-
【パリクリエイターたちのインテリア】こだわりは“ブルーのミッドセンチュリー家具”
クリエイターたちにとって、住まいはいわば作品であり、想像力を培う場所でもある。パリ左岸のデザイナー、マリーエレーヌ ドゥ タイヤックの家をたずねて、クリエイションとライフスタイルの本質を探った。今回は、メディアルームを紹介。
【パリ、クリエイターたちのインテリア】色彩あふれるリビング&ダイニング
あふれる色彩と北欧タッチが調和を奏でるアパルトマン
大きな窓が並ぶアパルトマンでは、優しく楽しい色合いとしっとりとした北欧モダニズムが相まって、穏やかな旋律が流れる。窓際とソファを彩るヨーゼフ・フランクの生地が、異なる世界の仲介に。

カーテンに加えてリビングの色彩の幅を広げるのは、ジャイプールの友人、ティエリー・ジュルノによるカーペットと、フランスのアーティスト、セバスチャン・グージュによる、まるでアメシストのような窓辺に置いた吹きガラスのランプ。暖炉の上の一連の絵はドイツの画家、ピーター・ドレアーの作。スタンドランプも、ヨーゼフ・フランク
時代、スタイル、曲線と直線。ここではさまざまなテイストが共存する

テーブルクロスはベネチアで購入し、カーペットはインドでオーダー。現代アートの写真はロマン・シニェによる作品、スタンドランプはスウェディッシュ・グレースと呼ばれるスウェーデンのアールデコ(1940年ごろ)、と時代や国籍もさまざま。「スヴェンスクトテン」のファブリックは、本国サイト(https://www.svenskttenn.com/jp/en/)で日本からのオーダーも可能
スウェーデンのカーテンで、ふたりの好みをシェアして
マリーエレーヌ・ドゥ・タイヤックが息子のエドモン、そしてアート・コンサルタントを生業とするパートナーのヴァンサン・リステリッチとともに暮らすのは、パリ左岸の200㎡のアパルトマンだ。キャンディカラーのファインジュエリーに象徴されるように、彼女のシグネチャーはあふれる色彩。でもここでは、スウェーデン人の母をもつヴァンサンとのインテリアづくりで、北欧のモダニズムの家具やオブジェと色を共存させる、新たなハーモニーを見つけたそうだ。彼女はこう語る。
「彼が蒐集するアートを生かすために、壁は白。遊び心はファブリックで取り入れたの」。自然を描いたモチーフが庭の景色とも呼応するから、とカーテンとソファに選んだ生地は、家具デザイナー、ヨーゼフ・フランク作。彼がスウェーデンのインテリアメーカー「スヴェンスクトテン」のために20世紀半ばにデザインした、同店の定番だ。「カラフルなうえにスウェーデン製だから、この生地は私たちふたりの最大公約数。パリには代理店がないから一緒にストックホルムまで出向き、50メートル以上も注文したのよ」
また、ダイニングルームの椅子の張り替えに選んだベルベットの生地にも、ふたりの好みが反映されている。「ラべンダーは彼が最も好きな色だし、私がよく使う石、カルセドニーも思わせる」。椅子はジオ・ポンティのデザインで、オリジナルは違う色。「彼はコレクターだから本来のデザイン重視だけど、私は自由に変えてしまう。そのほうが自分のものになるでしょう?」と、彼女は笑った。

ミッドセンチュリーのオーク材のキャビネットはデンマークのデザイナー、ハンス・J・ウェグナーによるもの。上に載せたキャンドルスタンドは、北欧のアンティーク。手前のテーブルにはマリーエレーヌが’19年に出版した本『Gold And Gems』を広げて。

ドゥ・タイヤック家の家宝である18世紀のコンソールテーブルの上には、祖父の友人だったイタリアの画家、マリオ・キャヴァリエーリによる1920年の油彩と色鮮やかな花を

リビングルームでのマリーエレーヌ。イギリスの現代アート作家、ポール・パックの油彩画に見るピンクは、彼女が大好きな色だ。ベージュのソファはパレ・ロワイヤルの近くにある行きつけのアンティーク・ギャラリー「エリック・フィリップ」で買い求めた

Marie-Hélène de Taillac(マリーエレーヌ・ドゥ・タイヤック)

Marie-Hélène de Taillac(マリーエレーヌ ドゥ タイヤック)
8, rue de Tournon 75006 Paris
11時〜19時
休日、月
tel 01 44 27 07 07. M Odéon
https://mariehelenedetaillac.com
-
【パリクリエイターたちのインテリア】寝室は北欧アンティークと共に
クリエイターたちにとって、住まいはいわば作品であり、想像力を培う場所でもある。パリ左岸のデザイナー、マリーエレーヌ ドゥ タイヤックの家をたずねて、クリエイションとライフスタイルの本質を探った。今回は、寝室と息子のエドモンの部屋をピックアップ!
What's New
-
【今50代が読みたい本4選】孤独で偏屈な老書店員と小さな女の子の奇跡の物語『本と歩く人』など
エクラ世代におすすめしたい書籍を厳選! 本を愛してやまない老書店員と少女の物語『本と歩く人』、本も人も再生させる製本工房の物語『その本はまだルリユールされていない』、ほか2冊をピックアップ!
カルチャー
2025年8月23日
-
元祖ブラック企業「女工哀史」の実態を描いた『不屈のひと 物語「女工哀史」』など3冊【斎藤美奈子のオトナの文藝部】
今話題の本を文芸評論家・斎藤美奈子さんが紹介。大正期の紡績工場の実態を描いた記録文学『不屈のひと 物語「女工哀史」』など「女工哀史」にまつわる3冊をピックアップ。
カルチャー
2025年8月22日
-
【最近のベストセラー&話題の本にクローズアップ】日本でもブーム!ノーベル文学賞受賞の“ハン・ガン”おすすめ作品3冊
文芸評論家・ 斎藤美奈子さんが解説する、変わる世界と「本」の現在地。韓国のノーベル文学賞受賞作家ハン・ガン。韓国の背景を知るにはこの3冊を。
カルチャー
2025年8月22日
-
【最近のベストセラー&話題の本にクローズアップ】ハッとさせる言葉遣いが特徴的。“新しい日本語”の物語2冊
文芸評論家・ 斎藤美奈子さんが解説する、変わる世界と「本」の現在地。“新しい日本語”の使い手が登場! 近現代史をもとに独自の言葉遣いが光る2冊に注目。
カルチャー
2025年8月21日
-
【雨宮塔子 大人を刺激するパリの今】おいしくてコスパのいいパリの最旬インド料理店
雨宮塔子さんによる連載「大人を刺激するパリの今」。15回目のテーマは「最旬のインド料理店」。雨宮さんが気に入って何度もリピートしている「DELHI BAZAAR」をご紹介!
カルチャー
2025年8月20日
-
-
-
-
デニムのカジュアルさを味方につけたドレスでエレガントかつ余裕のある佇まいに。最高気温35℃|8/24(日)【50代の毎日コーデ】
優美なシルエットのドレスもカジュアルなデニム素材なら気負いなくまとえ、週末の友人とのランチなどにちょうどいいシャレ感に仕上がる。遊び心のある刺繍を施したかごバッグで夏の終わりのおしゃれを満喫。
-
酷暑で加速!? 大人の髪悩みをホームケア
うねって広がる大人髪をヘアマスクで柔らかくまとまる髪へ
-
読者モデル 華組のZARAコーデ
50代はどう着こなす?ファッションブロガーコーデ集
-
大人のためのヘアスタイル・髪型カタログ
髪のお悩み解決!若々しく見えるヘアスタイル
-
一度は泊まりたい!高級ホテル・旅館
日常を忘れて至福のときが過ごせる極上の旅へ
-
“届く”ビタミンCを味方に健やかに美しく
ビタミンCを効果的に「吸収」。いま選ばれているサプリとは?
-
50代におすすめの夏アイテム
人気ファッションアイテムを厳選してご紹介
-
50代の旅行コーデ
風通しもばっちり&涼やかな一着で快適な旅を
-
読者モデル 華組のユニクロ・GUコーデ
真似したい!50代ファッションブロガーの着こなし集
-
エクラ公式通販の人気アイテムランキング
もう迷わない!50代が買うべき旬の服
-
【50代「ユニクロ・GU」コーデ】過酷な夏を快適に!猛暑のおしゃれに役立つインナーやTシャツが大活躍
トレンドを取り入れたアイテムから、機能性にこだわったアイテムまで、豊富な品揃えが魅力のユニクロ・GU。プチプラだけど高見えする50代ならではの着こなし方が知りたい!そこで今回は「ユニクロ・GU」アイテムを…
-
褒められるから自信がもてる!50代に似合う「若々しいショートヘア」52選
似合う髪型が見つかる!気になる白髪もボリューム不足もアラフィー世代に似合うカットやカラー、パーマで立体感を出して、今どきのこなれ感と若々しさを手に入れて。
-
【おしゃれな50代のZARAコーデ】この夏は小物を取り入れた”モノトーンコーデ”が人気!
40代・50代女性のワードローブに欠かせない存在のZARA。おしゃれな華組が選ぶアイテムって?今回は、おしゃれ好きな読者モデル華組の皆さんがこの夏愛用しているZARAアイテム&コーデをご紹介!
-
50代に似合うのは「夏のベージュ」どんなアイテムも、女らしく、品よく見える
派手じゃないのに、目を引く素敵な雰囲気が漂う夏のベージュ。50代の肌にすっと馴染むから“大人の女らしさ”を引き立ててくれる。どんなアイテムも自然と女らしく、品よく見せてくれるから、夏の装いに取り入れたい。
-
【50代におすすめのショートボブ60選】手入れが楽でくせ毛も気にならない!大人かわいいショートボブスタイル
ナチュラルで上品、でもどこか洒落ている。そんな“ちょうどいい”を叶える、50代のためのショートボブスタイルを厳選してご紹介。グレイヘアを活かしたヘアスタイルやくせ毛や薄毛のお悩みもカバーするへスタイルを…