がみられるならそのまま続け、何も変化がなく、しっくりこない場合は漢方薬を変えることもよくあります。
更年期で漢方薬飲んでるけど、何の変化もないわ、という場合2週間以上経っていたら、ぜひもう一度相談して、漢方薬の検討をした方がよいかと思います。
さぁ、これから本番の花粉症には、即効漢方!
春の花粉症は特に目にきます。
目の痒み そして、鼻炎、鼻詰まり。
春は氣の流れが滞りやすくなり、詰まってきて熱をもつので、鼻も詰まる人が多いのですね。熱が上に上がるのが、春の特徴顔、頭はいらない熱がこもります。
そんな時特に朝の目と鼻の症状におススメが〈葛根湯〉です(注:汗が出ていない、体力ある方に)目の痒みに葛根湯、これには、喜びの声が続々!
そして、鼻詰まりには、葛根湯に川芎と辛夷という生薬をプラスした〈葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)〉がよいですよ。
くしゃみ、鼻水、冷えなど水っぽい症状に〈小青竜湯(しょうせいりゅうとう)〉お湯に溶かして飲んだ時「レモンティーみたい♪」と思ったら即、効くはず。
合ってる証拠です。
この漢方薬は、肺や胃腸が冷えて水びたしになっているようなイメージの方に特によいです。(自分では分かりにくいかもしれんが、冷たいものが好きな人に多いです)
先ほどの〈麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)〉という漢方のポイントは、鼻をすする、ズズ、ズズッと冷えがある、寒がり肩こりで、元氣もあんまりないそんな方に必ずお湯で溶かして飲むこと、そうすると温まって、氣もちよく早く効いてくれます。
ご紹介した漢方薬
<麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)>
<葛根湯(かっこんとう)>
<葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)>
<小青竜湯(しょうせいりゅうとう)>には〈麻黄〉という生薬が配合されていて、主成分であるエフェドリンという成分の交感神経興奮作用から動悸、不眠、血圧上昇などがおこる場合があります。そのような方には、〈麻黄〉が配合されていない<苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)><桂枝湯(けいしとう)>などを用いることもありますのでご相談ください.
花粉症の方の養生としてアイスクリーム、冷たい飲み物、食べ物はNGですよ。
胃の中の温度は約38度、それ以下の温度のものは摂らないでくださいね。
「漢方はゆっくり効く」も、間違いではないです。例えば、花粉症の体質改善にも使います。でも、ぜひ即効漢方をご自分で体験してみてくださいね。花粉症だけでなく、足のつり、かゆみ、痛みなどにも早く効いてくれる漢方薬もありますから。
あー、楽だ〜
人生楽になりますよ^_^
注:漢方薬については漢方専門の医師や漢方薬剤師、漢方アドバイザーなどにご相談・カウンセリングの上お飲みください。
今の自分の状態をチェック
漢方では、舌に身体のこと、心のことも現れるといわれています。
近ごろのご相談で氣になるのは「免疫力をあげたい、でも、今はわりと休んでいるからそれほど体調は悪くない」そんな声が多いのですが。。。
舌を拝見すると。。。氣づかないだけかもいや、本当は氣づいているけど、ふたをしているのかも。と、感じることがあります。自分のことは、案外、わからない。そこで、今回は舌の写真をいろいろ載せてみました。
正常な舌
うすい苔があり、厚みが厚くもなくうすくもない。
色が真っ白で舌の奥の方に苔が多い
冷え、内臓のつかれ。奥の方に苔があるのは、腎のはたらきが落ちているー[氣力低下、冷え、腰痛、耳鳴りなど]舌のまわりに歯型があるのは、からだの中の水が停滞しているー[むくみ、頭痛など]
苔がはげ落ちている[地図状舌]
胃腸の疲れ、長引く風邪、睡眠の質の低下で疲れがぬけない、など。
全体に白い→冷え
グレーがかった苔は、腎のはたらきの低下ー[氣力低下、冷え、腰痛、耳鳴りなど]
真ん中が凹んでいるのは脾ー胃腸機能のはたらきの低下。食欲がなかったりもたれたり、お通じが不安定にも。
舌を出した時に少し曲がっている
脳血管の疲れがあるともいわれるが、特にいろいろ、考えすぎていることが多い。考えすぎでよく眠れない、などの症状。真ん中の苔は冷えや胃腸の疲れ。周りが少し赤みがあるので[肝]の熱(ストレス、イライラなど)がある可能性も。
舌の先が赤い
舌の先が赤いのは、「心」や「肺」のダメージ。動悸、ドキドキ、めまい、眠れない、眠りが浅い、夢をみる。疲れがとれない、ストレスを感じやすいなど
舌の両脇が赤い
舌の両脇に赤みがあるのは、「肝」のダメージ。いらない熱がこもっていて、イライラしやすく、怒りやすい。のぼせや不眠も。
あてはまるものがありましたか?
心の状態も舌にでるのです。
(実は心も身体もひとつだから)
「腎」のはたらきが落ちて
不安がとまらない
「脾」のはたらきが落ちて
胃腸も疲れ、お腹が緩くなったり
あんまり食べたくなかったり
「心」のダメージで
動悸、睡眠の質が落ちる
「肺」の働きの低下は、悲しみを大きくし、
「肝」の熱は、怒りを増す
あなただけではなく
きっとたくさんの人が
同じような気持ちでいるかもしれません。
こんな時だからこそ、自分を大切に、
自分の今の身体や心の状態に氣づいてあげてくださいね。
できれば
毎日、自分の舌を見ることを
日課にしてみてください。
漢方は氣づきからはじまります。
そして、氣づきから
人生はまた、輝き出します。
今、この時を
慈しんで。
自分を愛しんで。
注:漢方薬については漢方専門の医師や漢方薬剤師、漢方アドバイザーなどにご相談・カウンセリングの上お飲みください。
症状別に考える漢方との付き合い方
春から夏にむけて、薄着になってくるとやっぱり氣になる身体のこと。
「や、せ、た、い!」、「更年期になったら、とたんに痩せにくくなって毎年毎年、体重が増えてきて…」という声をよく聞きますし、「更年期って太りやすくなりますか?」と聞かれることも多いです。
漢方薬はやせ薬ではありません
確かに、更年期は脂質代謝をコントロールする働きがある女性ホルモン(エストロゲン)が急に減るため、血液中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)や中性脂肪が増加しやすく、太りやすくなる傾向が。
そこで、早くなんとかしたい、痩せたい…と、ネットで「すぐに○○キロダウン↓」「必ずやせる!」「すっきり」「どかん」などの言葉に惹かれて、「漢方なら安心」と飲んでいる方も多くいらっしゃるようです。
例えば、「防風通聖散」(ぼうふうつうしょうさん)という漢方薬。ダイエット漢方として有名なのですが…。これは【やせ薬】ではありません。
記載されている効能について〈添付分書〉には、
体力充実して、腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちなものの次の諸症:高血圧や肥満に伴う動悸・肩こり・のぼせ・むくみ・便秘、蓄膿症(副鼻腔炎)、湿疹・皮膚炎、ふきでもの(にきび)、肥満症
と記されています。
ということは、体力があまりない、疲れやすい、 冷え症、お腹がはりやすい、下痢しやすいという方にはおすすめできない漢方薬なのです。
漢方はトータルで、ホリスティックに身体を整える
漢方薬も副作用はあります。
ダイエットに良いとネットで話題になっていて、効きそうだからと飲んでみて、一時的に便通がよくなり体重が落ちる方もいらっしゃいますが、
実は体調はあまり良くなくて、だるくなり、疲れやすくなり…という方も多いのです。
体重が少し減っても、体調が悪化しては何にもならない。特に更年期の女性は健康的に! きれいに! やせなきゃ。
「じゃあどうしたらいいの?」。それを知るために、まずは自分に聞いてみてください。
私は本当に痩せるべき?
では、どのくらい痩せたいの?
何㎏落としたらいいの?
どんな体型になりたいの?
なんのためにやせたいの?
そして、漢方の場合大切なことは、今の体調でつらいところはないか?ということ。
痛みがある
眠れない
眠りの質が悪い
氣力が出ない
うつっぽくなる
考えループに入りやすい
イライラが止まらない
など。
心と身体のバランスがとれているか、トータルで、ホリスティックに、その人をまるごと見て整えていくことができるのが漢方です。整うことで、やせるのです。
無理をせず、心地よく、我慢せず。そこを目指して、漢方の力も借りてくださいね!
やせることが目的ではなくても、体調を整えること、不調がなくなることでいつのまにか、自分の理想体重になることも多いのです。
やせたいときに、身体を整えてくれる漢方薬
漢方薬は体質によって選びますので、ここでご紹介する漢方薬はあくまで参考までに。まずは漢方カウンセリングで自分の体質を知ることをおすすめします。
<ストレス太り>は、氣を整えてやせる
・リバウンドしがち
・ついつい食べてしまう
・袋のお菓子は一袋あけてしまう
・お腹が空いてないのに何か食べたくなる
・イライラする、モヤモヤする
四逆散(しぎゃくさん)
氣持ちを晴れ晴れさせる、氣の巡りをよくする、など。眠りの質が悪い方や、もやもやする方。
柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
胸の下のところが詰まる感じがする、イライラしやすい方に。
桃核承氣湯(とうかくじょうきとう)
体力があり、冷えのぼせの症状やホルモンバランスの乱れがある方、便秘の方に。
<冷え太り>は、血をうまく流してやせる
・いつもからだが冷えている
・冷房が苦手
・冷えるとむくむ
・疲れやすい
・あまり食べなくても太りやすい
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
冷えてむくみやすい、疲れやすい、お腹が痛くなるなどの症状に。
<水太り>は、いらない水分を調整する
・むくみやすい
・水分を摂りすぎる傾向がある
・甘いものが好き
・お酒が好き
・身体がだるくなる
防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
むくみやすく、疲れやすい、汗をかくと肌がぺたぺたする、関節の痛みがある方に。
五苓散(ごれいさん)
むくみ・頭痛・二日酔い・熱中症などにも使う漢方。
更年期以降、簡単に、急にやせようとするのは危険
身体と心を整えてやせるためには、やはり運動と食事は何より大事です。
先日も漢方カウンセリングにいらした方が、「漢方に加えて夜の食事を早めにしただけで3㎏やせた!」と、すっきりした顔で話されていました。
朝お腹が空いてしっかり朝食を食べる。お昼も適量をいただき、夕食は午後8時までに軽く食べる。その後は12時間空けてから朝の食事をとりましょう。内臓がしっかり休めるので、やせやすくなります。
簡単にやせるのは危険です。更年期以降、急にやせたら「あら!病氣?」と思われがちですよね(笑)。
自分のベストを探して、心地よく、軽やかに漢方ダイエットを始めましょう!
注:漢方薬については、漢方専門の医師や薬剤師、漢方アドバイザーなどにご相談・カウンセリングの上お飲みください。
更年期女性から支持される漢方薬
更年期障害の、あまり有名ではない漢方「柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)」
今回は皆さんが悩む「更年期障害」に用いる漢方薬について、長年、漢方カウンセリングをしていて患者さんに喜ばれた「漢方薬」をご紹介できたらと思います。
—この漢方薬、神のようですらある—
柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)
あまり有名ではないかもしれませんが、更年期というと「加味逍遙散(かみしょうようさん)」が有名ですから、その影に隠れている感じがします。「加味逍遙散(かみしょうようさん)」が太陽ならこの「柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)」は月のイメージかな。
こんな症状の方におすすめ
体力・氣力が低下し、貧血気味で疲れやすく、寝汗をかき、口が乾き、氣持ちが高ぶりやすく、沈みやすく、動悸、ホットフラッシュの症状も。他に不眠・神経衰弱・肝炎・胃酸過多症・肺炎などにも。また、風邪をひきやすく年中ひいてるような方に。背中が寒く悪寒し、頭に汗をかきやすい傾向の方に。
構成生薬
柴胡・黄芩―解熱・鎮痛・氣の流れを通す、右肋骨下の圧痛・不快感をとる
桂枝―氣が上に上がっているのを治す
牡蠣―桂枝とともにお腹の動悸を鎮める、寝汗を止める
乾姜―お腹を温めて、血流を良くし、臓器の機能を上げる
栝楼根―水分の不足を潤す、乾きを止める
甘草―他の生薬を調和させて、氣の上昇を抑え、安定させる。胃を守る
柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)はストレス過多時代の更年期症状に
この柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)がなぜ今、良いのか、更年期障害の方に、これをすすめる方が多いのか。
それはやはり精神的な疲れを抱えている人が多いこと。ストレスが多く、なかなか発散ができない
人にも話すことができない・・更年期になると、仕事も責任が増え、仕事以外でも様々な問題が出てくることもストレス過多になる要因と考えられます。
お仕事は頑張るけど、家に帰るとどっと疲れが出て動けない。夕食食べたらついその場で寝てしまう(氣絶のように)。不安を抱え、睡眠もしっかり取れない、どちらかというとイライラより落ち込みやすい。慢性的に頭痛(偏頭痛)がある。1週間のうち木曜日まで頑張れるけど、金曜日はがっくり疲れが出て、週末もほとんど動けない、ひどいとこんな方も。
49歳の患者さんが、柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)を飲み4か月後に「神のようですね」と…
柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)をおすすめした方に、こんな患者さんがいらっしゃいました。
【症例】
K・Aさん49歳・事務職(パート)
162cm 48kg 痩せ型 声が小さくて聞き取りにく感じでした。月経は28日周期で月経痛は1日目のみで我慢できる程度。ここのところ、動いたりしないのに、ポッと顔が熱くなることがある、これはホットフラッシュですか?なんとかなりますか、ということで漢方カウンセリングにいらしゃった方です。
この患者さんには、他にもこんな症状が
・頭痛持ちで特に人混み(デパートなど)に行くとすぐ頭が痛くなる
・喘息で吸入薬を使用している
・手指、特に人差し指と中指に湿疹ができ、赤み痒みがあり、皮膚科にてステロイド軟膏を処方されて使用中
・中高生の男の子が2人いるので、塾の送り迎えなどがあり、寝る時間は12時〜5時半
・寝付きが悪く、中途覚醒あり。多い時は2回トイレに起きるようになった
・冷えをいつも感じていて、特に足、下半身が冷える。
・胃腸も弱く胃痛も時々ある。
カウンセリングでお話をお聞きしていくと
ホットフラッシュより、いちばん氣になること、いちばん辛いのは眠れないこと。そのわけは息子さんが学校を休むことが多くなり、それが心配で・・・・・。もちろん、更年期のことも心配で、これからどんな風に症状が出るのか不安でもあるが・・・。
舌を見ると、揺れていて氣(生命エネルギー)が減っていること、また不安感があることがわかります。お腹を触ると動悸(ドクドクっと)を感じます。頭痛もあること、氣になることがあり氣が上に上がっている状態で胃腸障害もあり、寝汗もあることからこの柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)をお出ししました。
お湯に解いて飲むと
「シナモンの味がホッとして、おいしくさえ感じます。漢方薬は苦いものと思っていたのに・・」と笑顔が出ました。美味しいと感じる漢方薬はよく効きます。
柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)を飲みはじめてからの変化
1ヶ月後
ほっとされた表情で、「漢方飲み始めて2~3日でホットフラッシュのような症状は無くなりました。寝付きはわりと良くなったのですが、まだ1回は起きます。でも、少し氣力が出てきたようで、息子のことは心配しても仕方ない、本人に任せようと思うようになってきました。これも漢方のおかげですか?」
そうです。この方にこの漢方薬がよく合っているのです。お腹が温まり、脾と言う消化器系の力が出てきて氣力が湧いてくる、考える力も出てきます。それと同時に、頭の方に上がりやすかった「氣」が下がってきてモヤモヤも落ち着いてきましたね。ホットフラッシュも良くなったのですね。
4か月後
それからも続けていただき、4ヶ月経った頃に「手の指の湿疹もすっかり良くなって、喘息も全く出ないんです。人混みに行くと必ず出ていた頭痛も出なくなって、夜中のトイレも行かなくなりました。すごいですね、神のようです」
神のよう、なんて。でも、悩んでいる方にとってはそうです。たくさんあった症状がなくなって快適になって、氣力も湧いてきたら、嬉しいですね。
この方以外にも、更年期で、頑張り屋さんで、人に氣を使いすぎる方 考えて、悩むことが多い、頭痛持ち、冷え症の方にはとても喜ばれます。
更年期障害にこの漢方薬が効くというのはないのです。それは、ひとりひとり体質・氣質が違い、なお生活する環境、仕事内容や量、家事の分量、家族構成、その上、産まれたところはどちらか?なども実は漢方では大切と考えるから。
その「人」をみる
それが漢方だから
あなたも、必ず合うものに出会えるはず。漢方はトライ&エラーしてもいいんです。長い目で付き合っていってくださいね。
注:漢方薬については漢方専門の医師や漢方薬剤師、漢方アドバイザーなどにご相談・カウンセリングの上お飲みください。
家庭に常備したい漢方薬
カウンセリングにいらした方、電話カウンセリングでお話した方、私の周囲でも、少しずつ風邪のご相談が増えてきました。
寒気がする、鼻水、くしゃみ、咳が出る、なんだか喉がいたい。。。などの訴えが多くなってきています。
漢方カウンセリングを受けた方には具合悪くなったら、早めに、とにかく早めに連絡をくださいと話しています。
なんでも早めが大事。
「早いに手遅れなし」
こじれたら、長引いてどんどん治りにくくなります。
治るまで時間がかかる
周りに迷惑がかかる
お金もかかる
結局、いいことはありません。
風邪は、早めに。1日以内で治そう。だから、即、漢方を飲めるように用意しておいてください。
今回は、風邪の症状別におすすめの漢方薬をセレクトしました。
そばにおきたい、持ち歩きたい 樫出セレクト〈風邪の漢方薬 神7〉
【 葛根湯(かっこんとう) 】
有名な漢方薬ですね。実は↓↓ようないろいろな症状に使えます。顆粒の場合は、お湯に溶かして飲んでください。そして、飲んだあとにもう一杯のお湯を飲んで、しっかり身体を温めて下さい。汗が出てすっきりします。
< 症状 >
・ゾクゾクする寒気
・頭痛や発熱
・疲労による肩こりや首こり
・急な筋肉痛・神経痛
・急性の湿疹やじんましん
・身体のだるさ
・眠気をとってスッキリしたい
・偏頭痛や頭重感がある
・目の疲れ
・歯の痛み
でもこの漢方薬は、効果が出やすい人を選びます。元々体力がある人で、顔が赤くなり 舌も赤みがあり、熱感の強い、そんな時におすすめです。
逆に飲んではダメな人もいるので注意してください。
・汗がすでに出ている人
・体力が落ちている人
・動悸しやすい人
【 柴胡桂枝湯(さいこけいしとう) 】
風邪をひいて、2日くらい経っても治らず、すっきりしないときに。
< 症状 >
・少し動くとすぐ汗がでる
・頭痛、頭重
・吐き気、食欲不振
・胃につかえる感じ
・発熱、寒気
・首筋のこり、こわばり
風邪以外でも、口内炎・皮膚疾患・いびき
肝炎・胆石などにも用います。
【 麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう) 】
もともと冷え症で、熱感より寒さを強く感じるタイプの風邪に。風邪の引き始めであっても、顔色は白っぽく「寒がり」で、ぐったり。鼻水がたらたら垂れるなどのときには、おすすめです。
< 症状 >
・だるくて仕方ない
・手足や腰が冷える
・多尿、あるいは、あまり尿が出ない
・水っぽい鼻水、痰
・喉の痛み、咳
引き始めだけでなく、上記の症状があれば、風邪の後半でも用います。
【 小青竜湯(しょうせいりゅうとう)】
鼻炎アレルギーなどで、最近は有名になりましたね。
もともと、身体に水分の多い
漢方でいう、水毒の方向けです。
< 症状 >
・くしゃみが頻発
・水っぽい鼻水
・ゼコゼコする
・気管支炎
・気管支喘息などの症状
【 麦門冬湯(ばくもんどうとう) 】
咳の風邪に。肺の乾燥を潤してくれます。
風邪が治ったはずなのに、咳が残っている時などに。
< 症状 >
・咳の発作みたいになる
・痰が切れにくい
・乾燥すると咳き込む
・くしゃみは激しいが、鼻水はあまり出ない時
・濃い痰がでる、など
【 排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう) 】
漢方の抗生物質とよばれているくらい、
「炎症、腫れ、痛み、赤み」など熱を持ち、
膿んでいる時に即効性もあって、重宝します。
風邪の時の喉の痛み、特に、飲み込むと痛みを感じる時に。
< 症状 >
・喉の痛み
・鼻詰まり(蓄膿症)
・ものもらい
・目の充血
・中耳炎
・歯茎の腫れ(歯槽膿漏)
・痔
・ニキビ(腫れて痛い吹き出物)など
【 双参(そうじん) 】
からだとこころの冷えに。
風邪っぽいときに、他の漢方と一緒に飲むと治りが早くなり、温まるのがわかります。体力が落ちて風邪が治り切らない時などにも。パワーアップ、氣力アップしてくれる強い味方。
成分は人参、刺五加(しごか)という漢方生薬。人参は体力・氣力をあげ、刺五加はエゾウコギともよばれ、βエンドルフィン<幸せホルモン>を出して自律神経のバランスをとってくれる優れものです。また、1包をお湯に溶かして飲むことで約0.5度深部体温が上がるという報告もあるほど。
風邪に冷えは大敵です。風邪は生き物。「うちに帰ってから、漢方飲もう」と後回しにしてしまうことありますよね。
風邪の気配を感じているのに、そのままにして、数時間経ってしまうと、風邪の症状は変わり、深くからだの中に入り込んでしまいます。
そうすると治りが悪くなり、こじらせてしまうことも。。。
ふっと、寒氣を感じたり、鼻水がたらーとでできたらすぐに漢方薬を熱いお湯に溶かしてふーふーいって飲んでくださいね。そして、できる範囲で身体を休めること。ゆっくりすることも大事な養生。
これからの季節、そして、これからの時代自分の身体は自分で守る自分が自分を治してあげることができたら、ご家族や周りの人も元氣にできたら、すてきです。
ぜひ、ご参考になさってください。
注:漢方薬については漢方専門の医師や漢方薬剤師、漢方アドバイザーなどにご相談・カウンセリングの上お飲みください。