お墓の継承者がいない! 50代のリアルな悩みに専門家が回答【50代のお悩み・お墓について】

2018年9月18日
少子高齢化が進み、エクラ世代の幼少期とはがらりと変わってしまったお墓事情。この時代に生きるエクラ世代だからこその悩みに専門家が指南。「子どもは娘だけ。嫁いだら、お墓を継ぐ人がいなくなる」と言った悩みも多くなっています。でも、嫁いだ娘が継ぐこともできるし、親戚が継承することも可能。“お墓を購入する”ということの意味なども含めてお教えします。
教えてくれたのは…
第一生命経済研究所主席研究員 小谷みどりさん

奈良女子大学大学院修士課程修了後、’93年にライフデザイン研究所(現第一生命経済研究所)入所。生活設計論、死生学、葬送学が専門で、講演やメディアなど幅広く活動。著書に、『お墓どうしたら?事典』(滋慶出版/つちや書店)、『変わるお葬式、消えるお墓(新版)』(岩波書店)などがある。

【お悩み】子供は娘だけ。嫁いだら、お墓を継ぐ人がいなくなります

A.嫁いだ娘が継ぐこともできますし、親戚が承継することも可能です

年間管理料を支払わないと無縁墓になる危険性が
アンケートでは、「子供がいないので、将来お墓を守る人がいない」「娘だけだから、結婚したら継いでもらえない」と、承継者問題に悩む声も目立った。

「戦前は、家督を継ぐのは長男で、お墓も長男が承継するケースが一般的でした。けれど今は公営墓地や民間霊園では、6親等以内の血族や3親等以内の姻族が一緒に入れるので、嫁いだ娘が継いでもかまいません。いろいろな条件はありますが、友人や知人が承継することも可能です」と、小谷さん。息子がいない=お墓が途絶えるわけではなさそう。

ただし、お墓が、年間管理料が発生する寺院や霊園にあり、その支払いが何年も滞ってしまうと、無縁墓と見なされ、撤去される危険性があるそう。けれど、お墓のパンフレットでは、よく「永代使用」という言葉を目にする。購入したら、永遠に使用できるはずでは?

「『お墓を購入する』といっても、実際は、寺院や霊園などお墓を管理するところから土地を借りる権利を買っているだけ。それを、『永代使用権』といい、その費用が『永代使用料(永代利用料)』。しかも、“永代”は、使用者の代が続くかぎりという意味で、永遠ではありません。使用者が亡くなったときは、名義変更し、年間管理料を納めることで、永代使用権が存
続するという仕組みになっているのです」

 もっとも無縁墓と認定されるには、行政上煩雑な手続きが必要なうえに、墓石を撤去する費用はお墓を管理する側の負担に。今は、お墓が余っている時代。無縁墓を整理したところで、新たな使用者の応募があるのは、都心の公営墓地などごく一部。採算が合わないため、そのまま放置されることも多いのだとか。

「少子化で、今後ますます墓守はいなくなるでしょう。すでに地方では、個人所有の土地に建っているものも含め、お墓の3~4割が無縁墓というデータもあるくらい。そもそも長寿になり、親が亡くなった時点で、子供もすでに高齢というケースが珍しくなくなりました。となると、お墓参りできる期間は短くなり、せいぜい20年程度では?『お墓を守る』ことを含め、お墓のあり方や意義を、考え直す時期にきているのだと思います」

What's New新着記事

FEATURE
ランキング