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【富岡佳子×森下洋子 スペシャル対談1】舞踊歴70周年の森下洋子さんがコロナ自粛を経て思うこととは
3歳からバレエを始め、今もなお、第一線の舞台に立ち続けるバレリーナの森下洋子さん。同じ表現者として「一途に続ける姿に憧れていた」という富岡佳子さんとの“現役同士”の対談が実現! Webでは4回に分けて掲載します。
【富岡佳子×森下洋子 スペシャル対談4】「生涯現役」が目ざすその先。自分への励ましと感謝の気持ちを持って
できることに目を向けて、自分をほめることが大切
富岡 今、夢があるとしたらなんでしょう?
森下 夢はね、明日、お稽古ができること。その延長で来年の70周年で『ロミオとジュリエット』を踊れたらいいなと思いますね。これだけ長い間踊っていられるのはまわりの人の支えがとても大きい。感謝の気持ちでいっぱいです。そして、このすばらしいクラシックバレエをもっと多くの人に見ていただきたいし、平和への祈りをこめて踊り続けたい。もし、海外のバレエ団に入団していたら、今踊っていることはなかったでしょう。舞台は一瞬なの。2度と同じ時間は戻ってこないから、その瞬間に全力を出すためには毎日お稽古をするしかない。それでも完璧ということはないし、山登りと違って頂上がない。でも、終わりがないことがおもしろいと思うし、それをこうして追求できることが、すごくありがたいですね。
富岡 先生のご著書にあった、「踊り手をやめたときに真価がわかる」という言葉が印象的だったのですが。
森下 50代のときに出会って大切にしている、稲盛和夫さんの『生き方』という本の中に、人間の真価は生まれたときからどれだけ自分の魂を磨けたかだ、とあって。確かにそうだと思う。終わりはいつかきます。そのときに「なんて幸せな人生を送れたんだろう」って思える人間でありたいと。ごくごくあたりまえのことができないこともある、でも少しずつでも変わっていけるといいですよね。
富岡 私も愛読している『人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ』という哲学書があるのですが、ものを借りるときは「これ使っていい?」「いいよ」、借りたら「ありがとう」、なくしたら「ごめんね」。そんなシンプルな言葉が、心では思っていても、大人になるといえなくなったりしますよね……。どんなお願いにもひと言「いいよ」っていえたなら、その場は平和になるんですけどね。
森下 本当ね。まわりに感謝して、私はすぐに「ありがとう」という言葉をいえるように心がけています。できなくても「少しずつやっていけばできる!」「大丈夫!」と自分に声をかける。
富岡 自分をほめたり励ますのは大変ですよね。
森下 くさったら絶対にダメ。できないことに目を向けるのではなく、できることを見つけて自分を励ます。プラス思考で。
富岡 そうやって人間は一生、成長していくのかもしれませんね。
【Yoshiko’s MEMO】対談を終えて……
「表情もお声もお言葉も、まるで少女のよう。インタビューの間中、森下さんの全身から放たれるその純粋なオーラに、感銘を受けました。シンプルに生きたいと思っても、普通はなかなかできることじゃない。好きなことがあるって本当にすごいなと身にしみて感じました。バレリーナとファッションモデル、まったく違う職業ですが、私もこれからも誌面をとおして、読者の皆さんに夢や希望を届けられたらいいなと改めて思った、貴重な時間でした」
【INFORMATION】
松山バレエ団 ’20年Xmas 公演『くるみ割り人形』
松山バレエ団では初演から39年目を迎える『くるみ割り人形』を森下洋子を中心に全幕公演。11/14、15 東京文化会館、11/28 さいたま市文化センター、12/6 府中の森芸術劇場、12/13 世田谷区民会館、12/19 神奈川県民ホールにて開催予定。詳しくは松山バレエ団ホームページを。チケットの申し込みは、☎03・3408・7939、またはticket@matsuyama-ballet.comへ。
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【富岡佳子×森下洋子 スペシャル対談2】やめたいと思ったことはない。情熱が後押しした森下洋子さんのバレエ人生
来年、舞踊歴70周年を迎える森下洋子さん。日本バレエ界を牽引してきた森下さんに、同じく長年モデルとして活躍してきた富岡佳子さんは“現役”の先輩として憧れを抱いていたという。ようやくかなった対面でふたりは何を話すのか?
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【富岡佳子×森下洋子 スペシャル対談3】73歳で現役バレリーナを続けられる原動力とは?
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