フランス人シェフが創るガストロノミーの新しい世界『氣分』【50代 新しいグルメ】

京都で2年間、和食と鮮魚店でをみっちり学んだ経歴を持つ、フランス人シェフ、ユーゴ・ペレ=ガリックス氏。『氣分』では、和食とフレンチの両方が味わえる。

『氣分』

フランス人シェフが創るガストロノミーの新しい世界
国籍やジャンル分けが意味をなさない料理が多くなってきたが、ここ『氣分』の料理は、それらと一線を画す。フランス人シェフ、ユーゴ・ペレ=ガリックス氏は15歳で料理の道に入り、24歳で来日。京都「菊乃井本店」で2年間、和食をみっちり学び、その合間に京都の鮮魚店で魚の活け締めとさばき方も習得。そんな経歴を知れば、写真の棒寿司やお椀にも納得する。ひと皿にフランスと日本の料理のエッセンスをのせるのではなく、コースの前半を和食、後半はフレンチという流れに。しかも自然に和食からフレンチへ移っていく。例えば、「菊乃井」では八寸に必ず登場する棒寿司を自分流に解釈。鯖をはじめイワシや鯛も使い、前半に必ず季節の味として出す。お椀はあえて昆布とかつお節のだしに頼らず、夏はアーティチョークのだしに葛でとろみをつけ、酒蒸しにした蛤を。後半はフレンチらしいソース使いでクライマックスのメインディッシュへ。毎朝、豊洲に通い、流暢な日本語で魚介を仕入れる。一番好きな素材は鱧だとか。夏の棒寿司には鱧を使う。ほんのり温かいできたては格別だ。

鱧の棒寿司。鱧は白焼きにしてからふっくらと炊き上げる。もち米だけの酢めしにはイタドリと山うどをしのばせ、もちもち感とさわやかな後味に

鱧の棒寿司。鱧は白焼きにしてからふっくらと炊き上げる。もち米だけの酢めしにはイタドリと山うどをしのばせ、もちもち感とさわやかな後味に

奈良檜の一枚板のカウンターと大きなテーブルが

奈良檜の一枚板のカウンターと大きなテーブルが

アーティチョークと蛤のお椀。

アーティチョークと蛤のお椀。和食の料理人へのリスペクトもあり、正統派のだしは引かない。アーティチョークのだしに蛤は加えず、あえて酒蒸しにした蛤を椀種にすることで、蛤の味をきわだたせている

フレッシュ感を残して湯通しした淡路島のイカに白ワインでマリネした金柑、白菜などをフレッシュカモミールのソースで

フレッシュ感を残して湯通しした淡路島のイカに白ワインでマリネした金柑、白菜などをフレッシュカモミールのソースで

ユーゴ・ペレ=ガリックス氏は銀座「エスキス」の料理長を経て、『氣分』料理長に

ユーゴ・ペレ=ガリックス氏は銀座「エスキス」の料理長を経て、『氣分』料理長に

『氣分』

Data

東京都港区西麻布4の11の28 2F
☎03・6433・5063 19:00~
定休日 日曜(不定休あり)
コース¥25,000(サ別)
完全予約制

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