【50代 “清潔感のある脚”を目指す】今からでも解決できる!? 足の3大悩みあるある足トラブルの原因&対処法

20年先も元気に歩けるように、エクラ世代は足の健康にも注目! 女性に多い、むくみ、巻き爪、外反母趾の原因と対処法について医師の久道勝也先生に聞いた。

あるある足トラブルの原因&対処法

むくみ・浮き出る血管

むくみ・浮き出る血管

【原因】ふくらはぎには筋ポンプ作用があり、歩く動作により作動し、血液が心臓に送り出されている。しかし足の筋力が低下したり、常に座った姿勢のままでいたりすると、筋ポンプがうまく働かず、むくんだり血管が浮き出る症状が。

【対処法】着圧ソックスやストッキングで圧迫するのが基本。椅子に座って、つま先を上げ下げする、寝た姿勢で両足を床と垂直に上げ、足をぶらぶらさせるといった運動や、ふくらはぎを上方向にさするマッサージも効果的。

巻き爪

巻き爪

【原因】爪を短く切りすぎて、爪の横の皮膚が爪の上に重なって起こるケースが多い。また、土踏まずのアーチが平らになる扁平足がきっかけで発生する場合も。サイズが合わない、きつく小さすぎる靴にも要注意。

【対処法】医師の指導を受け、靴の中に医療用のインソールを入れるほか、程度がひどいときは、ワイヤーを使う治療法や手術を行う。正しい爪の切り方をする(直線的に切る、短く切りすぎない)ことも大切。

外反母趾

外反母趾

【原因】加齢などにより足裏のアーチが平らになると、甲の骨(中足骨)が開いてしまう。この状態のまま、靴で圧迫された親指が内側を向いて固定され続けることで外反母趾に。つま先が細い靴やヒールの高い靴は悪化の要因に。

【対処法】軽度の場合、靴に医療用のインソールを入れ、靴を調整し、アーチを保つ。重度の場合は手術で治療。予防法として、足の指でグー・チョキ・パーをする「足指ジャンケン」などのエクササイズを行うとよい。

いつまでも歩ける足でいるために……「足の見えるか検診」

「痛み、だるさ、むくみの原因は、足をトータルで見てみないとわからないことが多いですし、足の症状を訴えていても、実は背景に疾患が潜んでいることもあるのです」(久道先生)。そこで注目したいのが、下北沢病院の「足の見えるか検診」(¥78,000〜。https://shimokitazawa-hp.or.jp)。水虫、乾燥といった皮膚や爪のトラブル、動脈硬化や静脈の異常、靴のサイズや歩行バランス、足の変形やアーチ状態、可動域、筋力、骨密度など、足の健康をさまざまな角度からチェックできる。

女性のライフイベントが足の悩みに関係していた!

医師 久道勝也先生

医師 久道勝也先生

医療法人社団青泉会下北沢病院 理事長。ロート製薬CMO。’16年に日本初の足病医療の総合病院として下北沢病院を設立。著書に『死ぬまで歩きたい!』(大和書房)などがある。

「女性の足のトラブルは、男性の4倍といわれています」と久道勝也先生。そこには女性特有のライフイベントが関係しているという。女性の足の2大変革期は、妊娠・出産と更年期・閉経。

「妊娠期は、体重が増え、胎児が腹部を圧迫するため、足に流れた血液が心臓のほうに戻りにくくなり、むくみや血管が浮き出る原因になります」

また出産に備えて分泌される、リラクシンという骨盤をゆるめるホルモンも足の変化にかかわりがあるそう。

「リラクシンが分泌されると、骨盤だけでなく、足の関節もゆるみます。すると増えた体重によって足の裏のアーチがつぶれ、扁平足や外反母趾が起こりやすい。その状態で歩くことで足の指に負荷がかかり、巻き爪の引き金にもなります」

こうした足のトラブルが常態化したまま、更年期・閉経に向かう人が多いのが現状なのだとか。

「妊娠・出産を経験していなくても、50歳前後の更年期には、誰もが、女性ホルモンのエストロゲンの分泌が低下し、コラーゲンやエラスチンが減少して肌が薄くなり、血管が透ける要因になります。また、爪の水分量が減って割れたり、成長速度が遅くなって肥厚し、巻き爪や爪周囲の炎症につながることもあります。さらに体の弾力性も失われるので、足のアーチが維持しにくく、外反母趾になりやすくなります」

50代は足のトラブルに注意を払うべき年代

若いころから蓄積した足のトラブル、さらに更年期の変化を考えると、「50代は足に注意を払ったほうがいい年代です。足が痛み、むくみなどのサインを出していても見逃している人が多いので、お風呂に入ったときによく観察してみてください。痛みがあるときは、病院に行くことをおすすめします」と久道先生。

もうひとつ、忘れてはならないのが、足に合う靴を履くこと。

「ヒールパンプスを履き続ければ当然、足に負担がかかります。ヒールは5㎝程度を上限にし、ピンヒールよりはチャンキーヒールを選択しましょう」

いつまでも元気に歩くための要、足の健康。「このくらいは平気」と放っておかず、正しく向き合うことが肝心だ。

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