唐津焼の大家に見出された一軒 銀すし

2016年11月8日
今、地方の若手の鮨がおもしろい。名を馳せる鮨屋が数ある中、注目の店はどこか。うまい鮨+α。全国の鮨好きがこぞって訪れる、大人の女性好みのお店をご紹介。
「銀ちゃん」の愛称で親しまれる阿部さんは、今は金髪。東京や京都のファンに乞われ、年に数回出張して鮨をにぎることも
 店は唐津の中心地から4駅分離れた小さな町に。「ここに鮨店が?」と不安になるが、『銀すし』の扉を開けた瞬間、それが杞憂(きゆう)であったと知る。カウンターに用意された席はわずか6席。ミニマルかつモダンなしつらえで、都会の鮨店にはないゆったり感があり、それだけで贅沢な気分に。おまかせのコースは、にぎりが中心。鮨ダネには必要最小限の仕事が施されていて、魚のうま味と香りが赤酢の酢めしと一緒に口の中でふわっと広がる。
 主の阿部展久さんが急逝した父から継いだ店は、ごく普通の大衆鮨店だった。もっとうまい鮨をと、東京で食べ歩きをし、試行錯誤して江戸前の仕事で地魚の味を引き出す今のにぎりにたどりつく。古くからのお客が離れ、閑古鳥の鳴く店に足繁く通ってくれたのが陶芸家の中里隆氏。以来、今にいたるまで交流が続く。現在の店は10年前に改装し、器もすべて中里氏のものに。唐津でしかできない味を、唐津の器で。旅をしてでも食べるべき鮨がここにある。
  • (左より)唐津の車エビ、有明海のコハダ、玄界灘のネリゴ。ネリゴはカンパチの若魚で、西日本で親しまれる
  • (左より)対馬産のヨコワ、唐津の天然真鯛、対馬の鯖。鯛は塩締めでうま味を凝縮。鯖は酢締め。脂の甘味の奥にほんのり酸味を感じる締めかげんが絶妙 
  • ネリゴの造り。絵唐津の器で
  • 季節野菜の白あえ。野菜の小鉢や味噌汁は、ともに店を切り盛りする妻の美奈子さんの担当
器同様、盃も中里隆氏の作。カウンターの書も、床に敷かれた陶製のタイルも中里氏の手によるもの。
佐賀県唐津市浜玉町浜崎1096の3
☎0955・56・8288
12:00~14:00、18:00~22:00
不定休
昼¥7,000、夜¥12,000~
カウンター6 席
完全予約制
AFTER SUSHI に行くなら…

バー ヘネシー

唐津でバーといえば名があがる、創業45年の店。黄色みを帯びた漆喰の飾り天井や円柱の装飾は、重厚感を醸し出すとともに時の堆積を感じさせるもの。熟練のマスターが作るクラシックなカクテルをチャージなしで楽しめる。
佐賀県唐津市本町1902
☎0955・73・7833
17:00~翌1:00
(日曜~24:00)
無休(年末年始を除く)
カクテル¥1,000~(税込)
カウンター7 席

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