富岡佳子さんが訪ねる「ときめく、京都」に触れるベストスポット五選

eclat10月号から、表紙モデルを努める富岡佳子さん。eclat世代だから気づき味わえる風情、特有の風土と文化に育まれた古都に触れられる大人がときめく5つのスポットを紹介。

1.高山寺

富岡佳子さんが訪ねる「ときめく、京都」に触れるベストスポット五選_1_1
明恵上人が後鳥羽上皇よりこの地を賜り、神護寺の別院を高山寺として再興。宗派を興すことなく、一途に釈迦を慕った。(写真)鎌倉時代の開創時から唯一残る、『石水院』西正面の広縁。上人が敬愛していたという善財童子の木像が。
「日々慌ただしいと白黒はっきりした答えを求めがちなのですが、この旅では今の年齢だから気づく京都の奥深さを感じることができたら」そう話す富岡さんは、栂尾(とがのお)の山中にたたずむ高山寺を訪ねた。
苔むした杉木立ちを抜けながら、聞こえるのは葉音と川のせせらぎ。喧騒から離れた地で、明恵上人はひたむきに修行に打ち込んだという。「阿留辺幾夜宇和(あるべきようわ)」と、自身にとっての今あるべき姿を見つめ直す大切さを問いながら。ストイックさの半面、寺宝には自然や動物への深い慈いつくしみがうかがえる木彫像や巻絵物、故郷で拾った石まで残る。住房だった『石水院』は開放的な造りで、縁の先には移ろう景観が広がる。「厳かな場所なのに、こんなに自然体な雰囲気は初めて。心も体もスーッとリセットされるすがすがしさでした」。
右京区梅ヶ畑栂尾町8 
☎075・861・4204 
拝観時間/8:30~17:00 
石水院拝観料/¥800(紅葉時期のみ入山料¥500) kosanji.com/
ドレス¥570,000/ボッテガ・ヴェネタ ジャパン(ボッテガ・ヴェネタ)
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