【おしゃれな50代のリノベ&住み替え】築50年の実家を建て替え。思い出の庭はそのままに〈渡邉季穂邸〉

神奈川県内にある築50年近い実家を建て替え、東京との2拠点暮らしを満喫中のuka代表・トップネイリストの渡邉季穂さん。窓から眺める思い出の庭の景色はそのままに、生まれ変わったご自宅を拝見。

■DATA

延べ床面積:約168.65㎡
築年数(居住年数):1年(1年)

築50年ほどの実家を庭や塀の一部を残し、建て替えた。それを機に東京の拠点である賃貸マンションを少しダウンサイジングし、コンパクトな暮らしに。夫と愛猫2匹と暮らす。設計施工はSame Picture Companyに依頼。

■PROFILE
uka代表・トップネイリスト  渡邉季穂

uka代表・トップネイリスト 渡邉季穂

トータルビューティーカンパニー[uka](https://uka.co.jp)代表としてサロン経営、サロンワークや媒体での創作、講師などと幅広く活躍。ネイルケア&技術の普及に努める。その技術・センスには定評があり、著名人や美容関係者から多くの支持を得、信頼も厚い。

実家の庭を眺めながらくつろぐ家

『エクラ』’23年7・8月合併号にて、のびやかで眺めのいい、東京の新しい住まいを紹介してくださった渡邉さん。そのときの「今度実家を建て替えるので、完成したら遊びにきてください」との言葉に、おうかがいすることに。窓から眺める景色が子供のころのままでホッとするという、思い出の庭を残した建て替えは、「なるほど! こういう素敵な実家の受け継ぎ方もあるのだ」と膝を打つ、エクラ世代のヒントにもなるはず。

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1階のLDK。「ピンタレストで気になるリビングのイメージ写真を集めていたら、床が一段下がった事例ばかりで」と渡邉さん。段差が椅子がわりにもなるコージーなリビングが完成。オーダーで作ったソファは、来客時のベッドにもなるよう奥行き1mとシングルベッドサイズの幅にし、縦に3人寝られるゆったりとした大きさに。ラグとサイドテーブルはHAYで購入した

ダイニングに座って庭を眺めるたびにホッとでき、心穏やかになる

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リビングにはテレビではなくプロジェクターを設置。アラジン マルカのプロジェクターを置いた木製のベンチは、ザ・コンランショップで購入。みんなで映画やYouTubeを見るのも楽しみに。エアコンは壁の内側に設置してスッキリと

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ソファ横の棚もオーダーで製作。ルイスポールセンの照明、NJP ミニテーブルランプや友人である河原シンスケ氏が描いた愛らしいパンダのアート、キャンドルなどを置き、モノトーンでシックにまとめたコーナー

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無垢の欅材でできた、どっしりとしたアンティークのダイニングテーブルはパリに移住する友人から譲り受け、倉庫に眠っていたもの。偶然にもこの家のキッチンのカウンターの幅とぴったりだったとか。チェアは店舗でも愛用するワイヤーチェア。床は大判タイル

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現在の東京の住まいのキッチンが使いやすく、同じレイアウトにとリクエスト。天板はコンクリートに石を混ぜて研ぎ出す“人研ぎ”という仕上げ。扉や棚は無垢のオーク材。コンロ横の壁はツール類をかけられるようにパンチングメタルにした

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キッチンの上部の壁にはオープン棚を設置し、アスティエ ド ヴィラッドの花器やガラス器などをディスプレイ。

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暖房としてペレットストーブを設置。「友人宅で薪ストーブを見て、いいなと思ったのですが、薪が大変かな?と躊躇していたところ、こちらを紹介してもらいました」。間伐材などの木の粉を固めた木質ペレットを燃やす暖房器具で、火力の調節もしやすく、これ1台で2階まで暖かくなるとか

泊まりがけで人が集まり楽しめるようプランニング

「小学6年生から高校卒業までここで家族と暮らしていました。5年前に父が亡くなってからは空き家となり、父の会社のOBたちが時折、風を入れたり庭木の手入れをしてくださっていたのですが、いつまでもご迷惑をかけるわけにはいかないなと思って。処分することも考えました。でも約30年前、妹が亡くなったときに父が植えた梅の木も切られてしまうのかと思ったら、やっぱり残したい、残さなきゃと思って」

’23年、神奈川県内にある築50年近い実家を建て替えた渡邉季穂さん。新たな拠点ができ、東京のマンションと行き来する生活がスタートした。実家は庭をそのまま残すために、家のアウトラインを踏襲するかたちで、建て替えた。設計は経営するukaの店舗デザインもお願いしている建築家に依頼。

「私の好みをわかってくれているので、家づくりはとても楽しかったですね。昔はよく、父がお弟子さんたちを呼んで、庭でバーベキューをしたんです。キッチンが中2階にあったので、食材や食器を運ぶのが大変で。私もここで友人や社員のみんなとバーベキューをしたかったので、ダイニングキッチンと庭がつながるようにプランニングしてもらいました。おかげでこの夏は、よくバーベキューをしましたね。皆さんサウナに入り、泊まってくれて」と渡邉さん。新たに始まった東京と実家との2拠点暮らしを、すっかり満喫しているよう。人が集まるときも夫とふたりのときも、渡邉さんが最も長く過ごすのがダイニングキッチンだという。

「ダイニングに座って眺める庭の景色は昔のまま。だから、ここに来ると心からホッとできるんです。残してよかったなと、しみじみ感じています」

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