資格を取得していざ先生にと思ったものの、移り住んだニューヨークでは、12歳までの子供は送り迎えが必要だった。「下の子が13歳になったときにそろそろ、と思っていたら今度はコロナ禍で社会が閉じてしまった。以前の生活が戻り、子供も自分で学校に通えるようになった’22年は50歳という節目の年。50歳! いい響きだ〜と思って、再び今だ!と」
漠然と何かを始めたいと思っていても、それを実行に移せる人はそう多くない。どうやったら「今だ!」という瞬間がわかるのだろうか。
「タイミングだと思うんです。ずっと機会を待っていたわけではなくて、やってみたいという気持ちが満杯になったのだと思います。好奇心が旺盛なので、常に新しいことにチャレンジしたいのは昔から。移り住んだニューヨークの街も、毎日3万歩も歩き回り『ここにこんなものが!』と発見するのが楽しくて、それだけでワクワク。今日にはなかった自分を明日見てみたいと思っています」
人は年をとると心が動かなくなるという。常に新しいものを「ワクワク」しながら見つけることが、久保さんが若々しさを保っている秘訣なのかもしれない。