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「オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー」の創立者 ヴィクトワール・ドゥ・タイヤック&ラムダン・トゥアミ夫妻の“パリのイマジネーションあふれる家”〈前編〉
歴史のある一軒家の改装を手がけたのは、クリエイティブ・ディレクターのラムダン。彼は“部屋から部屋へと旅をし、各ドアを開けるとサプライズが待っている家”を構想した。それはヴィクトワールいわく、“ハッピーハウス”。魅力あふれるお家を、彼女がご案内。
「オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー」の創立者 ヴィクトワール・ドゥ・タイヤック&ラムダン・トゥアミ夫妻の“パリのイマジネーションあふれる家”〈後編〉
クラシックとポップが交錯する内装でのライトモチーフは、円形、曲線と、鮮やかな色
レアなヴィンテージの家具やオブジェはオークションで競り落とすほか、ラムダン自身がデザイン。なかには職人泣かせの複雑な形や素材使いもいくつかあった。その例が凝縮されたのが、リビングルームだ。壁では全面を覆う木製パネルの隅(下の写真の中央上)が、はがれたかのようにクルンとめくれ、クラシックな刳形(くりかた)装飾が顔を見せる。全面的改装の中でも、もうひとつラムダンによる歴史へのリスペクトを語るのは、ダイニングルームの壁と天井の境目。彼自身がデザインした書体で、この家に過去に住んだ著名人の名前がつづられているのだ。またリビングルームにあるパイプやコイルを模(かたど)ったソファは、彼の粘りでやっと形の実現にこぎつけると、クヴァドラのウール生地で覆った。ちなみにここに見るカラーパレット(ボルドー、イエロー、ブルー)は、パリ6区のビュリーのオフィスにも共通する。こんなふうに、ラムダンは仕事とプライべートで同じ要素を取り入れつつ、まったく違う解釈で展開させるのが得意だ。
この家は、パリからモロッコのタンジェ、ニューヨークのブルックリン、そして東京、パリ、と数度にわたる大がかりな引っ越しを経験したトゥアミ一家の最終地点。そしてラムダンのアートワークの集大成。とはいえ、常に変化を求める夫妻は今後、ローマにも仮住まいを構える予定だ。
カラフルな“パイプ”はラムダンがデザインしたソファ。右手の壁にはガーナ・ファンテ族の自警団の旗、左手にはクラシックな肖像画を飾り、コントラストを。ヴィンテージの椅子はピエール・ジャンヌレ、キャンドルスタンドはエットーレ・ソットサス。暖炉を飾るタロットカード風のタイルだけは、この家にもともとあった要素
リビングルームの一角。前ページの肖像画と同じく、ダグラス・ゴードンのアート作品も額は壁と同じ素材で仕立てた
階段はアールデコを代表するデコレーター、エミール=ジャック・リュルマンのデザイン。鏡はラムダンのチョイス
ダイニングを玄関側から眺めた図。奥で縦に並んだ丸窓は、食器棚。手前の椅子は、アナクレト・スパッツァパンの作
テラゾー床のモチーフと呼応する丸窓のドアが船室を思わせるダイニングルーム。椅子の骨組みと楕円形のテーブルはラムダンがデザインし、フランスきってのラッカー職人に特注した。右手の壁、セラミックのフックにかけた銅羅(どら)は日本で購入。食事の用意ができたら、これを叩いて家族に知らせる。テーブルの上のオブジェと、玄関に置いた虹色の棚は、エットーレ・ソットサス
家中の至るところには、ビュリー製品が。「ランタン・オドリフェラン」。キャンドルの芯に火をともすのではなく、ランプで暖めて香らせるシステム
セラミックの香る鉛筆「クレヨン・オドリフェラン」
テーブルは20世紀後半に活躍したイタリアのデザイナー、アンジェロ・マンジャロッティのアイコニックなデザイン。上には巨大な大理石の容器に入ったビュリーのキャンドルが
家が面する通り、Victor Masséのイニシャル、VとMを組み合わせたロゴも、形やディテールもラムダンがデザインして特注した、有田焼
ヴィクトワール・ドゥ・タイヤック
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