【パリクリエイターたちのインテリア】寝室は北欧アンティークと共に

クリエイターたちにとって、住まいはいわば作品であり、想像力を培う場所でもある。パリ左岸に住むデザイナー、マリーエレーヌ・ドゥ・タイヤックの家をたずねて、クリエイションとライフスタイルの本質を探った。今回は、寝室と息子のエドモンの部屋をピックアップ!

ジェムストーンの色や輝きが心地よいエネルギーで満たしてくれる

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壁の絵は現代アート作家、ダミアン・キャバンヌによるもの。ベッドの右のテーブルランプは活躍中のアーティスト、トマ・ルミュ。サイドテーブルはマリーエレーヌごひいきの’70〜’80年代のデザイナー、デヴィッド・ヒックス作

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寝室のディテール。暖炉の上、壁の作品は川俣正。オブジェは北欧アンティーク。左から2番目の青と白の絵は、リビングのピンクと白の油彩と同じくポール・パック作。クリスタルの象はインドのお守り、ガネーシュ。

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一連の真鍮のボウルと動物のオブジェは北欧のアンティーク。いずれもふたりの行きつけギャラリー、エリック・フィリップで。ボウルの中にはマリーエレーヌによるカラフルなジュエリーが

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寝室の窓ぎわに配した王冠型スツールはマリーエレーヌのふるい友人、トム・ディクソンのデザイン。その上に載せた、よく見ると顔が浮かび上がる絵はレバノンの画家、マルワン作。壁の絵はスコーリ・アコスタ。いずれも彼女所有のアート
 

庭側に戻ると、東端には、アートにあふれた寝室。カシミヤのカバーが覆うベッドの頭上に掲げた絵に見る服の色と、サイドテーブルの赤が呼応する。ともあれ、ここでキラキラとした色を発するのは、テーブルのボールに収まった自作のジュエリーたちだ。彼女がよく口にするように、ジェムストーンはポジティブなパワーの発信源。

「どの部屋も好きだけど、寝室では特にいいエネルギーを感じるの」。マリーエレーヌはこう締めくくった。
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庭側、ダイニングの手前はマリーエレーヌの息子、エドモンの部屋。大きなソファベッドは彼女がもともと持っていた、デヴィッド・ヒックスのデザイン。壁には彼の友人の若手アーティスト、エマ・ソーシックによる絵を飾って

Marie-Hélène de Taillac(マリーエレーヌ・ドゥ・タイヤック)

Marie-Hélène de Taillac(マリーエレーヌ・ドゥ・タイヤック)

マリーエレーヌ ドゥ タイヤック デザイナー。父の仕事の関係で幼少期を中東とパリで過ごす。17歳でロンドンに渡りモード界でさまざまな経験を積む。その後旅先のインド・ジャイプールでジェムストーンに魅了され、移住。’96年に自身の名を冠したジュエリーのブランドをスタート。
Marie-Hélène de Taillac
Marie-Hélène de Taillac

Marie-Hélène de Taillac(マリーエレーヌ ドゥ タイヤック)
8, rue de Tournon 75006 Paris
11時〜19時
休日、月
tel 01 44 27 07 07. M Odéon
https://mariehelenedetaillac.com

2004年にパリにオープンした「マリーエレーヌ ドゥ タイヤック」の旗艦店は、ポップなディスプレーを配したショーウインドウで、すぐにそれとわかる。ウインドウ越しに見えるのは、トレードマークの薄いブルーの壁に赤のロゴ、同じく赤のソファーと、天井から吊るされたシルバーのボールランプ。イギリスのプロダクトデザイナー、トム・ディクソンによる内装だ。ここに揃うのは、ピュアなデザインによりジェムストーンの本来の色と輝きを昇華させたジュエリーの一連。“石を自由にする”という彼女のコンセプトは、すべてのピースに生きている。

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