【間宮祥太朗さんインタビュー】憧れの赤堀作品に初出演。舞台でしか味わえない自分の殻を破る瞬間

初めて体験した赤堀雅秋作・演出の舞台は『葛城事件』(’13年)。間宮祥太朗さんは下北沢のザ・スズナリの客席にいた。
「舞台との距離が近いのもあって、役者の張りつめている雰囲気、熱とか汗、エネルギーをすごく浴びました。なのに見終えたあとはなぜかこちらが“もっていかれた”感じがしましたね」
何者でもないごく普通の人々の心のすき間に闇が入り込み、やがてコントロール不能になっていく。そんな人間のリアルな怖さが魅力だと語る。
「僕も自分自身に対して、怖い!と思うときがあるんです。例えばマネージャーから『あのとき箱根でロケ帰りに温泉寄って帰ったよね』といわれて、そういえばそうだったかなと思っていたら、『いや寄ってないよ?』と。完全にカマをかけられたのにまるで気づかなかったり。ときどき記憶がぼんやりしてて自分でも怖いです」と苦笑い。
いずれは、と願っていた赤堀の最新作『台風23号』に出演する。大雨に強風という人知のおよばない存在への畏怖を感じるタイトルだ。今回が初共演の森田剛とW主演となる。
「これまで何度か舞台で芝居をしているときに、次にすべきことを考えなくても体が自然に動いていたことがあったんです。その人物として生きていた、たまらない瞬間。赤堀さんの作品は、そんな瞬間をさらに味わえるんじゃないかと」と、目を輝かせる。
これまでも舞台を通して、自分の殻を破るチャンスにめぐりあってきたという。そんな機会を間宮さんにもたらしたひとりが玉置玲央さん。舞台『露出狂』(’12年)、『飛龍伝』(’13年)で共演した。大河ドラマ『光る君へ』ではエキセントリックな藤原氏の次男・道兼を演じたのが記憶に新しい。
「『露出狂』は、とにかく自分がぶっちぎってやる、みたいな好戦的な若いキャストばかりで、僕も絶対に爪あとを残してやるという意識が強かったんです。玲央さんはそんな僕らを引き離そうとせず抱きかかえながら、みんなで高みを目ざす人で。僕らに語りかけてよさを引き出してくださり、玲央さん自身もそれを受け取って、パスを回しながら全体をふくらませていったんです。こういうやり方があるんだと、身をもって教えてくれました。映像でも舞台でも、僕自身の仕事への向き合い方が変わりました」
さて、台風も23号ともなると多くは秋台風。通り過ぎるととたんに本格的な秋の到来となる。
「キャンプや釣りが好きなんですが、今年の夏は猛暑だったので、過ごしやすくなる秋はもう来てくれるだけでありがとう!な気持ちです(笑)」

間宮祥太朗
Bunkamura Production 2024『台風23号』

圧倒的な自然の脅威に直面した人間の様を描く、赤堀雅秋作・演出の新作。森田剛×間宮祥太朗W主演。
10/5~27、THEATRE MILANO-Za
問☎03・3477・9999(Bunkamuraチケットセンター)
※大阪、愛知公演あり。
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