<アラフィーにおすすめの本4選>新生活に新たな気持ちで読みたい一冊

アラフィー女性にこそ読んで欲しいおすすめの本を、編集部がピックアップ! 老女たちが認知症を患った友人の人生を遡る物語や、「ニューヨーカー」の校正者がつづるエッセイなど、この春に読みたい4作をセレクト。

懸命に生きぬこうとする命の輝きに圧倒される

懸命に生きぬこうとする命の輝きに圧倒される

『羊は安らかに草を食(は)み』

宇佐美まこと

祥伝社 ¥1,870

認知症がすすむ86歳の益恵を連れて、80歳のアイと77歳の富士子が旅をする。75年前、満州から引き揚げてきた益恵の思い出の地へと。3人の現在と益恵の少女時代を交錯させ、物語は進んでいく。戦争の残酷さをこれでもかと突きつけてくる描写に胸抉られると同時に、認知症になっても過去の断片に苦しむ友のために心を砕く姿に救われもする。すべてを失っても生きることをあきらめなかった11歳の益恵と、老いてもしなやかさを失わない主人公たち。命の輝きがまぶしい。

ネイティブも知らない英語のウンチクが満載

ネイティブも知らない英語のウンチクが満載

『カンマの女王』

メアリ・ノリス 有好宏文/訳

柏書房 ¥2,200

アメリカを代表する作家たちが寄稿する老舗雑誌『ニューヨーカー』。そのベテラン校正者が実例をあげながらつづるエッセーは、「へえ~」の連続だ。カンマやセミコロンひとつで文章の意味や品位が、こんなに変わるなんて! 文法ミスから、書き手の意図や性格まで読み解けるなんて!

洞察力が光る、見たい作品続々のシネマ評

洞察力が光る、見たい作品続々のシネマ評

『桜庭一樹のシネマ桜吹雪』

桜庭一樹

文藝春秋 ¥1,650

〈映画は人生にぜったい必要なもの〉と断言する直木賞作家が、’14~’20年に見た中から「これぞ」と思う98本を厳選。小説や人生と結びつけつつ独自の視点で掘り下げ、紹介していく。存在も知らなかったようなマイナーな作品が多いのも、うれしい。きっと世界が広がるはず。

コロナ禍で読むと不気味さ倍増のディストピア小説

コロナ禍で読むと不気味さ倍増のディストピア小説

『るん(笑)』

酉島伝法

集英社 ¥1,980

平熱が38℃まで引き上げられ、病気には霊力や千羽鶴で対処。病院や薬に頼ろうものなら誹謗中傷される……。科学よりスピリチュアルが信じられるようになった日本がリアルすぎて、思わず鳥肌! 空気に流されずリテラシーを高めることの大切さを、痛いほど実感させる怪作だ。

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